【インタビュー】パク・ユチョン、日本ソロデビュー作『Where I Walk』に決意と願い「ただただ日本で活動がしたかった」
歌手として俳優として韓国内外で活動するパク・ユチョンが2024年12月18日、自身初の日本ミニアルバム『Where I Walk』をリリースした。約20年前に東方神起のメンバーとして日本デビューし、現在もK-POPスターとして多くのファンを抱える彼の日本ソロ活動に注目が集まっている。
◆パク・ユチョン(PARK YUCHUN) 画像 / 動画
「“Walk”の“歩く”とは夢と希望とつながる部分。ソロとして初の日本デビューなので、以前ずっと感じていた“ときめきと夢”を持ってまた始めたい。 そして今、私は日本を歩く。一緒に歩こう」とはアルバム『Where I Walk』に関するパク・ユチョンのコメントだ。日本オリジナル楽曲と日本語訳曲をコンパイルした6曲入りミニアルバムには、謝罪も感謝も未来も、日本への想いが詰め込まれている。
2024年12月某日、「昨日、日本に到着したばかり」という忙しいスケジュールの合間を縫って実施された取材にもかかわらず、疲れを全く見せずに気さくな笑顔で迎えてくれたパク・ユチョン。本作の制作秘話はもちろん、ファンが長年待ち続けた初の日本ソロデビューに懸ける意気込みを語ってくれた。
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■長い間、活動できていなくてごめんなさい
■でも皆さんがいるから僕は歌う
──本日のインタビューは日本語で直接やり取りをしていただけると聞いています。よろしくお願いします。
ユチョン:よろしくお願いします! 日本語、頑張ります。
──ミニアルバム『Where I Walk』は、どんな想いで制作された1枚ですか?
ユチョン:長い間、日本で活動ができていなかったので、まずはそんな僕を待っていてくださった皆さんのために、自分の正直な気持ちを届けるアルバムを作りたいと思いました。
──久々の日本活動に不安や心配はありませんでしたか?
ユチョン:それはもちろんありました。僕の素直な気持ちを歌にして、皆さんが本当に心から受け入れて理解してくれるのだろうか…と。それに、日本でソロ活動するのが初めてなので、僕一人の声で大丈夫かなっていう心配もありました。
──それでもやろうと決意したのは?
ユチョン:ただただ日本で活動がしたかったんです。今、それができてすごく幸せな時間を過ごせているんですけど、本当に、それだけだったんですよね。
──2024年9月の日本デビュー記者会見では「日本のファンは優しい。僕のことをずっと応援して待ってくれているので、感謝の気持ちが大きい」とお話していました。そんな日本のファンの温かさもユチョンさんを後押しした要因ですか?
ユチョン:もちろんです! 僕が初めて日本デビューしたのは20年前(東方神起のメンバーとして2025年4月に日本デビュー)で、そこから今まで長く応援してくれている皆さんがいるのは本当にありがたいことだと思います。
──日本ミニアルバム『Where I Walk』収録曲で、最初に完成した楽曲はどれですか?
ユチョン:表題曲「時計」です。
──美しいバラードですよね。資料には“日本デビューのために多くの楽曲が集まった中から本人がセレクトした一曲”とあります。
ユチョン:表題の候補曲は結構たくさん集まって、激しいダンスナンバーとかもあったんですけど、さっきも言ったように、まず最初はちゃんと僕の気持ちを込めた作品を出したかったんです。「ダンスする姿が見たい」というリクエストもありがたいことにいただいますが、まずはそこ(気持ちを込めた作品)だということで。「時計」は冬っぽい感じが今の時期に合うし、聴いていてみんなが心から安心できるような曲になればいいなと思って選びました。
──作曲編曲をKinKi Kidsやタッキー&翼などにも楽曲提供している鈴木盛広さん、作詞はMari-Joeさんが担当しています。歌詞は、まさにユチョンさんの今の心情をストレートに描いたような内容です。
ユチョン:はい、そのままです。前向きに、未来に向かってしっかり歩いてきたいという気持ちが込められています。作詞家のMari-Joeさんやスタッフさんと何度も相談しながら歌詞を作っていきました。
──相談のとき、ユチョンさんはどういう意見を伝えましたか?
ユチョン:最初はもっと壮絶というか、シリアスな雰囲気の歌詞にする案もあったんです。でも僕は「“長い間、活動できていなくてごめんなさい。でも皆さんがいるから僕は歌う”という曲にしたい」と伝えました。
──「時計」のボーカルレコーディングはいかがでしたか?
ユチョン:「時計」に限らず、このアルバム収録曲のレコーディングはすべて緊張しました。久しぶりだったし、いろんなスタッフさんが現場にいて“あー、本当にここから活動がスタートするんだな”って。そこで結構実感が湧いたかもしれないです。
──レコーディングブースに入るのも久々でしたか?
ユチョン:そうですね。10年以上ぶり…? やっぱり“つ”の発音とかは難しかったです。全体的には楽しくてスムーズだったんですけど、“どんな声で歌うか”という最初の声の調整だけ少し時間がかかりました。
──「時計」のミュージックビデオはナチュラルなユチョンさんの表情が切り取られています。撮影時のエピソードを教えてください。
ユチョン:これもめっちゃ緊張しました。MVの撮影も本当に久しぶりで、最初は顔の筋肉が硬くなっていました(笑)。でも、そういう撮影の雰囲気を久々に味わえて幸せだったし、ずっと楽しかったです。あと…最近は“MV”って言うんですね。昔は“PV”だったから驚いて。
──たしかに、今は“MV”が一般的かもしれないです。以前は宣伝販促用のプロモーションビデオでしたが、現在は楽曲の世界観を映像でも表現するミュージックビデオへ役割が移行したのかもしれません。
ユチョン:なるほど。撮影のときもみんな「MV」と言ってて、僕は“えっ?”ってなっていました(笑)。
──(笑)。そのMV後半では、逆再生で大量の羽根が舞い上がるシーンがあります。どんな意味が込められているのでしょうか?
ユチョン:皆さんがどう捉えてくださるか分からないんですけど、僕は“元の場所に戻りたい”というイメージで撮影しました。監督もそんなふうに説明してくれた気がします。
──YouTubeのコメント欄はチェックしましたか?
ユチョン:はい。想像以上にみんなが僕の声を待っていてくれたんだっていうことが分かって、感動をもらいました。この曲だけではなく、すべてのMV解禁前は反応が気になってとても緊張しました。
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