次はT-POPか!? タイのポップシンガー、パーミーらが日本上陸ライヴ!

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“今、T-POPが熱い”らしい。T-POPの“T”はタイのTだ。携帯電話のCM出演で話題、昨年11月に日本デビューを飾ったブライオニーをはじめ、じわじわと人気が出てきているようだ。そんな追い風を受けて、日本でもぞくぞくとT-POPアーティストがデビュー。そのなかでも強力なのが、エキゾティックなルックスと歌唱力の高い“パーミー”だ。3月にアルバム『パーミー』をリリースし、今回6/10に来日ライヴを渋谷O-EASTで行なった。

まずは当日、スペシャルゲストとして登場したのが、タイ・ヒップホップの“MAF(マフ)。美少女シンガーと実力派女性ラッパー、そして男性DJの3人組。美少女シンガー、ファーのスタイルとルックスに目を奪われつつ、力強くしっかりライムするアースに関心していると、DJのマーがなんと日本語でラップしてくるではないか…! なんとこのDJ、日本人だとか(セパタクローの日本代表選手だったが、音楽活動に専念するようになった)。タイ語・英語・日本語が飛び交い、女性2人のやりとりもセクシーだったりコミカルだったりと、ユニークなパフォーマンスを披露した。

そして、パーミーが登場。黒一色の衣装だが、フレアのスカートにスニーカーが長い髪のパーミーをソフトに魅せている。オープニングは彼女の代表曲「YAHK RAUNG DUNG DUNG(大声で歌いたい)」でスタート。いきなりのヒット曲披露に観客が沸いた。「パーミーです! 元気ですか?」と日本語で挨拶。こちらもタイ語、日本語、英語が入り交じってのMCだったが、タイ人とベルギー人のハーフで、オーストラリアでも過ごしたことのあるパーミーらしく、英語が達者。そしてなによりキュートだ。前半は、アップテンポな曲から、ドラマティックでハードなロックナンバー、そして切ないスローナンバーまで幅広く披露。なかでもスローなナンバーは彼女の歌声にしっくり合っているようだ。そして後半はカヴァー曲「SAKURAドロップス」(宇多田ヒカル)、「BRING ME TO LIFE」(エヴァネッセンス)、「ZOMBIE」(クランベリーズ)を連発。洋楽感覚をもったアーティストであることを認識。さらなる懐の深さを見せ付けるニクい選曲だ。そして再びオリジナル曲「GRA DOTE KEUN FAR」「KOW LEAM」で締め、アンコールでは再び代表曲である「YAHK RAUNG DUNG DUNG(大声で歌いたい)」を披露した。

会場には多くのタイ人が来場していたこともあってか、熱いステージではあったもののどこか温かいファミリーな雰囲気があった。こういった盛り上がりが日本人にも波及し、T-POPが注目されていくのだろう。MAFのアースが「私はタイ人で、会場の多くは日本人。だけど私たちはみんなアジア人!」と言ったように、異国の垣根など関係なく、ただ温かい雰囲気で楽しく盛り上がった、そんなライヴだった。
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