【インタビュー】和楽器バンド、ベストアルバム発売「軌跡と奇跡が詰まっています」
■進化してきた過程をそのまま見てもらえる
――そして鈴華さん作詞作曲の「シンクロニシティ」。これは今までの和楽器バンドにはなかったテイストの曲ですね。
鈴華ゆう子:この曲に関しては、やりたいことがやれて満足!って感じです。実は今までにも何回かこういうジャジーな曲のデモを作って提出はしていたんですが、世に出るところまでは至らず…。でも今だったら和楽器バンドの新しい顔を見せる良きタイミングなんじゃないかってみんなが言ってくれて、今回新曲として収録されることになりました。
――曲調もですが、町屋さんとのツインボーカルや歌詞も特徴的です。
鈴華ゆう子:私と町屋さんのツインボーカルで男女パートを歌い分けるというのは和楽器バンドのライブの定番でもあって。でもオリジナル曲で全体的に男女で歌い分けるものがなかったので、和楽器バンドの名刺代わりの一枚となるこの作品にはそういう曲を入れたいと思って書き下ろしました。ミュージックビデオも初めて役者さんに出演してもらったり、新しい一面を見せられたかなと思います。
――歌詞のイメージは?
鈴華ゆう子:何か面白い曲を歌いたくて、男女入れ替わりの物語を描いてみようと思ったんです。固い曲ばかりではなく、こういう遊び心のある曲もあっていいのかなって。実はこの歌詞は史上最速で書けました。
――男性パートのキャラクターがチャラめでおもしろかったです。
町屋:まるで僕がチャラいみたいですよね(苦笑)。
山葵:ミュージックビデオの町屋さん、いい感じにチャラ男に映ってて。みんなでチャラいチャラいって言いながら撮影していました(笑)。
鈴華ゆう子:別に町屋さんをイメージして書いたってわけじゃないんですけど(笑)、とにかく歌詞が書きやすかったです。
鈴華ゆう子:え!? う~ん、なんだろうなあ…。
町屋:あ、僕はゆう子さんの貯金を湯水のように使いたいです!
鈴華ゆう子:何それ(笑)! 私がまっちーになったとしたら、その姿でピアノ弾いて女の子限定のライブとかしてみたいかな。
亜沙:僕が町屋さんになったら変なタトゥー入れるな!
黒流:いいねそれ。どこかまだタトゥーの入ってない部分に何か入れちゃおう(笑)。
蜷川べに:てか、入れ替わってたら3秒でわかりそう。町屋さんがゆう子さんの姿になったらそれなりに上手くやりそうだけど、 ゆう子さんは町屋さんの姿になってもそのままゆう子さんっぽさが抜けなさそう。
鈴華ゆう子:あー(笑)。そういう私たちのキャラの違いみたいなところも、自然に歌詞に現れてるのかも。特に二番の歌詞の「前より可愛くメイクもキメて」ってところとか。
亜沙:「CLEAN」のミュージックビデオは、ボカロっぽい映像になっています。今作は自分たちの軌跡を詰め込んだアルバムなんですが、和楽器バンドはもともとボカロ曲のカバーから始まったんですよね。だから原点回帰というか、そういう作品も入れたかったんです。今回はモゲラッタさんというボカロの映像を作っている方にお願いして、アニメーションを入れたミュージックビデオを制作しました。「シンクロニシティ」のミュージックビデオとはまた違った意味で、僕たちの新しい一面を見せられるかなと思いますね。
――こうして最新作までミュージックビデオを並べてみると、とても4年とは思えない濃い歴史を感じることができますね。初期の作品では細身だった山葵さんもだんだん筋肉質になってきているし…。
山葵:そこに気付いてもらえるとめちゃくちゃ嬉しいっす! 実はミュージックステーションに出演するってなったときに、全国放送のゴールデンでみすぼらしい体を見せるわけにいかないって思ってそこから本気出して体を鍛え始めたんですよ。「戦 -ikusa-」あたりからだんだんいい体になってきています!
亜沙:やっぱみんな若いですよねー(笑)。
いぶくろ聖志:大さん(神永大輔)が「戦 -ikusa-」のときだけ髪を伸ばしていて、それが失敗作として封印されているのとかもレア。
神永大輔:いや別に失敗だなんて思ってないから! けど不評の方が多かったのはほんと。これからは坊主のカリスマを目指して頑張ります…。
いぶくろ聖志:(笑)。大さんの髪型の話は一例ですけど、「一回やってみなきゃわかんない」と思ってその時その時新しいことに挑戦してきたことがどんどん積み重なっているなと思います。だから全部が違ったように見えるはず。
鈴華ゆう子:それでいて新曲のミュージックビデオもあるしね。このアルバムはリリース順に曲を並べているので、進化してきた過程をそのまま見てもらえると思います。
蜷川べに:映像のクオリティがどんどん上がっていってて、お金がかかっていってるのもわかります(笑)。
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