ジョージ・ハリソン襲撃事件は医療制度の過失よって起きたと医療当局が謝罪

ロンドンの医療当局は、約2年前にGeorge Harrisonと彼の妻、Oliviaを自宅で襲撃した精神分裂病の男性について適切な治療が施せなかったとして謝罪した。'99年12月30日、Michael AbramはHarrison夫妻宅に押し入り、元Beatleの彼を数回にわたってナイフで刺すという悪質な襲撃を犯した。

Abramの医療経歴レポートを委託されたSt. Helen's And Knowsley Health Authorityのスポークスパーソンは「Michael Abramの精神障害は複雑で、当局はそれを包括的に検査し、治療することができなかった」と語った。

AbramはHarrisonと彼の妻に対する殺人未遂容疑で昨年11月に2日間の裁判にかけられたが、一時的な精神障害との理由により釈放された。AbramはHarrisonを襲撃する数年前から精神病の治療を受けていたが、何度も誤診があったことが分かった。裁判の結果、Abramは安全な病院に無期限で収容されることを命じられた。

23日に公表された報告書により、Abramは元ヘロイン中毒で襲撃前に18カ月の管理治療プログラム下に置かれていたことが明らかになった。また、'99年11月に彼を精神病院から退院させた決定にも非難が集まっている。そのちょうど1カ月後に彼はHarrisonを襲った。

St. Helen's And Knowsley Health Authorityのスポークスパーソンは次のように続ける。
「George Harrisonと彼の家族、そしてMichael Abramと彼の家族に対し、正式に最大限の謝罪を行ないたい。Abram氏のケアと治療がうまくできなかったために、'99年12月にあの恐ろしい事件が起きてしまった。Knowsleyにある精神病治療施設と、Merseyside Drugs Council（医薬協議会）、Criminal Justice Liaison Service（司法犯罪連絡局）がバランス良く協力し、そしてMichael Abramの母親とのコミュニケーションがうまくとれていたら、Abramはもっと適切な治療を受けていただろう。HarrisonとAbramの家族に、私たちは多くの教訓を学んだと伝えたい」

委託された報告書から分かったことについて、Abramは声明の中で次のように言っている。
「レポートはいろいろな面で役に立っている。なぜならそれは医療システムがいかに悪いかを端的に示しているから……。George Harrisonを襲撃してしまった、あの恐ろしい事件についてはとても恥ずかしく思っている」

Sue Falco, New York　LAUNCH.com