【ライブレポート】FABLED NUMBER、ツアーファイナルでSxun迎えた新曲お披露目
FABLED NUMBERが、1月に発表したアルバム『Millionaire』を携えたツアー<FABLED NUMBER presents 『Millionaire Tour』~銭、もろてもええですか?~>の最終公演を6月13日に大阪・BIGCATで開催した。自身の地元で盛大に打ち上がったその熱い一夜を紹介する。
◆ライブ画像(全10枚)
2月に神戸でスタートした今ツアーは全18公演でバンド史上最大規模。しかもツアー中、この日のみがワンマンとなれば、観客の期待感も半端ない。そんな中、ライブは「The Wall」で幕開け。衝動とスケール感が入り混じるこの曲が一気に会場のボルテージをアップさせると、早くもモッシュが発生する「I don’t wanna write this story」やChii,pucchi(Key)と宗光-Rodriguez(Samp&Prog)で奏でるやさしく繊細な「Between A and B」などで序盤から揺さぶりまくる。それもそのはずで、挟んだMCでN'Eita(Vo&G)からは「驚かせたかったんです」の言葉が飛び出す。また「全部本気でいくんで!」と続けると、突き抜ける「I Bet My Life(or Death)」で歌わせたり、ポップな質感も伴う「Crush out」で踊らせたり、緩急ある彼ららしい展開の「Be Louder」でジャンプさせたりと攻撃の手を緩めることはない。
凶暴とキャッチーさを自在に行き来する音楽にファンも心を解放して一瞬一瞬を謳歌し、笑いあり!の“宗光コール”の時間ではアットホームなムードも堪能する。しかし、そんなコールも6人の手にかかればクールに聴こえてくるからさすが。そこから「AAO」や「Upside Down, Inside Out」につなげて、スタイリッシュさも交えてくる器用さと多彩さにも感心させられる。
そして気づけば折り返し地点。今度はChii,pucchi、N'Taichi(B&Cho)、N'Eita、宗光-Rodriguezで鳴らす「Neo」などで空気を一変させ、キラキラとして浮遊感もある世界へと誘う。だが油断は禁物。終盤戦は「世界は君に鳴り響く」などのハイスピードナンバーを続け、N'Eitaの「歌え!」の煽りに大合唱が起き、観客は高々と両腕を突き上げ誰もが最高潮の状態に導かれた。
「トワイライトシティ」で手を広げ歌うN'Eitaの姿はまるで後光を背負っているように映ったことだろう。そんな沸騰しきったオーディエンスを前にN'Eitaは「ありがとう。ほんまにおおきに。それだけしか言えん。ただそれだけ」と、どんな雄弁な言葉よりダイレクトに届くMC。じわっと心に温かいものが広がるが、そこからのスパート6曲がまた桁外れ! 「Up All Night」では曲のすさまじい上昇気流にのせられて、手拍子も上げられた手のアップ&ダウンも一糸乱れぬ一体感。その壮観な景色には舞台上のメンバーにも笑みがこぼれる。
大きなクラップを引き連れるアンセムチックな「The King」では、どこか神聖なオーラも漂わせるから人々の興奮は一層増幅。しかもこの曲を挟み、N'Taichiには内緒で「Yes」を2回というサプライズも。これにはN'Taichi も「アホやで。ほんまヤバいわ」のひと言だ。そしてとどめは爽快なメロディもタフなプレイも聴かせる「Even if the world is over」。再びの大合唱とN'Eitaの雄叫びが轟いて、ついに<Millionaire Tour>は終わりの時を迎えた。
……と思われたが、なんと最後にN'Eitaが「重大発表があります!」と言うからファイナルは一筋縄では終わらない。「(これから)新曲流します!」(N'Eita)、「Sxunがギター弾いてくれてる」(N'Taichi)とアナウンスすると、メンバーが去ったフロアに新曲「Symphony of the dawn」が流れるという、なかなか珍しいラストシーン。もちろん今夜のライブでFABLED NUMBERの深みにどっぷりとハマった観客は誰も帰ることなく耳を傾け、余韻に浸りつつも6人の新章に胸を膨らませた。
FABLED NUMBERは初披露となった新曲に加え、ジャケットやミュージックビデオなどのアートワークに至るまで、ギタリスト・Sxunを中心としたクリエイティブチームと共に今後制作を続ける予定だという。最新情報はオフィシャルサイトなどで随時発表される。
撮影◎Naoto Sonoda
セットリスト
2019年6月13日(木)大阪・BIGCAT
1.The Wall
2.I don’t wanna write this story
3.Between A and B
4.One Time(Justin Bieber Cover)
5.Don’t let me go
6.I Bet My Life(or Death)
7.Crush out
8.Be Louder
9.Move
10.Flames
11.Nothing to Change
12.AAO
13.Upside Down, Inside Out
14.The Lights
15.Neo
16.夜の鼓動(Remix)
17.Good-bye.The End. So Long.
18.Laughing, Crying And Living
19.Two
20.世界は君に鳴り響く
21.トワイライトシティ
22.We don’t care what you break my mind
23.Yes
24.Like a Thunder
25.Up All Night
26.The King
27.Yes
28.Even if the world is over
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