【ライヴレポート】BREAKERZ、19周年記念公演<19 BOX>に愛しき軌跡と加速する衝動「I.K.Z.」

2026.07.31 20:00

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デビュー19周年を迎えたBREAKERZが7月25日、東京・恵比寿The Garden Hallにて記念ライヴ<BREAKERZ 19th Anniversary Live -19 BOX->を開催した。1年前に行われたライヴは“18周年=(バンドの)成人式”というコンセプトにて、大人でロックでセクシーなBREAKERZの楽曲を全面に打ち出したセットリストを披露した。そして20周年を目前にした今年は、“19”という数字を“ジュークボックス”にかけたアートヴィジュアルを打ち出し、BREAKERZのヒストリーを紡いできた楽曲たちが詰まった宝箱<19 BOX>から、どんな曲が飛び出してくるか想像もつかない構成でワクワクさせてくれた。

スクリーンに映し出されたバンドヒストリー的な映像に続いて、メンバーがステージに登場。本公演でサポートを務めたのは、BREAKERZの15周年ライヴに急遽参戦することになった経験を持つ城戸紘志(Dr)と、レコーディングには幾度も参加しているもののライヴで共演するのは初となるIKUO(B)。二人のテクニカルで強力なグルーヴが加わったことも本公演の醍醐味の一つだった。

鮮やかな赤のセットアップに身を包んだDAIGO(Vo)は歓声の中で右手を高く掲げ、ライヴはいきなり新曲でスタート。本公演を象徴するタイトルを持つ新曲「19 BOX」で幕を開けた。ロック、ファンク 、歌謡曲のエッセンスが渾然一体となったハイブリッドなナンバーで、その華やかさとキャッチーさに客席は新曲とは思えないほどの盛り上がりを見せる。カラフルな照明が光り、続いて届けられたのは2009年リリースのシングル「光」のカップリング曲「Faraway so Close.」だ。新曲から時を遡り、久しぶりのナンバーを青春感満載のポテンシャルで歌い、演奏するBREAKERZに目と耳が奪われる。

さらに「NEXT LEVEL」ではAKIHIDE(G)とSHINPEI(G)が両サイドのお立ち台に立ってギターをかき鳴らし、厚みと迫力を増した演奏の中で歌うDAIGOも終始シャウト気味で場内のテンションを上げていく。燃え上がるアクトはBREAKERZが19周年を迎えたキャリアバンドだということを忘れさせるほどの熱量。東京の気温は37℃に迫る勢いだったが、負けてはいない。

そして一発目のMCは、一世を風靡した超有名曲のタイトルにひっかけての挨拶だった。

「BREAKERZは本日、19歳になりました! ありがとう! そして、みんなもおめでとう! 皆さんのおかげでBREAKERZもだいぶSWEETで19でBLUES的な日々を過ごしてきました。めちゃくちゃ暑い中、来てくれて本当に嬉しいです。暑くて心配してたんですけど、皆さん元気そうだから元気にいっちゃおうと思います。ライヴタイトルは19周年にかけて<19 BOX>と付けました。いろいろな年代の曲を楽しんでもらいたいと思っています」──DAIGO

加えて、DAI語で「I.K.Z.」と叫ぶと、いつものように「なあに?」という声が客席から上がり、「行くぞ!」と煽って披露された「hEaVeN」(2010年)では会場全体がハンドクラップ。AKIHIDEはギターを弾きながらステップを踏み、SHINPEIはコーラスも担当。グッズのミラーボールライトが色とりどりの光を放ち、躍動感たっぷりのナンバーで巻き込んでいく。そして、アニメ『名探偵コナン』の主題歌に初めて起用された「Everlasting Luv」では場内にファンの歌声が響き、AKIHIDEがトリッキーかつメロディックなソロで魅了。その開放感を塗り替えたのが狂気と正気の間を行き来するようなラブソング「EMILY」だ。赤く染まったステージの中、攻撃的でうねるグルーヴのイントロダクションから圧倒し、DAIGOのボーカルも鬼気迫るものがあった。

