【連載】フラチナリズムの労働to武道館vol.37「すごく大変な時期だけど皆一緒ですよね。」
フラチナリズムの労働to武道館
~売れてないバンド界イチ売れてるバンドが武道館を目指す話~
大変な時期ですね
先月のコラムはお休みさせていただきました。ご心配おかけした皆様、大変申し訳ございませんでした。フラチナリズムのボーカル&エンターテイナー、モリナオフミです。
1月18日に一つ目の大きなセクションである「2000人完全無料ワンマン」を終え、さてここからさらにステップアップしていくための活動をしていこうじゃないかと様々な計画をしていたものを実行していこうと思っていました。そんな時に2月15日に出演したイベントで、新型コロナウィルスの感染が認められたため、僕たちフラチナリズムは巷で噂のコロナウィルスの当事者になりました。
1月23日に知人から、「新型コロナウィルス」の情報を聞き、うがい手洗いをしっかりするようにという旨を聞いてました。しかし2月15日の段階ではそこまでの脅威は感じていなかったのは事実です。簡単に言うとなめていました。
2月29日に保健所から連絡が来て、ライブハウスからコロナウィルスに感染してしまったお客さんがいたという報告を受け、僕たちも健康観察のため2月15日から数えて3週間の自宅待機をお願いされました。そして3月8日まで自宅待機をしていました。
この時も、不要不急の外出は避けてください。とのことだったので、何が不要不急かよくわからなかった僕は、家から一歩も出ないという選択肢を選びました。
保健所からの指示でこの期間中に一度だけ保健所へ行きましたが、それ以外は一切外に出ずに、ずっと家にいました。生命維持に必要な食料は実家から送ってもらいましたw
自宅でPCR検査も受けさせてもらいました。これは保健所からの要請でした。結果は陰性でした。でもそんなことはどうでもよくて、何より気がかりだったのは、感染してしまった方が大丈夫なのかどうか?ということ。マネージャーを通してメッセージアプリで連絡を取ってもらい、無事だということが確認できた時はほっとしました。
2月26日にイベント自粛要請が出てからは、僕たちも決まっていたイベントを全てキャンセルしました。それは現在も続いています。そして続けるつもりにしています。
エンタメ業界かなり厳しい時期にさしかかってしまいました。でも、大変なのは別にエンタメ業界だけではありません。皆大変です。そんな大変な時期だからこそ僕たちエンタメ勢にしかできないことがあるはずです。
コロナに打ち勝ちましょう!とは言いません。耐え凌ぎましょう!
耐え凌ぐしかないのです。
テレワークバンドフラチナリズム爆誕
さて、耐えると言われましてもどのように?
世の中には色々な業種があり、影響がある業種から、影響のない業種まで様々です。皆それぞれ苦労していると思います。でも、僕はバンドマンなのでバンドマンに限ったことしか書けないのが非常に申し訳ないですが、自分たちがどのように生きていくのか、自分の考えを書きます。
まず、率先すべきは命です。優先順位が一番高いのは金より命です。感染拡大防止に全員が務めるべき状況だと思います。ゆくゆくはインフルエンザのように、人間とウィルスの共存となっていくでしょうが、今は感染拡大防止に努めるのが理にかなっていると僕は思います。ワクチンも特効薬も今はないですから。したがってイベント自粛要請が出ている間はイベントに出演するつもりはありません。家にいるつもりにしています。もちろんご飯買ったり、生命維持に必要な外出はするとして。
家にいたら経済活動できないか?バンドマンに限って言うとそうでもないと思います。ライブ配信アプリや、動画投稿や、楽曲の販売や、グッズの通販や、過去作品の販売など。実はバンドマンの活動は自宅でできることも多いはずです。
確かに今まで通り活動していくのは現状では難しいところ。しかし、現状がこうなのだから仕方がないじゃないですか。出来ないことを嘆くよりも、今だからできることを見つけてそれを発信しないで何がアーティストだと僕は思います。そう思いましたので今までやってなかった、ライブ配信アプリ、動画投稿、Web上での販売。全てをスタートさせました。力の注ぎ方が、現場至上主義だったところを、Web至上主義に変えました。完全にテレワークバンドになりました。
しかし、あくまで今だけです。僕はライブが大好きで、これしかないと思っています。それは一生変わらない。だから自分たちのコミュニティを守ることを、健康維持も含めて周りの方々に生きてもらうということを選び、Web上での活動に重きを置き、そこで自分たちの音楽を発信することに注力します。
刻一刻と状況は変化していきます。それはコロナの影響だけではなく、人間社会において変化というものは常日頃から起こっています。変わらないものを心の中に一つだけ持って、その変化についていくことも必要なことなのかもしれません。
僕は生きますよ。バンドマンとして生きますよ。だから考えますよ。様々な業種の皆さんも、できることは絶対にあるはずです。誰かに何かをねだるより、よっぽど建設的で健康的な解決策がどこかにあります。
一緒に探していきましょうね。そして、またいつかライブができるようになったら、また笑顔で会いましょうよ。
アルバムいい感じですよ
3月8日に自宅待機が終わって(現状も不要不急の外出は避けています)から、アルバム制作をずっと行ってきました。
4月29日発売予定だった3rdフルアルバム「&」
大変申し訳ないですが、発売延期となりました。ごめんなさい。
レコーディングは全て終わり、あとはミックス、マスタリング、プレス作業を残すのみとなりました。このままのペースで行けば5月中旬頃のリリースになると思います。少しお待たせしますが是非とも聞いてほしいです。
今までで一番のアルバムが出来ていると思います。音を鳴らせる、歌を歌える喜びを、今までで一番感じながら演奏していたと思います。当たり前にあったものが、ある日突然当たり前じゃなくなることがあるので、もともと当たり前なんて存在しないんだと、明日死んでもいいようにと(なるべく死なないように)
そんな気持ちで一音一音に魂を詰め込みました。完成した暁には、是非とも皆さんに聞いてほしいです。あなたの何かになれる音かどうかはわかりませんが、少なくとも自分自身の何かにはなっている音だと思います。
「&」というタイトル通り、あなたの&になれれば最高に嬉しいです。宜しくです。
毎日、毎日、大変ですよね。本当に。
でも頑張りましょうね!!耐え凌ぎましょうね!!
凹みそうになった時はフラチナリズムを見てみてください。少しでも笑顔になれるように、僕たちは全力で自宅でエンタメしますよ。そして、また必ず笑顔でお会いしましょうよ。
最後に自宅待機中に作った曲を聴いてください。
フラチナリズム モリナオフミ
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