【ライブレポート】平井 堅、デビュー20周年の幕開けで「ここからがスタート」

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平井 堅が5月12日および13日の2日間にわたり、Zepp Tokyoにて<Ken Hirai 20th Anniversary Opening Special !!>と題したプレミアムライブを開催した。

◆平井 堅 画像

アーティストとして満20歳の誕生日を迎えた5月13日、平井堅はスペシャルなライヴ『Ken Hirai 20th Anniversary Opening Special!!』でデビュー20周年のお祭りの幕を切った。なぜスペシャルなのかと言えば、これは2011年のツアー以来のフルバンドによるライヴであり、15年ぶりのスタンディング・ライヴ。しかも会場は15年前と同じ、東京・お台場のZepp Tokyoだ。プレミア・チケットを手にした約2,500人のファンの前に、6人編成のバンドと3人のバッキング・シンガーを従え、春らしい淡いピンクのスーツ姿で現れた彼は、計20の曲で輝かしいキャリアを振り返った。

会場はコンパクトながらセットのスケールは通常のライヴと変わらず、映像も効果的に用いて曲ごとに凝った演出を施していた本公演。20年の軌跡を辿る映像のイントロダクションに次いで聴こえてきたのは、彼に大きな転機をもたらした「楽園」だ。続いて「哀歌(エレジー)」を披露して、冒頭からR&Bと歌謡チューンを並べて表現の幅広さを印象付ける。さらにもうひとつマイナーコードの曲「LOVE OR LUST」を経て、ミニコーナーの第1弾に突入した。

自嘲気味に“不遇の時代メドレー”と銘打って出発点を振り返り、デビュー・シングル「Precious Junk」ほか、最初の2枚のアルバムから5曲を披露。メドレーとはいえ、甘酸っぱい曲の数々に思い入れをたっぷり込める。

そしてミニコーナー第2弾は、ライフワークと位置付けるアコースティック仕立てのコンセプトライヴ、Ken’s Barのコーナー。ふたりの盟友、石成正人(ギター)と鈴木大(ピアノ)と共に、Ken’s Barのテーマ曲「even if」ほか3曲をしっとり聴かせた。

もちろん歌だけでなく、MCでも相変わらずの饒舌トークで会場を沸かせていた彼は、立ち見に慣れていないファンをしきりに気遣っていたが、直接会話を交わしてコミュニケートし、お互いに距離の近さを楽しんでいることは明白だった。そのせいか普段よりリラックスして見えた彼の声は終始安定し、殊に高音域は冴え渡って、緊張感と解放感を絶妙なバランスで混在させたパフォーマンスを見せ付ける。

その後、後半は再びフルバンドでアップテンポに転じ、着ぐるみキャラと一緒に踊りながら「POP STAR」「KISS OF LIFE」で盛り上げて、座席がある2階もすっかりスタンディング状態。「Love Love Love」で本編を締め括り、カジュアルな装いに着替えてのアンコールでは、ピアノ伴奏による2003年のアルバムの表題曲「LIFE is…」でフィナーレを飾った。

「死ぬまで答えは見つからないかもしれないけど、探し、もがき続けることが自分のモチベーション」だという想いをこの曲「LIFE is…」に重ねたという。また、43歳にして初心に返り、「20年続けられたのは、歌が好きなだけでなく、1秒たりとも歌うことに飽きなかったから。ここからがスタートと考えて、可能なら還暦までやります」とも力強く語った。

なお、5月13日の公演では約4年ぶりとなるフルバンドでの全国ホールツアー開催を発表するなど、20周年YEARを華々しくスタートさせた。

撮影◎田中栄治

■<Ken Hirai 20th Anniversary Opening Special !!>
2015年5月13日(水)@ZEPP TOKYO SET LIST

01.楽園
02.哀歌(エレジー)
03.LOVE OR LUST
-MC-
[メドレーコーナー]
04.Precious Junk
05.片方ずつのイヤフォン
06.Stay With Me
07.キャッチボール
08.横顔
-MC-
09.キミはともだち
10.僕は君に恋をする
[Ken's Bar コーナー]
11.思いがかさなるその前に・・・
12.桔梗が丘
13.even if
-MC-
14.告白
15.君の好きなとこ
16.KISS OF LIFE
17.POP STAR
-MC-
18.Love Love Love
[ENCORE]
19.瞳をとじて
20.LIFE is...

■<Ken Hirai 20th Anniversary Live Tour 2015>

09/04(金) 滋賀・びわ湖ホール
09/06(日) 奈良・なら100年会館
09/08(火) 兵庫・神戸国際会館
09/10(木) 北海道・函館市民会館
09/12(土) 北海道・旭川市民文化会館
09/16(水) 大分・大分グランシアタ
09/18(金) 長崎・長崎ブリックホール
09/20(日) 鹿児島市民文化ホール
09/25(金) 千葉・松戸森のホール21
09/29(火) 東京・中野サンプラザ
10/01(木) 静岡・静岡市清水文化会館マリナート
10/03(土) 三重・三重県文化会館
10/05(月) 岐阜・長良川国際会議場
10/07(水) 愛媛・ひめぎんホール
10/09(金) 香川・アルファあなぶきホール
10/14(水) 埼玉・大宮ソニックシティ
10/20(火) 広島・広島文化学園HBGホール
10/22(木) 岡山・倉敷市民会館
10/27(火) 神奈川・横須賀芸術劇場
11/02(月) 長野・ホクト文化ホール
11/04(水) 新潟・新潟県民会館
11/10(火) 岩手・岩手県民会館
11/12(木) 宮城・仙台サンプラザホール
11/23(月・祝) 沖縄・沖縄コンベンションセンター
※全24公演/約5万人動員予定

◆平井 堅 オフィシャルサイト
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