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――この映像のもとになった<you can't beat that>ツアーっていうのは、元々“自分達のすべてを見せよう”とか、そういうテーマがあったんですか?
大石:そうですね。“you can't beat that”っていうのは“いい買い物をしたね”っていう意味なんですけど。まさにそのタイトルどおり、セットリストであったりとか、僕らの心意気であったりとか、すべての面でお客さんに“おまえら得したな、いい買い物をしたな”って言えるぐらいのライヴ・ツアーにしよう、と。で、そういうライヴをDVDにしてるので、これはかなりお得感があるんじゃないかなって(笑)。
――そのツアーを今振り返ってみて、印象に残ってることとか面白かったことは? 例えば失敗談的なエピソードでもいいんだけど。
大石:失敗談……これは失敗ではないんですけど、迷惑をかけたなって思うのは、MCの時に僕、よく沖くんに話を振るんですよ。でも、その振り方が明らかに無茶振りというか無理な感じの時があって、あれは悪かったなぁと。
沖 裕志(B/以下、沖):うん、急に振られて困ったことは結構ありました(笑)。
川原洋二(Dr/以下、川原):で、そういう時、僕は放置プレイするのが好きなんで(笑)。明らかに困ってオチのない話をどんどん進めてる沖くんを見ながら、さぁて、このあとどうするのかな~って、黙って見てたりとか(笑)。
――そこでツッコんだりせずに。
川原:ツッコみませんね。自分までケガするのがイヤなんで(笑)。
――関わりたくない、と。サウスケって、そういう関係だったんですね?
沖:はい、結構ピリピリしてます(一同笑!)。いや、でも冗談はともかく、本当に全箇所、熱く盛り上がって、どこも思い出深いっていうのはありますよね。
大石大石:うん、僕なんか毎回、涙目になってましたから。
――そういえば映像の中でも涙目になってましたね。
大石大石:そうなんですよ。ほんとにどこの会場でも……例えば宇都宮でやった時なんかも、「アンサー」っていう曲をやったら、お客さんの一人がすごく泣いてて。きっとその子は歌に自分を重ねてくれてたと思うんですけど、そのボロボロ泣いてる姿を見たら僕までちょっと、もらい泣きしちゃって。“おまえツライことでもあったんか?”みたいな(笑)。でもなんかね、すごい感動しました。そのツアーに入る前、僕は歌い手として1コ目標を立ててたことがあって。それは、どれだけお客さんと深く向き合えるかっていう。で実際その時、その泣いてる子と心で会話できた気がしたんですよ。初対面なのに、5、6年付き合ってる仲間とお酒を酌み交わしながら語り合ってるような感じがあって。あれはすごい嬉しかったですね。
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