【連載】Hiroのもいもいフィンランドvol.22「来年1月来日Apocalypticaインタビュー」

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2016年1月、<VAMPS LIVE 2015-2016 JOINT 666(ジョイントスリーシックス)>で来日が決定しているフィンランドのチェロメタルバンドApocalypticaの待ちに待ったヘルシンキ公演があったので行ってきました。Apocalypticaは以前にも紹介したことがありますが、3人のチェロ奏者、Eicca Toppinen(エイッカ・トッピネン)、Perttu Kivilaakso(ペルットゥ・キヴィラークソ)、Paavo Lötjönen(パーヴォ・ロトヨネン)とドラマーMikko Sirén(ミッコ・シレン)から成るフィンランド出身のメタルバンドです。今年春発売になった最新作『Shadowmaker』ではFranky Perez(フランキー・ペレス)がヴォーカル担当。この春はSixx:A.M.と日本のバンドVAMPSと北米ツアー、夏は夏フェス出演、秋はヨーロッパツアーでその後のフィンランド国内ツアーが待たれてました。当日うれしいことにヘルシンキにあるTikettiギャラリーでまずはサイン会!


その後のライブ会場はヘルシンキのど真ん中にあるThe Circus。この日のオープニングアクトは昨年のフィンランドフェスト<Loud & Metal Attack>で来日もしたThe Blanko。そのあとApocalypticaのライブはほぼ定刻の23時頃スタートしました。

知らない方はチェロでメタル?と思うかもしれないですが、Mikkoのドラムが加わるとこれがすごく迫力あるのであります。そしてなんといってもチェロの音色が美しい!今回Frankyのヴォーカルがどうなんだろうと思ってましたが、バンドに溶けこみApocalypticaとして、特に違和感なく楽しめました。アルバムではHIMのVille Valo(ヴィッレ・ヴァロ)とThe RasmusのLauri Ylönen(ラウリ・ウロネン)がヴォーカルの「Bittersweet」は2人のヴォーカルのインパクトがかなり強いのでどうだろうと思ったのですが、これはヴォーカルなしのインストゥルメンタルで演奏。それで正解だったと思いました。彼らのショーはステージの演出にもこっていて、途中で後ろの壁に掛かっていたバンド名が書かれた幕がおち、その後は映像がステージに映し出され、アングリーバードのテーマ曲ではアングリーバードになったメンバーのおかしな顔が飛びかったり、ステージが炎で包まれたり、水滴がちりばめられたり、照明と映像、そしてApocalypticaのサウンドが合体!見ごたえ、聴きごたえたっぷりの素晴らしいショーであっという間の2時間でした。









そのライブの前にEiccaとPaavoがインタビューに応えてくれました。

──世界中をツアーしてまわっていますが、ヨーロッパツアー中スペインでツアーバスが猪と衝突事故を起こしたり、フランスではタイヤがパンクしたのですか?

Eicca:あぁ、そうなんだ。でもたいしたことはなかったよ。

Paavo:春にはVAMPSも一緒にアメリカツアーをやって、ヨーロッパツアーもチケットの売り上げ、観客の反応ともよくて成功したといえる。

──これまでのアルバムには曲によってゲストヴォーカルがいましたが、最新作『Shadowmaker』ではヴォーカルをFrankyPerezが務めていますよね。なぜこのアルバムには彼を選んだのですか?

Eicca:その前のアルバム『7th Symphony』のツアーのあと少し休みをとっていて、その間に曲がたくさんでき上がってきて、ヴォーカルが必要な曲をどうするかってことになったんだ。俺達はバンドとしてのアルバムを作りたかった。そうすれば自分達でプロデュースもできるし。なので一緒にレコーディングできるバンドとしてのヴォーカルが必要になったんだ。そしてあるつながりでFrankyが見つかった。彼と一緒にアルバムを作ることはとてもよかったよ。一緒にアレンジもでき、一緒に練習もでき、一緒に多くの時間を過ごすことができ、ゲストヴォーカルを入れるのとは全く違った。そしてもうひとつ、アルバムとツアー両面で一緒にやれるヴォーカルが必要だったんだ。これまではアルバムにはいろんなゲストヴォーカルがいて、ライブではまったく別のヴォーカルだったからね。

Paavo:今回はアルバムとライブでヴォーカルが一緒なのでアルバムできいたのと同じものをライブで提供できるし、ヴォーカルが通して同じだともっとApocalypticaとしてのサウンドになると思うんだ。

──ではFrankyは次のアルバムでもヴォーカルの予定ですか?

Eicca:まだ決めてないんだ。まだ次のアルバムのコンセプトがわからないしね。Frankyと一緒にやるのはとっても素晴らしいし、なんらかの形で続くとは思うんだが、次の段階に行くまでにいろいろ予定があって、Frankyの役割がどうなるかはまだわからない。Frankyとは今回のツアーの最後、来年末までの契約で、その後はまだオープンなんだ。でもお互いの気分は一緒にやるのは素晴らしくて、このまま続けたらという気持ちもある。



──Apocalypticaは2007年の<フィンランドフェスト>と2008年の<LOUD PARK>で来日していますが、どんな日本の思い出がありますか?

