【インタビュー】LM.C、文学的でエンターティンメントな要素もありヤンチャさもある「MONROEwalk」

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■電飾のロゴがLM.Cのライヴを象徴しているのでその前でパフォーマンスしたかった
■世界観を作り込むというよりも俺たち2人が歌って演奏している映像


──歌詞についてはタイトルからどういうふうに掘り下げて書いていったのですか?

maya:もはやマリリン・モンローを知らない世代の人も多いと思うんですが、知らない人にも響くキャッチーさや力がある言葉だなと思ったので少しずつ書いていきました。サビの部分と“火星の上でモンロー・ウォーク”というところができて、最終的には生き様に辿り着いたんですが、こんなふうに自分を演出して生きていきたいと思ったんです。

──その昔、マリリン・モンローがヒールの高さを左右変えて、腰を振って歩くセクシーなモンロー・ウォークを編み出したみたいに?

maya:自分もそんなふうでありたいって。そもそもハイヒールを履いて歩くこと自体、男である我々からすると大変なことが多い気がするんですよね。でも、ちょっと無理してもそうやって着飾っているって素敵なことだし、限られた人生の中、そんなふうに生きていけたら楽しいだろうなと。それと自分が最近、感じていることを掛け合わせて書いた感じですね。


▲「MONROEwalk」【初回限定盤】


▲「MONROEwalk」【通常盤】

──“無愛想な時代さ”というのは今の時代のことですか?

maya:実際、今の時代かどうかは置いておいて、そう感じてしまうということですね。

──いちばん印象に残るサビのメロディで“やがて僕らは消えていくのさ”と歌っているのが、LM.Cらしいですよね。

maya:そうですね。結成当初は感じていても言葉にしなかったんですが、あえて押し出してみたというか。

──限りある人生だからこそ、常識も逆手にとって輝いて生きようというか。

maya:そう。もちろん、いつかは消えてしまうっていうぬぐいきれない虚しさはあるんですけど、そんな中、自分を演出して「こういうふうになりたいな」って思い続けることって素晴らしいことなんじゃないかなって。そういう歌です。

Aiji:さっきmayaが言っていた“火星の上でモンロー・ウォーク 駆け抜けろ天の川のRunway”の2行は文学的でもあるし、エンターティンメントな要素もあって、やんちゃさもある。9年かけてmayaが確立した個性と作詞のテクニックが感じられる箇所でもあります。サビの歌詞に辿り着くまでのプロセスがすごくいいし、mayaらしくもあるけれど、とてもLM.Cらしい歌詞でもあると思います。

──キラキラしているのは歌詞だけではなく、コーラスや音のアレンジによるところも大きいと思います。一緒に作業していく上で、どんなやりとりがあった曲ですか?

Aiji:2人のやりとりに関しては安心感と信頼感ゆえか、年々、少なくなっているんですけど(笑)、ただmayaが作るデモは変化してきています。昔は完成されすぎていて、いじれないような状態で持ってきたんですけど、今は自分が入りこめる隙というかスペースがあるんです。だから、そこによりLM.Cらしさを入れていくようにはしています。

──例えば「MONROEwalk」の場合は?

Aiji:曲の構成を変えたり、最後に転調させたり、「もっとこうしたら面白いかも」っていう仕掛けを作っていますね。「こういう感じにしたんだけど、どう?」ってデータを送るんですけど、なかなか返信がかえってこない。

maya:(笑)。

Aiji:少し時間が経ってから「いい感じでした」って(笑)。月日を重ねて「こういうことがやりたいんでしょ?」っていうのをだいぶ汲み取れるようになってきたので、そういう呼吸感や間合い感も歴史の積み上げによるモノなんでしょうね。最初活動開始当初は全然、バンドらしくなかったんですけど、今のほうがバンドらしいですね。2人組ですけど(笑)。

──そこは変化かもしれないですね。ジャケットもフィフティーズテイストで今までになかった感じですが。

maya:グラフィック的なものはありましたけど、イラストのジャケットは初ですね。

Aiji:そうだね。MVと繋がっていると言えば繋がっていて、イラストの女のコのコスチュームのチアリーダーが出てくる。

maya:MVは全体の作りとしてはシンプルですね。LM.Cの看板背負って演奏していて。

Aiji:アーティスト写真のバックの電飾のロゴがLM.Cのライヴそのものを象徴している気がしたので、その前でパフォーマンスしたかったんです。世界観を作り込むというよりも俺たち2人が歌って演奏している映像。10周年イヤーにやりたいことをやっている感じですね。

──ちなみにシングルを「MONROEwalk」にはインストゥルメンタルとDJ、banvoxによるリミックスが収録されていますが、1曲だけに絞ったのは何か理由があるんですか?

