【対談】DAISHI(Psycho le Cému) × ガラ(MERRY)「未来は世代を超えて1つになれたら」
■ みんな変わってきましたよね。「あれ? バンドマンってこうだっけな?」みたいな(笑)/ガラ
──今回のDAISHIさんとガラさんの対談自体、意外だと思う人もいるんじゃないかと思うんですよね。
ガラ:多いと思いますね。
──サイコ・ル・シェイムとMERRYを繋ぐセッションバンドとしてN’ERLANGERなるものが存在するんですよね。
DAISHI:そうですね。
ガラ:今年、結生くんの誕生日イベントがあったんですけど、いくつかセッションバンドが出て、ネロが指揮をとってD’ERLANGERのカバーバンドをやったんですけど、そのボーカルがDAISHIさん。DAISHIさんがボーカルなのにN’ERLANGERって、ネロの頭文字から取ってる。“コイツ、どこまで自分自分なんだろうな”って(笑)。
DAISHI:でも、DAISHIの頭文字とると普通にD’ERLANGERになってしまうからね(笑)。楽しかったですよ。そのイベント、最初はガラくんがMERRYの曲をヘヴィメタルにアレンジしたバンドが出たんですけど、リハーサル見たらめちゃくちゃカッコよかったんですよ。ウッドベースでスラップとか早弾きもしているバンドで。“この後にN’ERLANGERかあ”と(笑)。盛り上がりましたけどね。あと、僕がいちばんD’ERLANGERのコスプレしてました(笑)。思ってた以上にみんな通常運転だなって。
ガラ:僕らはメイクするぐらいかなと思ってたんですよ。でも、楽屋に行ったら金髪のヅラとかあって“これ、どうするんだろう?”と思ったらDAISHIさんが被ってて忠実に再現(笑)。
DAISHI:僕はネロくんの指示に従っただけなんですけど、当日になったら僕だけ気合い入りすぎっていう(笑)。
──ははは。kyoさんになりきるっていう?
ガラ:ネロはそういうところがあって、バーッと入りこんじゃうんですよ。N’ERLANGERの話ってネロから持ち上がったんですか?
DAISHI:そうなんですよ。kyoさんと僕が対談した雑誌を読んで、“高校生の頃から長いことD’ERLANGERのコピーバンドをやっていたならぜひ”って。(サイコ・ル・シェイムの)ツアーの真っ最中に連絡が来たのでちょっとビビりましたけどね(笑)。“土日なんて絶対空いてないわ”と思ったら、その日だけ唯一空いてたんですよ。奇跡的にその日だけ、ふわ〜っと輝いているようにオフになってた(笑)。
ガラ:それもスゴイっすね。
DAISHI:で、結生くんが、僕らが昔よく対バンさせていただいていたShiverのカバーをやって。
ガラ:そうですね。当時のバンドの曲を演奏したので、その日は楽屋のムードからして懐かしいっていうか。
DAISHI:俺も足震えるぐらい懐かしくて、すっごくいいバンドやったんですよ。
ガラ:サイコはよく一緒にやってましたね。
DAISHI:そうですね。
──じゃあ、今日はそのイベント以来、話すっていう?
ガラ:そうですね。あと、僕が飲みに行く界隈の店で「バンドやってる」って言うと、「DAISHIさん知ってる?」ってみんなに聞かれました。でも、まだ1回も遭遇してないですね。
DAISHI:昔は命賭けて飲んでましたからね(笑)。
ガラ:いつかバッタリ会いたいですね。
DAISHI:(BARKSの)対談シリーズでIZAMさんに「飲みに行こう」って誘われたんですけど、2人だと緊張するから、この前、Bug-Lugの一聖くん誘ったんで、ガラくんも是非(笑)。
ガラ:それ、新しいですね。
DAISHI:IZAMさんと面識ある?
ガラ:全くないです。SHAZNAは観ていた世代というか、僕、まだローディしてましたから。
DAISHI:いいっすね。この対談の意味がありますね(笑)。
ガラ:そうですね。みなさん復活されたりしてるから、こういう場では聞けないような話も聞けるのかなって。
▲MERRY |
ガラ:(笑)僕は(D’ERLANGER)のトリビュートアルバムに参加させてもらって対談した後に、「今から行くぞ」って飲みに行った。
DAISHI:じゃあ、ちょうどいいよ。2人だと緊張するから(笑)。そういえばkyoさんとゴハン食べに行かせていただいたんだけど、kyoさんがガラくんのことすごく褒めてたよ。後輩の中でいちばん好きな歌声だって。ボーカリストとしての佇まいとか含めてガラが好きなんだよね、って。
ガラ:ホントですか? これ、めちゃくちゃいい対談ですね(笑)。
DAISHI:ホントに。
ガラ:D’ERLANGER世代というか、めちゃくちゃ聴いていたのでネロが繋がったことによってライブに行かせてもらったり、ゴハンは「行きましょう」って言っててまだ実現してないんですけど、困った時には連絡させてもらったり。何かあると「元気でやってるか?」って連絡くれる先輩です。ちなみにサイコってヴィジュアル系の縦社会には揉まれてないんですか?
DAISHI:全然、揉まれてない。
ガラ:ああ、いいっすね。東京に出てきても特にそういうこともなく?
DAISHI:まずバンドマンとそんなに付き合いなかったですね。MUCCと蜉蝣とJURASSICとWaiveとはゴハン食べに行ったりしてたけど。
ガラ:僕らは最後の縦社会の世代だったので、優しくかわいがってもらいましたけどね(笑)。
──(笑)飲みの席でなかなか帰れないっていう。
ガラ:帰れないんですよ。
DAISHI:そんな経験、1回も味わったことないですね。
ガラ:僕らライブと打ち上げがパッケージみたいなギリギリの世代だったので、蜉蝣では大佑くんがよく来てくれていて達瑯は飲めなかったので。
DAISHI:うん、うん。
ガラ:でも、みんな変わってきましたよね。DAISHIさんも身体鍛えてますけど、トレーニングしたり、ライブ前に肺活量鍛える器具を使ってる人がいたり、「あれ?」みたいな。「バンドマンってこうだっけな?」みたいな(笑)。
DAISHI:だって、僕、タバコやめたし、40超えてから筋力トレーニング始めてボイトレも行き始めたからね。“しょーもないボーカルになったな”ってメンバーにも言われる(笑)。
ガラ:それって、喉潰さないためですか?
DAISHI:いや、全然。ボイトレは調子よくなったから、もう少し追求したいなと思って。
ガラ:いいっすね。僕、身体鍛えたりとか、そういうの一切ないですもん。
DAISHI:だってスタイルめちゃめちゃいいじゃない? 俺、太りやすいんだもん。ガラくんみたいに体型変わらないんだったら、トレーニングなんか絶対せえへんで(笑)。
ガラ:や、もうちょっと筋肉欲しいなっていうのはあるんですけど、食っても食っても体重は……。
DAISHI:最高じゃん。バンドするために生まれてきた身体。
──てっきり鍛えてるのかと思いました。
ガラ:全然。朝からカップラーメン食おうが、大丈夫です。
DAISHI:わー、そんな人に生まれたかった!(笑)。
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