ブルーノート最後のコレクターズ・アイテム「ブルーノートBNLT999」シリーズが、チャートを席巻

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ブルーノートが全盛期に残した貴重な未発表音源を集めた「ブルーノート BNLT 999」シリーズが、絶好調だ。

「ブルーノート BNLT 999」シリーズは、2012年7月から9月まで毎月11枚ずつ全33タイトル、各999円(限定盤)で発売しているシリーズだが、最新ジャズ・チャートにおいて、8月22日リリースの第2回発売作品が、ベスト10中8タイトルを占め、残る3タイトルも11~13位と全タイトルが上位を独占している状況なのだ。7月に発売された第1弾11タイトルも全て100位以内にランクインしており、その人気の高さが際立っている(サウンドスキャン調べ2012年8月20~26日)。

BNLTとは、1970年代半ばよりブルーノートの未発表音源を調査していた発掘男ことマイケル・カスクーナによって発見された作品集だ。何故お蔵になっていたのか…と首をかしげる素晴らしい演奏が多く発掘されており、発見当時からファンの関心を多く集めていたタイトルがそろっている。そこには、ハービー・ハンコックのブルーノート初録音『チャント/ドナルド・バード』(TOCJ-50275)や、同じく黄金のマイルス・デイヴィス・クインテットのメンバー、トニー・ウィリアムスが17歳で初レコーディングした『ヴァーティゴ(めまい)/ジャッキー・マクリーン』(TOCJ-50297)など、歴史的に価値の高い貴重なセッションも含まれているのだ。

今回の復刻は、マイケル・カスクーナ本人が監修を手掛け、自身で書き下ろしたミニ解説が付属している。ジャケットはオリジナルLPをそのまま復刻されているが、ジャケットの左上に七色の小さな帯が斜めにかけられていることから、欧米のコレクターからは「レインボウ・シリーズ」の愛称で呼ばれているものだった。このデザインでCD化されるのも今回が初めてで、そのうえで999円という破格の価格であることが、大ヒットにつながった大きな理由であろう。実際シリーズのまとめ買いをするコア・ファンも多いようだ。ジャズ・ファンを自認する人であれば、避けては通れないシリーズであろう。

なお、第3弾の発売は9月19日となる。

◆「ブルーノートBNLT999」オフィシャルサイト
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