ミック・マーズ「モトリー・クルーは1987年から俺を辞めさせようとしてきた」
モトリー・クルーに対し訴訟を起こしたミック・マーズが、告訴後初めてインタビューに応じた。
◆モトリー・クルー画像
マーズは、2022年秋にツアー活動から退いた後、メンバーたちが代表もしくは株主であるバンド関連の企業数社から利益率を引き下げられたり、解任されそうになっているのを不服としているが、モトリー・クルーの弁護士は、ツアー引退はバンド脱退であり、バンドはこの先彼に負うものはなにもないと反論している。
『Variety』の取材に応じたマーズは、「昨年秋、あなたはツアーからのみ引退すると言ったが、翌日、バンドはあなたは引退したとの声明を出し、ファンは混乱している。この訴訟により、全面的な引退はあなたの意図するものではなかったと明らかにしようとしているのか?」と問われると、こう答えた。「ああ、その通りだ。物事はときに、他のメンバーにより捻じ曲げられる。これを言うべきか、わからないが……彼らは1987年から俺を中傷してきた。俺を交代させようとね。そんなこと、彼らにできなかった。なぜなら、俺はギター・プレイヤーであり、あのバンドが結成されるのを助けたのは俺だ。俺が思いついた名前だし、俺のアイディア、俺の金だった」
「彼らは長年、俺の記憶力が悪いって圧力をかけてきた。2012年頃、初めて彼らが俺の記憶力が悪い、曲を覚えていないって言い出したとき、俺は医師に診てもらったんだ。5、6人の医師全員が、何の問題もないって言ってた」「俺はA.S.(強直性脊椎炎)が原因で、ツアーから引退したいっていうのが事実だ」
バンドの活動から身を引くのであれば、利益率が下がったり、バンド関連の企業から去るのは当然のことのように思われるが、マーズいわく他のバンドに前例があるという。「例えば、エース・フレーリーだ。エース・フレーリーはキッスにいたとき彼が所有していたもの全てをいまでも保持している。フォリナーのルー・グラムもだ」
マーズは、彼が参加しないモトリー・クルーの新ツアー<The World Tour>の収益から5%(*その後7.5%に引き上げられたという)を受け取り、ツアーに関する支払いはそれで最後になるとのオファーをバンド側から提示されたが、「俺にしたら、それは侮辱だ。俺の名前だ。ミック・マーズでありモトリー・クルーだ。俺ら4人があのバンドを築いたんだ。解雇するなら、それにふさわしい理由が必要だ」と憤慨している。
彼の弁護士は、ライヴ・パフォーマンスせずとも、バンド関連の会社に残り全ての権利を保有し続けるのは「法的に問題はない」と付け加えた。
マーズは、「彼らは俺があきらめるのを望んでいるのだろう。俺は何度もそうしてきた。でも、これは41年間、俺が築き上げるのを助けてきたものだ。悪いが、俺から奪うことはできない」「彼らが準備周到なのはわかってる。でも、俺は引き下がらない」と強い意志を表明している。
ニッキー・シックスは、マーズから告訴されたことに関し、「俺らにとって悲しい日だ。俺らが何年も彼を支えてきたことを踏まえると、これはあんまりだ──俺らはいまでも彼の幸運を祈っているし、彼に害を及ぼすことのない弁護士とマネージャーを見つけるよう願っている。俺らは君を愛してる、ミック」とコメントしている。
Ako Suzuki
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