indigo la End、10周年に届けられた一夜の魔法
Photo: 永峰拓也
indigo la Endが8月8日、バンドの結成10周年を記念した屋外無観客中継ライブ<indigo la End 10th Anniversary Visionary Open-air Live「ナツヨノマジック」>を開催した。同公演のオフィシャルレポートをお届けする。
◆indigo la End画像
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8月8日、indigo la Endが結成10周年を記念し、河口湖ステラシアターにて野外ライブ<indigo la End 10th Anniversary Visionary Open-air Live「ナツヨノマジック」>を開催し、CSテレ朝チャンネル1で生中継された。無観客で行われたこのライブは、タイトルになった「夏夜のマジック」、2020年に発表した「チューリップ」や「夜漁り」のミュージックビデオも手掛けている映像ディレクターの大久保拓朗が演出を担当し、様々な手法で一夜の魔法を作り上げた。
開演予定時刻の19時を過ぎるとオープニングの映像が始まり、「ナツヨノマジック」と書かれたVHSがビデオデッキに挿入され、再編集された過去のミュージックビデオとともに過去の楽曲からカットアップされた歌詞が女性の声で読み上げられていく。
その後、夜の闇の中に光る会場が上空から映し出され、カメラが切り替わると、ステージ上にはメンバーが円形になって並び、1曲目「夜汽車は走る」からライブがスタートした。
周りに緑の木々が見える会場には、セット上方から吊るされた細長い透明のビニールと紗幕がゆっくりと風に揺れ、メンバーの周りには様々な種類のランプが置かれている。さらには、スモークも焚かれていて、何とも幻想的な雰囲気の中、「はにかんでしまった夏」や「見せかけのラブソング」といった楽曲が演奏されてゆく。
Photo: 永峰拓也
その後もパートごとに映像と歌詞のモノローグが挿入され、「鐘泣く命」からのパートでは色鮮やかなライティングとVJも加わり、「雫に恋して」ではミラーボールの光で「雫」を表現し、「煙恋」では再びスモークが焚かれたりと、歌詞になぞらえた演出も面白い。この日披露された中では最も古い曲で、インディーズ時代のアルバム『夜に魔法をかけられて』収録の「抱きしめて」は、ランプの明かりのみで演奏され、親密な雰囲気を作り出した。
シンプルな照明でストレートに届けられた「通り恋」に続き、「ラッパーの涙」からは映像自体にエフェクトがかけられて、サイケデリックな空間を演出。「心の実」のラストでは《たまにはこんな歌詞も良いでしょ》という歌詞に合わせて川谷絵音が一瞬だけカメラ目線になるなど、細かな仕掛けにもドキッとさせられる。色鮮やかな映像が続く中で、あえてモノクロにして雰囲気を変えた「悲しくなる前に」の演出も効果的だった。
ライブ終盤では今年発表された新曲が立て続けに披露され、「夜漁り」では《夜を漁るあいにくの御心で》や《電話したら夜が曲がるだけだし》といった印象的な歌詞がグラフィック化されて浮かび上がり、「チューリップ」では紗幕にミュージックビデオが投影される。赤を基調とした照明が最後に真っ白に変わったのは、ミュージックビデオ同様に歌詞に仕掛けられたチューリップの花言葉を意識してのものだろう。
本編ラストはこの日のテーマソングである「夏夜のマジック」。ピアノによる長めのイントロが終わり、曲が始まると、いつの間にかステージを下り、客席で歌う川谷の様子が映し出される。そして、《打ち上がった花火を見て笑った 君を思い出したよ》と歌い、間奏に入ると、歌詞通りに大輪の花火が夜空に打ち上げられ、クライマックスを作り出す。何十発と打ち上がる花火の下、ステージに戻った川谷はアウトロでドラムを煽るだけ煽ると、佐藤栄太郎がそれに応えてエネルギッシュなプレイを披露し、華々しく本編を締め括った。
Photo: 永峰拓也
冒頭でデッキに入れたビデオが終わったことを伝える映像に続いて、「新曲をやります」と言って始まったのは「夜風とハヤブサ」。フュージョン感たっぷりのシンセから始まる夏にぴったりのファンキーなナンバーで、バンドの新たなモードを明確に提示した。再び川谷がステージを下り、会場の外に出ると、そこには松明の炎が。
