【インタビュー】グラビティ、僕らが好きだったヴィジュアル系らしさを大事にした13thシングル「キュートアディクション」
▪️バンドらしい激しさに乏しいのは僕らのコンプレックスでもあって
──今回はカップリングもソッチ系ですよね。ラウドで、ギターを中心としたバンドサウンドが押し出されている。
myu:「思惑」(B-TYPE収録)は、今年のエイプリルフールのネタとして作った曲なんですよ。グラビティのイメージから一番遠い曲を作って、ロゴもリクトに新たにデザインしてもらい、「え、グラビティってコッチの方向に行くの?」ってビックリさせようって。要は、エイプリルフールでファンを楽しませてあげたかったんです。それでMVをYouTubeに出したら、グラビティを知らない人や毛嫌いしてた人が「意外とこの曲は悪くない」って言ってくれたりして、自分たちも楽しかったですね。
──それで、これだけ壮大でデスボイス満載の曲が出来上がったんですね。「キュートアディクション」で目指したのとは真逆の、いわゆるコテコテのヴィジュアル系。
杏:僕はこの手の曲が大好きなんで、本当に「ありがとうございます!」っていう感じでした(笑)。ギターソロも大好きで、自分のバンドでこういうことができるのが、すごく嬉しくて感謝しましたね。
myu:今回のギターソロはツインリードで、速弾きというよりはメロウな感じにしたんです。激しくかき鳴らすのではなく、しっかりメロディを聴かせたかったんですよね。
社長:ただ、これまでにも比較的重めの曲はあったので、ファンもそこまでライブで戸惑ったりとかはなかったです。
──でも、歌詞の書き方はいつもと違ったのでは?
六:はい。自分が経験したことだったり本当に感じていることを書くという基本は変わらないんですけど、myuの意図は最初からわかっていたので、曲と歌詞がチグハグにならないように、とにかく雰囲気重視で仕上げました。当時「世の中の全員が幸せになったら幸せは認識できないし、それはむしろ不幸なことなんじゃないか」と考えていたので、そういうことをメッチャ抽象的に書いていますね。なので、わかりにくいでしょうけど、一つひとつのフレーズに僕的には意味を持たせているので、そのへんは恒例の曲解説ブログに書いていこうと思ってます。
──逆にA-TYPE収録の「Stew maker」はストーリー性のある歌詞で、こちらはラブソングですよね。
六:そうですね。当時ハマッていた海外ドラマに、骨も肉もドロドロに溶かして殺した痕跡を残さないところから、シチューメーカーと呼ばれる殺人鬼が出てきたんです。そこから話を置き換えて、恋愛するとシチューメーカーでも消せないほどの痕跡が、自分の中に残るんだという話を書きました。どんなに上書きされても消せないし、その経験を今の恋愛に活かすこともできる……って、これ、恥ずかしいですね(苦笑)。
──そんな一種ロマンティックな曲なのに、頭を振れる曲になっているのが面白い。
myu:そうなんです。グラビティって明るい曲が多くて、激しい曲とかヘドバンできる曲が少ないんです。結果、セットリストの選択肢が少なくなって、ちょっと飽きてしまうというか。「どうせ、あの曲来るんでしょ」みたいになりがちなんで、激しい曲を増やしたかったんです。そしたら収録の3曲全部が重くなっちゃって、ずいぶん毒々しいシングルになっちゃったなと(笑)。
リクト:「Stew maker」はバンギャルからすると本能的に対応しやすいノリとか構成なんで、曲を知ってる子も知らない子も一緒にライブで楽しめるんじゃないかな。
──今回のシングルは3曲ともそうじゃありません?
リクト:そうかも。テンポチェンジとか変わった展開があるとかでもないんで、新しいお客さんをどんどん取り込みたいっていう、今の俺らの活動には合ってると思います。
六:ただ、新曲にヘヴィなものが続いたんで、ライブでは一時期さまよってたんですよ。バンドらしい激しさに乏しいのは僕らのコンプレックスでもあって、だからこそ「こういう曲もできるんだぞ」と提示したかったんですよね。でも、それってみんながグラビティに求めているものかというと、そうではなくて。言ってみれば、ラーメン食べに来たのに無理やりハンバーガー勧めてくるみたいなもんだから、今はちゃんとラーメンを出すようにしてます。ハンバーガーは付け合わせ程度(笑)。
──では、9月25 日にZepp Haneda(TOKYO)で行われるツアーファイナルでは、みんなの求めるグラビティが観られそうですね。
myu:前回、4月のZepp DiverCity(TOKYO)よりは、みんなが持つイメージに沿ったライブができると思います。今、ツアーをやっていて空気もすごく良いので、グラビティっぽいライブをそのままZeppに持っていきたいですね。
リクト:俺ら、音楽には真剣に向き合ってますけど、ライブの手法としては音楽やってる俺らを見せるんじゃなく、俺らもお客さんもみんなで音楽を楽しむ、俺らが音楽で楽しませるのがグラビティだなって、最近実感しているんですよ。なので、ファイナルでも「音楽って楽しいよね」「グラビティっていいバンドだよね」っていうことを確かめ合えるライブができたらいいんじゃないかと思ってます。
杏:やっぱり、何よりも楽しみたいですよね。前回のZepp DiverCityは緊張がほとんどだったんで、2回目のZeppはラフにやりたいです。
社長:僕ら、結構ギリギリまで変化するんで、実際やってみないと、どんなふうになるかわかんないんですけど(笑)。でも、やっぱりファイナルって集大成なんで、一番良いステージを見せたいし、ツアーで得たものを全部そこで吐き出したい気持ちに変わりはないです。
六:大きいライブハウスの使い方を、もっと上手くなりたいというのはありますね。ただ、成功とか失敗とかではないと思っているんですよ。例えば、もっと小さいライブハウスでライブをするときに、成功だとか失敗だとかっていう捉え方はしないじゃないですか。Zepp Hanedaも同じで、普通に良いライブにしたいし、そのときに伝えたいことをちゃんと伝えられればいい。グラビティを楽しみに来た人に、きちんとグラビティを提供していきたいです。
取材・文◎清水素子
13thシングル「キュートアディクション」
▪️A-TYPE
[型番]GRA-027
[値段]¥1,500(tax in)
[発売日]2023/07/04
[CD]
1.キュートアディクション
2.Stew maker
3.キュートアディクション(instrumental)
4.Stew maker(instrumental)
▪️B-TYPE
[型番]GRA-028
[値段]¥1,500(tax in)
[発売日]2023/07/04
[CD]
1.キュートアディクション
2.思惑
3.キュートアディクション(instrumental)
4.思惑(instrumental)
<6 ANNIVERSARY ONEMAN- Want to Taste of GRAVITY>
■会場
Zepp Haneda
■時間
OPEN 17:00 / START 18:00
■チケット
Sチケット:1階前方Sチケット(指定席) ¥8,800
Aチケット:1階Aチケット(自由席) ¥3,300
Vチケット:2階VIPチケット(指定席) ¥6,600
Bチケット:2階Bチケット(自由席) ¥3,300
無料チケット(自由席) ¥0 有料チケット販売開始後随時販売
S,A,,B,Vチケットには入場時ラバーバンド,ピクチャーチケット配布
[各チケットドリンク別]
■出演
グラビティ
■チケット発売日
e+プレ受付期間 受付期間:6/30(金)12:00~7/10(月)18:00
入金期間:7/13(木)13:00~7/17(月)21:00
受付URL:https://onl.tw/S5mgbLr
一般発売 7/29 10:00- 全券種 1IDにつき2枚まで
■制作・問い合わせ
NEXT ROAD
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