【インタビュー】HAWAIIAN6、dustbox、locofrankによるメロディックアルバム10000字対談「本当の意味で潰し合いみたいな感じですね(笑)」

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■電話したんです「HAWAIIAN6のギターの方いらっしゃいますか」と──SUGA(dustbox)
■だって俺、YUTAさんにサインもらってますから(笑)──木下正行(locofrank)
■ツアーに行っても、全然寝かせてくれないっていう(笑)──YUTA(HAWAIIAN6)

──では、お互いのバンドについては、どう感じていたんですか。

木下:dustboxは俺らがまだ相撲茶屋っていうバンド名の時代からだから……十数年前から知っているし。HAWAIIAN6はアルバム『SOULS』(2002年発表)のツアーで大阪に来たとき、俺らライブハウスでセキュリティやってますから。

YUTA:はははは(笑)。

木下:いまだにネタにしてますけど、そのとき俺、小指骨折してますからね(笑)。HAWAIIAN6には一方的に憧れもしたし、勉強もさせてもらってましたよ。ないものねだりの歯がゆさというか。悔しい思いもしながら自分たちに発破をかけてきたのも事実で。

──HAWAIIAN6としては、locofrankやdustboxをどう見ていたんですか。

YUTA:dustboxは、昔はあまり一緒にやる機会もなかったんですよ。だから当時はよく知らなかったというのがあって。もちろん何回か観たことはありましたけど。知りあってからも、いきなり意気投合して云々ってこともなく、ね。

SUGA:俺がいきなり新宿ACBに電話したの覚えてる? HAWAIIAN6がアルバム『FANTASY』(2000年発表)を出したときに、“かっけぇ!”と思ったんですよ。当時dustboxはすでに活動していたんですけど、まだ企画は何回かしかやったことがなくて。でも、どうしてもHAWAIIAN6に俺らの企画に出てほしいと思ったんですよ。ただ、CDを出しているバンドをどう呼ぶのかもわからなくてね(笑)。で、YUTAが新宿ACBで働いてるっていうのを聞いて、なにを思ったのか新宿ACBに直接電話したんですよね、「HAWAIIAN6のギターの方いらっしゃいますか」って(笑)。そうしたら、YUTAが電話に出てくれて。いきなり、「dustboxっていうバンドをやってるんですけど、僕らのイベントに出てほしいんです」って。まあ、まんまと断られましたけど(笑)。

YUTA:ははは(笑)。

──今だから語れる、知られざる逸話ですね(笑)。

SUGA:この話、ほかでしたことなかったですからね(笑)。でも、それは断りますよね。わけのわからないバンドから突然電話かかってきたら。あんまり覚えてないでしょ?

YUTA:うっすらしかね。

SUGA:俺も消したいくらいの過去なので、YUTAが覚えてなくてよかった(笑)。実はHAWAIIAN6の打ち上げに勝手に参加したこともあるんですよね。対バンしなきゃ仲良くなれないと思ってたから。まずはどうにか対バンしたかったんだけど、どうしようもないから打ち上げに勝手に出るっていう(笑)。

YUTA:ははは(笑)。でも、そういう行動力は大事だよね。

SUGA:そのとき話はしたんだけど、あれは一体誰だったんだ?みたいな感じだったと思う。

木下:たまにいるよね、打ち上げでそういうやつ(笑)。

SUGA:またわけのわかんないやつが来たよっていう。そういうやつのひとりだったんじゃないかな(笑)。

──dustboxやlocofrankをバンドとして認識してからは?

YUTA:イベントで一緒になることもあったんですけど、当時はへぇーくらいでしたね。dustboxってあのときのバンドだよね、っていう感じの認識で。dustboxも全然状況が変わってからはうわぁーと思ったけど、僕、ひねくれてるんでそんなに響かなかったというか。それから一緒にやる機会が増えたりして、より深く知っていったという。locofrankは、新宿ACBに出てたよね?

木下:もちろんもちろん。だって俺、YUTAさんにサインもらってますから。

SUGA:はははははは(笑)。俺と同じくらい恥ずかしい話。

木下:しかも小指骨折した後のことで(笑)。新宿ACBの企画にlocofrankが出させてもらったんですけど、そのときまだYUTAさんが働いてらっしゃってて。「実はこの前、大阪でセキュリティやらせていただいたものなんですけど、サインもらっていいですか?」って言ったら、「僕でいいんですか」みたいな感じで。そのときに初めてしゃべりましたね。

YUTA:だから、バンドとして認識してたとかじゃない、つながりだよね(笑)。イベントとかでlocofrankと一緒になるようになると打ち上げとかあるでしょ。この人がまた、すごい食い付き方をしてくるんですよ。ツアーに行っても、全然寝かせてくれないっていう(笑)。

木下:俺の性格上、興味を持ってしまうと自分が納得するまでいきたいわけですよ。イベントで一緒になったとき、みんなで同じ旅館に泊まったんですけど、YUTAさんは曲作りのためにひとり、別の部屋にこもって夜な夜な曲を作っていたんですね。そこに酔いに任せた俺が押しかけて、あれやこれや話を聞きましたね(笑)。ま、あの夜の無礼があったから、それ以降、少々の失礼は許されるのかなと思って(笑)。

YUTA:そのまま現在に至る感じです(笑)。

──dustboxとlocofrankは十数年前に接点があったとのことですが?

木下:まずHAWAIIAN6は早い段階から独自のスタンスができていたんですよね、俺たちから見たら。dustboxも俺らも、いろんなものに刺激を受けて、影響を受けて、模索していた時期があって。今ももちろんそうですけど、そういう意味ではお互いに意識し合ってたと思う、dustboxは今こういう感じでやってるんだなとか。

SUGA:とにかく、ほかとは違うことをしようと考えたりね。

YUTA:3バンドともバンドとして、楽曲の面でも、活動の面でも、違う場所で模索しながら何年もずっとやってきた感じだったんですよね。10年近く模索してきた今だからこそ、一緒にやる機会も増えてきて。そのなかで、この作品につながるような感じになっていったんじゃないですかね。

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