「みんなの顔が見えない中で、どこまで伝わったかはわからないですけど、僕らは相変わらず自分たちのペースでやっていこうと思ってますので、今後ともindigo la Endをよろしくお願いします」と伝え、最後に「結び様」を演奏して、特別な夜が幕を閉じた。
《好きにならなきゃよかった》と歌う曲が終わり、もう一度映像が挿入されると、最後に読み上げられた歌詞は「通り恋」の《追伸「あなたが好き」》。10周年に届けられた一夜の魔法は、映画のようなインディゴラブストーリーでもあった。
今回のライブ<indigo la End 10th Anniversary Visionary Open-air Live「ナツヨノマジック」>は8月13日よりライブ配信サービスThumvaにて配信されている。アーカイブは8月17日18:00まで視聴できる。
Photo: 永峰拓也
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2. 想いきり
3. はにかんでしまった夏
4. 瞳に映らない
5. 見せかけのラブソング
6. 鐘泣く命
7. 雫に恋して
8. 煙恋
9. 抱きしめて
10. 通り恋
11. ラッパーの涙
12. 心の実
13. 悲しくなる前に
14. 夜漁り
15. チューリップ
16. 夏夜のマジック
17. 夜風とハヤブサ
18. 結び様
https://youtu.be/kh56NUn5G-o
アーカイブ期間:2020年8月13日(木)22:00~8月17日(月)18:00
配信プラットフォーム:Thumva
https://thumva.com/events/cRSXrdqIEn5qAZF
視聴チケット:8月16日(日)23:59まで販売
一般:¥3,500
FC会員:¥3,000
https://indigolaend.lnk.to/yth
indigo la Endが8月8日、バンドの結成10周年を記念した屋外無観客中継ライブ<indigo la End 10th Anniversary Visionary Open-air Live「ナツヨノマジック」>を開催した。同公演のオフィシャルレポートをお届けする。
◆indigo la End画像
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8月8日、indigo la Endが結成10周年を記念し、河口湖ステラシアターにて野外ライブ<indigo la End 10th Anniversary Visionary Open-air Live「ナツヨノマジック」>を開催し、CSテレ朝チャンネル1で生中継された。無観客で行われたこのライブは、タイトルになった「夏夜のマジック」、2020年に発表した「チューリップ」や「夜漁り」のミュージックビデオも手掛けている映像ディレクターの大久保拓朗が演出を担当し、様々な手法で一夜の魔法を作り上げた。
開演予定時刻の19時を過ぎるとオープニングの映像が始まり、「ナツヨノマジック」と書かれたVHSがビデオデッキに挿入され、再編集された過去のミュージックビデオとともに過去の楽曲からカットアップされた歌詞が女性の声で読み上げられていく。
その後、夜の闇の中に光る会場が上空から映し出され、カメラが切り替わると、ステージ上にはメンバーが円形になって並び、1曲目「夜汽車は走る」からライブがスタートした。
周りに緑の木々が見える会場には、セット上方から吊るされた細長い透明のビニールと紗幕がゆっくりと風に揺れ、メンバーの周りには様々な種類のランプが置かれている。さらには、スモークも焚かれていて、何とも幻想的な雰囲気の中、「はにかんでしまった夏」や「見せかけのラブソング」といった楽曲が演奏されてゆく。
Photo: 永峰拓也
その後もパートごとに映像と歌詞のモノローグが挿入され、「鐘泣く命」からのパートでは色鮮やかなライティングとVJも加わり、「雫に恋して」ではミラーボールの光で「雫」を表現し、「煙恋」では再びスモークが焚かれたりと、歌詞になぞらえた演出も面白い。この日披露された中では最も古い曲で、インディーズ時代のアルバム『夜に魔法をかけられて』収録の「抱きしめて」は、ランプの明かりのみで演奏され、親密な雰囲気を作り出した。
