【インタビュー】TuneCoreがフジロック「ROOKIE A GO-GO」と必然の初タッグ。 音楽の未来をサポートする意義
新人アーティストの登竜門的ステージであるフジロック・フェスティバルの「ROOKIE A GO-GO」と、デジタルディストリビューションを軸としたサービス「TuneCore Japan」が今年初めてタッグを組んだ。そこで今回は、TuneCore Japanの山本祐哉さんに、タッグの経緯をはじめ、自身が人生のベストアクトを体験したというフジロックの魅力、さらには最新の音楽シーンを牽引する多くのアーティストが利用しているTuneCoreのポリシーや役割についてインタビューを実施。その言葉の数々から、いかにアーティストの多様性を尊重するとともに、世界や未来にむけて広い視野を持ちながらサービスを運用しているかが伝わるはずだ。
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■オフラインのイベントを盛り上げていくことで、
■社会も盛り上がっていったら
── フジロックの「ROOKIE A GO-GO」とタッグを組むのは今年が初めてということですが、TuneCoreさんはこれまでもインディペンデントで活動するアーティストのサポート活動をなさっていますよね。
山本祐哉氏:そうですね。先日は福岡PayPayドームで開催された<MUSIC CIRCUS FUKUOKA 2022>で3万人規模のステージに出演できるオーディションを実施したり、これまでも、楽器メーカーのゼンハイザーさんと公認アーティストとのパートナーシップ連携のオーディションもご一緒させていただきました。TuneCoreの利用者はインディペンデントアーティストの方々が多く、どうしても自分たちでできることには限界があるので、少しでもきっかけを提供したい、少しでもステップアップしてくれたら、という想いがあります。今回のフジロックさんとの取り組みも、まさにそうです。コロナ禍では、あのクラブがなくなっちゃう、あのライブハウスがなくなってしまった、などいろんな話を聞いていたので、いかがなものかと思っていて。オフラインのイベントを盛り上げていくことで、社会も盛り上がっていったらいいなと考えています。
── 「ROOKIE A GO-GO」は、これまでASIAN KUNG-FU GENERATION、King Gnu、Suchmosなど錚々たるアーティストが出演してきた音楽シーンの登竜門のような舞台。TuneCoreさんの思想とぴったりですよね。
山本氏:はい、今回、僕から運営さんにお声がけさせていただきました。TuneCoreは日本で一番多くの楽曲を流通しているサービスで、たとえば本人自らTuneCoreに登録した瑛人さんが「香水」でビルボードチャート1位になりましたが、徐々にですが個人でもできないことがなくなってきてるという流れもありました。おっしゃっていただいたように、登竜門的な「ROOKIE A GO-GO」とTuneCoreはとても相性がいいんじゃないかというお話をさせていただいたところ、ご一緒させていただけることとなりました。
── アーティスト・ファーストな発想が合致したんだと思うんですよね。TuneCoreも、配信ストアの手数料を除く全収益がアーティストに還元されるというシステム。しかも、登録から最短2日で配信ストアへ一括配信がスタートする(iTunes、Apple Music、Spotifyなど含む55以上のストア、世界185ヵ国以上に配信)。アーティストにとって、とても魅力的なサービスですよね。
山本氏:ありがとうございます。
── 私は、釈迦坊主の楽曲(「Adobe Close」)の<TuneCoreの金入るまで待ってごめん>というリリックから、アーティストの生活に密接してるサービスなんだなぁと思った記憶があります。
山本氏:よくチェックされてますね(笑)。TuneCore Japanという会社のミッションは、「All for Independence」=「全ては、自立したマインドを持って活動するアーティストのため」。マスに向けた音楽を作ってる人が全てではないので、インディペンデントで活動している人たちも自立して音楽で生活できるような社会を作っていこう、という発想です。瑛人さんみたいな方もいれば、日本では全然知られてないけど、海外ではすごく再生されているというアーティストもいますし、本当に日本にはすばらしいアーティストがたくさんいます。それに、ちょうど今年はTuneCore Japan立ち上げから10周年という区切りのタイミングでもあって、今までは、「世界に楽曲を届けるディストリビューション」という存在でしたが、これからは、パートナーにより近づいていきたいというスタンスです。
── 今までアーティストに還元した総額が268億、配信曲数が100万曲を突破したという実績も見事ですし、手応えもあるんでしょうね。
山本氏:まさにインディペンデントアーティストの勢いは年々増していて、毎年1回、こういったデータは公開しているんです。
── 大切ですよね。アーティストにとって夢がありますし。
山本氏:透明性もすごく大事だと思っています。還元額は右肩に上がってきていて、つまりインディペンデントのアーティストさんやレーベルさんにそれだけキャッシュが入ってきている。そういう現象って今までの日本ではなかったと思います。TuneCoreのアーティストにはラッパーも多いんですが、リリックでガンガン言いたいことを放っていくようなアーティストもいて、それでApple Musicの総合チャート1位とかを獲っちゃう。いろんな表現が世に出ていくということは大事だなと思います。
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