Aiji:シングルという形態の在り方や意味についてをここ何年か考えなおしてるのもありつつ、収録曲を増やしたら増やしたで、ツアーでやりたくなっちゃうし、とはいえ過去のアルバムの曲を余す事なくやる為にツアーも組んでるわけだしって事で、10周年イヤーを盛り上げる新曲という意味では1曲でいいのかなって。だからと言って新鮮味のないパッケージにはしたくなかったので、LM.C史上初のインストゥルメンタルを入れてみました。ウチらの曲ってTV番組のジングルに使っていただける機会も多いみたいで、そういうニーズにも応えたかったし、歌がないLM.Cをお客さんは聴いたことがないと思うので、楽曲のアレンジの細かいところを宝探しみたいに聴いてくれる人もいるんじゃないかと。

──なるほど。では、最後にツアーの初日で発表した10月16日の舞浜アンフィシアターでのファイナル公演であり、10周年記念公演についてメッセージをお願いします。

maya:まずツアーで今までのLM.Cの歴史を噛み締めつつ。とは言え、発信しているのは最新のLM.Cなので不思議な感覚ではあるんですが、どんどん成長していく曲の行く末を見守りつつ、舞浜アンフィシアターでどういうふうに着地するのか楽しみですね。これからのツアーの過ごし方でセットリストが決まってくると思うので。

──ディズニーランドの近くの会場というのもLM.Cにピッタリのシチュエーションなんじゃないかと。

maya:2人とも行ったことがない会場なんですが、ライブの制作スタッフに何年も前から会場の造りがLM.Cに似合うと言われていたので「今かな」という気はしています。自分たちがいちばん数多く立ってきた渋谷公会堂も今はないので。

Aiji:バンドで5年、10年を迎えられるってすごいことだと思うんですよ。そういった意味でせっかくなのでファンのみんなと盛り上がって、いつか振り返った時に「LM.Cの10周年楽しかったね。やりきったね」って言える年になったらいいですね。

──正直、10年続くと思ってなかったですか?

Aiji:や、何となく続いていくだろうなとは思ってました。お互い大人になってから始めたバンドだから変な摩擦もないし(笑)。ただ、10年後は想像もしていなかったですね。

──集大成というだけではなく、未来も見せてくれる10周年になりますね。

Aiji:はい。LM.Cはおそらくどっちかが死ぬまでやるんでしょうね。

maya:(笑)。

取材・文●山本弘子


「MONROEwalk」

2016.3.16 RELEASE
【初回限定盤】
VBZJ-13 / \4,800+ 税
(CD+DVD+ スペシャルブックレット)
■10th ANNIVERSARY BOX 仕様
■CD( 通常盤と同内容)
■DVD
・「MONROEwalk」Music Video
・10th ANNIVERSARY SPECIAL TALK SESSION
■スペシャルブックレット

【通常盤】
VBCJ-30005 / \1,000+ 税
CD Only
■初回プレス分のみ、トレーディングカード封入
(全10種/ランダム封入)

【TRACK LIST】
1. MONROEwalk
2. MONROEwalk (Instrumental)
3. MONROEwalk (banvox Remix)

ライブ・イベント情報

●-Go to the 10th Anniversary LM.C TOUR 2016 -
<GIMMICAL☆IMPACT!!>
4月2日(土) 柏PALOOZA
4月9日(土)ESAKA MUSE
4月16日(土) 盛岡 the five
4月17日(日) 仙台CLUB JUNK BOX
4月23日(土) 名古屋Electric Lady Land
4月29日(金・祝) 東京キネマ倶楽部
4月30日(土) 東京キネマ倶楽部
【チケット:3月5日(土) 全国一斉発売】

●-Go to the 10th Anniversary LM.C TOUR 2016 -
<WONDERFUL WONDERHOLIC>
6月3日(金) 新宿BLAZE
6月5日(日) 名古屋Electric Lady Land
6月12日(日) 福岡DRUM Be-1
6月14日(火) 広島セカンド・クラッチ
6月18日(土) 金沢AZ
6月25日(土)KYOTO MUSE
6月26日(日)OSAKA MUSE
【チケット:5月14日(土) 全国一斉発売】

●-Go to the 10th Anniversary LM.C TOUR 2016 -
<STRONG POP>
8月7日(日) 札幌cube garden
8月9日(火) 青森Quarter
8月11日(木・祝) 仙台MACANA
8月13日(土) 水戸LIGHT HOUSE
8月14日(日)HEAVEN' S ROCK さいたま
8月20日(土) 名古屋Electric Lady Land
8月21日(日)OSAKA MUSE
8月27日(土) 高崎club FLEEZ
8月28日(日) 長野CLUB JUNK BOX
【チケット:7月16日(土) 全国一斉発売】

●Go to the 10th Anniversary TOUR FINAL
10月16日(日)舞浜アンフィシアター
【問】DISK GARAGE:050-5533-0888(平日12:00~19:00)


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