Eicca:実は1996年だったか、1997年だったかにも日本に行ってるんだ。ショーケースに出演したことがある。90年代の後半だった。これまでに3回来日してるよ。

Paavo:Loud Parkがすごく思い出に残ってる。会場は観客がいっぱいで素晴らしかった。

Eicca:日本は素晴らしい国だよ。日本公演にいけたらうれしいな。日本をちゃんとツアーして周りたいのに実現できてないのはとっても残念だ。今度VAMPSと数回ライブがあるので、それがきっかけになったらと願っている。日本にも俺達のファンはたくさんいると思うんだが、なぜだか呼んでもらえてないので、今後につながるといいな。

──日本の料理はどうでしたか?

Eicca:もちろん大好きだよ。

Paavo:Perttuはあまり好きではないようだが、俺達は大好きだ。

Eicca:うん。Perttuは寿司は好きだけど他はあまり好きじゃないんだ。でも俺達は大好きだよ。友達に日本人コックのアキさんがいたし、もう1人日本生まれのコックがレヴィのタイヴァーンヴァルケアットにいるんだ。彼の名前もアキというんだ。日本料理は素晴らしい。日本に行くことがあれば食べることも楽しみだよ。

──以前アングリーバード(フィンランド生まれのモバイルゲーム)とコラボしたことがありましたが、自分でアングリーバードのゲームはやったことがありますか?

Eicca:正直なところ、自分のスマホにアングリーバードスペースが入ってるんだが、あまりやったことはないな(笑)。

Paavo:まぁたいていのフィンランド人はやったことがあるんじゃないかな。

──じゃ、他に何かはまってるゲームとかありますか?

Paavo:俺達はあまりしないけどPerttuはいつもやってる。

──ツアーバスの中とか?

Eicca:あぁ、もうはまり込んでるよ。何かネットのゲームをいつもやってる。

──今年の春にはSixx:A.M.と日本のVAMPSとアメリカツアー、この秋のUKツアーにもVAMPSが一緒で、VAMPSとのコラボ曲「Sin In Justice」も公開になり、さらには来年1月には名古屋でVAMPSとのジョイントライブが予定されていますが、どういう流れで一緒にやることになったのですか?

Eicca:Sixx:A.M.とのツアーで知り合って、とてもうまくいったんだ。

Paavo:とってもいい奴らで、一緒にいても楽しい。

──そのツアー前に知っていましたか?

Eicca:いや、バンド名は知っていたし、曲も聴いたことあったように思うが、個人的に会ったことはなかった。ツアー中にマネージャーと将来何か一緒にやれたらいいなという話をして、何ができるか?って話になり、俺達をオープニングアクトに招待してくれたんだ。もっと多くのショーに誘ってくれたんだが、俺達自身のツアーも決まっていたので、この4公演だけになった。そのお返しにUKツアーに彼らを誘ったんだ。それでツアー以外にも何か一緒にやろうってことで曲でコラボすることになった。もう1曲予定はしてるんだが、お互いにライブやツアーで忙しくて。今ドラムだけはレコーディングし終わってる。

Paavo:ライブで何か一緒にやれたらいいなと思う。

──UKか名古屋で実現できたらいいですね。名古屋では4公演予定されてますが、日本にはどのくらい滞在予定ですか?

Eicca:一週間半ぐらいの予定だったと思う。10日か9日間ぐらい。名古屋での4公演の他にもうひとつ予定があるんだ。実現するんじゃないかと思う。でもまだ発表はできない。

──Paavoはスキーが好きと聞きましたが、日本でスキーに行く予定はありますか?

Paavo:白馬に行こうと思っている。オリンピックのあった長野の近く。来年1月日本行った時に行けたらと思ってる。

──EiccaとPerttuはオペラ『Indigo』の作曲をしましたね。このオペラ公演が来年1月後半にヘルシンキの国立オペラハウスで始まりますが、お2人は出演はするのですか?

Eicca:俺達は出演はしないんだ。曲を提供して国立オペラオーケストラが演奏するんだ。オペラシンガーがいて、コーラスがいて伝統的なオペラ公演だよ。

Paavo:俺が聞いた話によると疑いなくロマンチックなオペラだと思う。チケットはけっこう売れているようで日本からも観に来る価値があると思うよ。

──それでは最後に日本のファンの皆にメッセージをもらえますか?


「グリーティング!俺はPaavo。俺はEicca。俺達Apocalyptica。日本の俺達のすべての友達とファンにモイ!1月に日本にライブで行く予定だ。皆に日本で会えることを願っているよ。」

ちなみに「モイ」はフィンランド語で英語のハイ!にあたる挨拶言葉です。エクゾチックに聴こえるだろうってことでフィンランド語でメッセージをくれました。ということで、Apocalyptica この来日の機会にぜひ彼らのライブ体験してみてください。

<VAMPS LIVE 2015-2016 JOINT 666(ジョイント スリーシックス)>
2016年1月13日(水)、14日(木)、16日(土)、17日(日)〈JOINT ACT: Apocalyptica〉
@名古屋 ZEPP NAGOYA

文:Hiro
写真:Hiromi Usenius

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