酒と泪とエゴラッピン

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インタヴュー風景の映像が見られます。
エゴラッピンの二人からロンチ・ユーザーへのコメントが届いています。

『色彩のブルース』
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──ステージでの中納さんて、“根っからの歌好き”オーラを発してるよね。

中納:
ほんと小さい頃から歌ってましたからね。部屋を真っ暗にして、イスの上に立って、お兄ちゃんとお姉ちゃんに懐中電灯で照らしてもらいつつ『ザ・ベストテン』ごっこして(笑)。

森:
僕は風呂場で『俺たちひょうきん族』の懺悔の真似してましたけどね(笑)。湯舟のお湯使うから、お湯めっちゃなくなって親にめっちゃ怒られて(笑)。

──そんな2人がグループ結成に至ったのは?

中納:
お互いに好きな音楽を聴かせあってるうちに、です。

──好きな音楽、というと例えば?

中納:
長く聴き続けているのはジョニ・ミッチェルとかフィービー・スノウのようなアコースティック系です。あと、最近はジャズなんかも。

森:
僕はほんと色んなもん聴いてますね。

──第1作『CALLING ME』以来、どの作品もゆったりしたテンポの曲が半分ぐらいを占めてきたけど?

森:
あぁ、好きなBPM(テンポ)はお互いに似てるかもしれませんね。

中納:
あとはやりたい曲がたまったら出す。

森:
メンバーは時期によっていろいろなんですけど。初めは2人で、途中でドラムが増えて3人になって、そのあとベースが入って。

中納:
今はまた2人に戻った。やりたい方向が沢山あるから、2人っていいんですね。

森:
この曲はあの人たちに演奏してもらいたい、っていうのができるんで。

中納:
前作だとデタミネーションズ、新作だとママミルクさん、とかね。

──2人だと打ち込みを使うって手もありますが。

中納:
聴くぶんにはいいけど、演るのは生がいいですね。オーガニックな感じで、身体にもいい(笑)。

──レコーディングは大阪で?

森:
ですね。場所はライヴハウスを借りて録ったり。

中納:階段で録ったり(笑)。

──階段?

森:
ビルの吹き抜けの階段で、響きのいい所があったんですよ。

中納:
そこに各メンバーが散らばって立って。新作に入ってる「GIGOLO」がそうやって録ったものなんですけどね。

森:
ライヴハウスで録ったのはあのアルバム(『色彩のブルース』)の1曲目「NERVOUS BREAK DOWN」で。

──『色彩のブルース』はいつになくマイナー調のナンバーが多かったよね。

森:
作った時期がよく酒を飲んでた頃で、飲んでギターを持つとついマイナー・コードを弾いてしまうんです(笑)。

中納:
ピエール・バルーの『サラヴァ』って映画に使われてた曲で、“悲しみのないサンバなんて酔わせてくれない酒と同じや”っていう歌があって。ブルースとかにしてもね、そこは似てると思うし。

──単に明るいでも、単に暗いでもないムードを出してるアレンジの微妙なサジ加減も興味深かった。

中納:
森くんはゲストの人の演奏の細かいところまえ聴き逃しませんからね~(笑)。彼等に録音したものを聴かせて、“ここの部分のこの感じ”とか言って。

森:
僕は人のCD聴いてるときも、各パートの音の重なり具合とかに気持ち良さを感じるタイプなんです。だから自分たちの音楽もそういうところを大切にしたいんですね。

中納:
EGO-WRAPPIN'自体の基本は“フラット”だと思うんですけどね。そこからいろんなこだわりに向かっていく感じですか。

取材・文●今津 甲

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