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KOTOKO、12/1横浜アリーナ・ライヴレポ
2006.12.13 16:31
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突然スクリーンへと映し出された、巨大な渦巻きの映像。その大きな渦の中心にたたずむのは、一人の女性。やがてその大きな渦は、彼女の過去の姿を次々と映し出していく…。この日僕らは、KOTOKOが起こした”時空を揺るがす巨大な渦”に巻き込まれ、過去と現在を行き来するバカでかいタイムマシーンの乗組員となった。 シンガーとして活動を始め、6年を経過。メジャー・デビューから数えると、まだ2年半という月日しか流れていない。にも関わらず彼女は、横浜アリーナという巨大な会場をソールド・アウトさせ得るまでの実績を作りあげてきた。その軌跡はインタヴューを参照していただくとして、ここでは3時間半強に渡った、”KOTOKOの歴史”を集大成させたステージの模様をお伝えしよう。 冒頭を飾ったのは、最新アルバムの表題曲『UZU-MAKI』だ。発売前ということもあり、初めて耳にする人も多かったこの歌は、ヘヴィ・グルーヴな音が炸裂した重厚かつ内性的な楽曲。多彩な表現幅を持つKOTOKOだが、1stアルバム『羽-hane-』にも描いてたように、心の内側を描き上げたダークエッジなスタイルは、彼女の中では大きな比重を占める大切な表情の一つ。前半部分では、「羽」「海豚」などKOTOKOの心の内側を巡る旅が、重厚な演奏に乗せ続いていく。 ロマンチックかつメロディックなデジタル・ナンバー「硝子の靡風」や「Close to me」らを通し、気分を上げ上げに導いた中盤ブロック。「月夜の舞踏会」では、幾人もの道化師たちがステージへ登場。巨大な月を背にジャグリングなどの芸を披露しながら、素敵な舞踏会の一夜を演出していく。 最新シングル「Chercher~シャルシェ~」以降、終盤へ向けては、「face of fact」「Re-sublimity」など、メジャー進出以降のKOTOKOを象徴してゆく、ダンサブルかつ気持ち突き上げゆく開放性を持ったデジタル・ナンバーたちが次々と炸裂。最後に、心優しく潤す「雪華の神話」を唄い、一時彼女はステージ奥へと姿を消すが…。凄まじい轟音と共に、ヘヴィロックなライブがスタート。ここでは、ラウド・ロックな音を伝えゆく<outer> と言う謎のユニットで、激しいステージングを披露。アンコールでは、「キュン×2」コーナーということから、一転、萌えな表情を持ったポップナンバーたちが次々飛び交ってゆく。 オーラスは、全員が気持ちを一つに熱狂してゆく、今のKOTOKOのステージには欠かせない代表曲「覚えてていいよ」を演奏。皆の心を一つに繋ぐこの楽曲を通し、時空を旅したKOTOKOのステージは、熱狂の幕を閉じた。 この日KOTOKOは、インディーズ時代を含む彼女自身の歴史を、全27曲の中へ極端すぎるほど幅広い音楽性を通し描きあげていった。でも、それくらいKOTOKO自身が器の深さを持った表現者なのも確かな事実。来年もまたステージを通し、共に熱狂の一夜を過ごしたい。 取材・文●長澤智典
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