シンプルな照明でストレートに届けられた「通り恋」に続き、「ラッパーの涙」からは映像自体にエフェクトがかけられて、サイケデリックな空間を演出。「心の実」のラストでは《たまにはこんな歌詞も良いでしょ》という歌詞に合わせて川谷絵音が一瞬だけカメラ目線になるなど、細かな仕掛けにもドキッとさせられる。色鮮やかな映像が続く中で、あえてモノクロにして雰囲気を変えた「悲しくなる前に」の演出も効果的だった。
ライブ終盤では今年発表された新曲が立て続けに披露され、「夜漁り」では《夜を漁るあいにくの御心で》や《電話したら夜が曲がるだけだし》といった印象的な歌詞がグラフィック化されて浮かび上がり、「チューリップ」では紗幕にミュージックビデオが投影される。赤を基調とした照明が最後に真っ白に変わったのは、ミュージックビデオ同様に歌詞に仕掛けられたチューリップの花言葉を意識してのものだろう。
本編ラストはこの日のテーマソングである「夏夜のマジック」。ピアノによる長めのイントロが終わり、曲が始まると、いつの間にかステージを下り、客席で歌う川谷の様子が映し出される。そして、《打ち上がった花火を見て笑った 君を思い出したよ》と歌い、間奏に入ると、歌詞通りに大輪の花火が夜空に打ち上げられ、クライマックスを作り出す。何十発と打ち上がる花火の下、ステージに戻った川谷はアウトロでドラムを煽るだけ煽ると、佐藤栄太郎がそれに応えてエネルギッシュなプレイを披露し、華々しく本編を締め括った。
Photo: 永峰拓也
冒頭でデッキに入れたビデオが終わったことを伝える映像に続いて、「新曲をやります」と言って始まったのは「夜風とハヤブサ」。フュージョン感たっぷりのシンセから始まる夏にぴったりのファンキーなナンバーで、バンドの新たなモードを明確に提示した。再び川谷がステージを下り、会場の外に出ると、そこには松明の炎が。
「みんなの顔が見えない中で、どこまで伝わったかはわからないですけど、僕らは相変わらず自分たちのペースでやっていこうと思ってますので、今後ともindigo la Endをよろしくお願いします」と伝え、最後に「結び様」を演奏して、特別な夜が幕を閉じた。
《好きにならなきゃよかった》と歌う曲が終わり、もう一度映像が挿入されると、最後に読み上げられた歌詞は「通り恋」の《追伸「あなたが好き」》。10周年に届けられた一夜の魔法は、映画のようなインディゴラブストーリーでもあった。
今回のライブ<indigo la End 10th Anniversary Visionary Open-air Live「ナツヨノマジック」>は8月13日よりライブ配信サービスThumvaにて配信されている。アーカイブは8月17日18:00まで視聴できる。
Photo: 永峰拓也
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■<indigo la End 10th Anniversary Visionary Open-air Live「ナツヨノマジック」>2020年8月8日(土)@山梨・河口湖ステラシアター セットリスト
2. 想いきり
3. はにかんでしまった夏
4. 瞳に映らない
5. 見せかけのラブソング
6. 鐘泣く命
7. 雫に恋して
8. 煙恋
9. 抱きしめて
10. 通り恋
11. ラッパーの涙
12. 心の実
13. 悲しくなる前に
14. 夜漁り
15. チューリップ
16. 夏夜のマジック
17. 夜風とハヤブサ
18. 結び様
■<10th Anniversary Visionary Open-air Live「ナツヨノマジック」>全曲ダイジェスト
https://youtu.be/kh56NUn5G-o
■<indigo la End 10th Anniversary Visionary Open-air Live「ナツヨノマジック」>WEB配信
アーカイブ期間:2020年8月13日(木)22:00~8月17日(月)18:00
配信プラットフォーム:Thumva
https://thumva.com/events/cRSXrdqIEn5qAZF
視聴チケット:8月16日(日)23:59まで販売
一般:¥3,500
FC会員:¥3,000
■デジタルシングル「夜風とハヤブサ」
https://indigolaend.lnk.to/yth
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