【連載】Hiroのもいもいフィンランドvol.3「チェロメタルバンド:アポカリプティカ、人気モバイルゲーム:アングリーバードとコラボ」

ポスト


冬時間に入り、日の入りが早くなり日照時間がどんどん短くなってくるのに加え、お天気悪い日が多いので、夜が明けても薄暗いままにあっという間に日が暮れてしまう暗ーい、暗い、とにかく暗いシーズンに突入してしまったフィンランドです。気持ちまで暗くなってしまいがちのこのシーズンにかかせないのは自分の場合やっぱり音楽!

◆アポカリプティカ画像

今週こんなニュースが飛び込んできました。世界的に知られるフィンランドのチェロメタルバンド、アポカリプティカ(Apocalyptica)がフィンランド発のモバイルゲーム、アングリーバード(Angry Birds)とVisit Finland(フィンランド政府観光局)とコラボ、来月12月に発売されるAngry Birds Seasons の最新版エピソード「On Finn Ice」のテーマソングを作ったと。

アングリーバードはフィンランドのRovio社が開発し、世界中で大ヒットとなったモバイルゲームで、フィンランド本国ではゲームだけにとどまらず、お菓子から衣料品、文具やおもちゃまで幅広く発売されていて、皆に愛されるキャラクターのひとつになっています。


アポカリプティカは3人のチェロ奏者とドラマーから成るメタルバンド。1993年にシベリウス音楽院で知り合った4人、エイッカ・トッピネン(Eicca Toppinen)、パーヴォ・ロトヨネン(Paavo Lötjönen)、マックス・リリヤ(Max Lilja)、アンテロ・マンニネン(Antero Manninen)により結成。1996年にメタリカの曲をチェロでカバーしたアルバム『Plays Metallica by Four Cellos』をリリース。1999年アンテロ・マンニネンがバンドを去り、ペルットゥ・キヴィラークソ(Perttu Kivilaakso)が加入。2002年にマックス・リリヤが脱退し、3人のチェロ奏者のバンドに。2005年ドラマーとしてミッコ・シレン(Mikko Sirén)が加わり現在のメンバーになります。

メンバーにボーカルがいないため、アルバムにはこれまでにストーン・サワーやスリップノットのコリィ・テイラー(Corey Taylor)、スリー・ディズ・グレイスのアダム・ゴンティア(Adam Gontier)、スレイヤーのデイヴ・ロンバード(Dave Lombardo)、ラムシュタインのティル・リンデマン(Till Lindemann)、シャインダウンのブレント・スミス(Brent Smith)などなど数多くのゲストボーカルが参加しています。フィンランドからもHIMのヴィッレ・ヴァロ(Ville Valo)やザ・ラスムスのラウリ・ウロネン(Lauri Ylönen)がゲストボーカルで参加。2人がデュエットした「Bittersweet」はフィンランド本国で大ヒットしました。日本人ミュージッシャン布袋寅泰も彼らの2007年に発売されたアルバム『Worlds Collide』収録曲「Grace」でギターをプレイしています。バンドはただ今前作『7th Symphony』に続く、来年春に発売予定のスタジオアルバム『Shadowmaker』をアメリカのナッシュヴィルでレコーディング中です。




チェロとドラムでメタルかい?と思われるかもしれませんが、これが以外や以外すごくパワフルなんです。しかもこのフィンランドの暗い秋をも思わせるチェロのメランコリックな音色が以外とぴったりくるんですね。

「このエピソードに曲を作ってくれないかと話が来た時すぐに飛びついた。母国を愛する気持ちは誰もが知っている。アングリーバードは俺たちのこの小さな国から大きな成功をもたらした。「On Finn Ice」は俺たちフィンランド人と俺たちのもってるユーモアを表現してくれてる。もちろん飛びつかないわけにはいかないだろ。」とアポカリプティカのエイッカは語っています。

このAngry Birds Seasons最新版エピソード「On Finn Ice」のゲームにはフィンランドのマジカルな冬も取り込んでいるそうです。ということでこのテーマ曲のビデオにはアポカリプティカのライブパフォーマンスとアングリーバードのアニメーションに加え、フィンランドの冬といえばオーロラ!そのオーロラの映像もおりこまれていてチェロの音色とあわさり幻想的な雰囲気を作り上げています。メンバーが着ている白の衣装は雪をイメージしたものでしょうかね。ぜひ観てみてください。

ところでオーロラですが、フィンランドに23年住んでいますが、いまだに見たことありません。ほんとに。南部でもたまに出ることがあるようなんですが、自分の目で見たことないフィンランド人も以外といるのではないかなと思います。フィンランドに観光できて見れた方はラッキーかも。とりあえずはこのビデオのオーロラで我慢(笑)。とはいえ一生に一度ぐらいは生で見てみたいもんですね。


文:Hiro
ライブ写真:Hiromi UseniusHiro

◆【連載】Hiroのもいもいフィンランドまとめページ
この記事をポスト

この記事の関連情報