予測不可能な構成はまさに“ジュークボックス”。今度はDAIGOが「恵比寿の街をみんなでドライヴしようぜ!」と叫び、10周年スペシャルアルバム『X』収録曲でありアメリカンロックテイストの「RODEO DRIVE」へ。同曲では城戸のパワフルなドラムにIKUOの縦横無尽なベースが絡み、ステージセンターではAKIHIDEとSHINPEIによるツインギターバトルの見せ場も。DAIGOが車のハンドルを握るジェスチャーを交えて歌い、カラッとした軽快なロックで場内を盛り上げた。

続くMCでは、DAIGOのアテンドでメンバー紹介へ。城戸には15周年アニバーサリー公演時、サポートメンバーのコロナ感染によって、公演まで1週間という時間のない中で急遽ピンチヒッターを引き受けてくれたことへのお礼を改めて伝え、場内から温かい拍手。続いてIKUOを「今回、やっと引き受けてくださって」と紹介すると「違う違う。それじゃ今まで断ってたみたいじゃない?」とIKUOが返すなど、和気藹々としたやりとりが笑いを誘う。

SHINPEIには「シンピー!」という熱い声援が上がり、まずはステージセンターに立って生声で「19年、ありがとう!」とシャウト。「19年かけて培ってきたいろいろな曲たちを今日は“ジュークボックス”という宝箱に入れてお届けしようと思っております!」と語った。

続けて、二人の強者リズムセクションと音を出せることに興奮するあまり、“技術力”という言葉を「ぎじゅちゅりょく」噛んでしまうほど。「ワクワクが止まらなくて曲が喜んでます。ギターが喜んでます。そんな喜びに溢れた音を楽しんでいってくれよ」と沸騰しそうに熱いトーク。噛んだことをいじったDAIGOは「19年変わらない魅力。それがSHINPEIのMCです」と場内を沸かせた。

「AKI様」コールが飛び交う中、AKIHIDEは会場に来る前にMCで話すことを考えつつ、AIに“19といえば?”と質問してみたという裏話を披露。AIから“アニヴァーサリー的には中途半端な年”や“素数”、“10代最後の年”という答えが返ってきたことに触れ「BREAKERZ、来年20歳になります。最後の10代。中途半端な数字かもしれない。だけど、みんなと僕たちだったら最高の周年にできると信じています」と締めた。

そしてDAIGOはいつものように「BREAKERZのボーカルは誰かな?」と自己紹介し、「ありがとういっしゅ!」の挨拶と本公演がソールドアウトになったことに感謝。「今日はBREAKERZの歴史の中のいろいろな曲を皆さんにお届けしようと思ってます。周年ライヴだからシングルとかバンバンやるのかなと思っていた人もいるかもしれないけど、まだシングル2曲しかやってないからね(笑)。BREAKERZが19年前に皆さんに届けた音を3曲続けて聴いてもらいたいと思います」と語った。

「これが最後のバンドという志で、音を合わせて重ねていったあの時の瞬間がこの曲に込められています」というDAIGOの言葉とともに届けられたのは1stアルバム『BREAKERZ』収録曲の「I feel…」だった。DAIGOとSHINPEIが向かい合ってギターとボーカルで始まった同曲は、BREAKERZの夢に向かう想いを綴ったナンバー。そしてIKUOのメロディックなベースフレーズとギターの絡みも刺激的な「Nights a Brighter」に移行し、初期曲を2026年夏に刻みつけるように連投。AKIHIDEの繊細なギターフレーズで始まる「ナンゼンカイ…ナンマンカイ…」も含め、感慨深いレアセクションとなった。

「今日をすごく楽しみにしていました。最高の思い出、最高のライヴをみんなと一緒にまた更新できる嬉しい1日です。今日だけのBREAKERZなので、その目に焼き付けて、最高の思い出をこれからも更新していきましょう」──DAIGO

そんな言葉の後のバラード「オーバーライト」は普遍の輝き。SHINPEIがアコギに持ち替え、一瞬一瞬を積み重ねて未来に向かっていく姿勢をバンドの歴史に重ねるようにDAIGOが切々と歌い上げた。DAIGOがステージを後にすると、AKIHIDE、SHINPEI、IKUO、城戸の各自の個性とスキルが遺憾無く発揮されたインストナンバーを挟んでライヴは後半戦へ。

初期レア曲を多めに披露しつつ、歴代の各アルバムから曲がピックアップされたセットリストは型にハマらない柔軟さ。DAIGOが赤いフリルシャツに着替えて登場すると、最新アルバム『Bintage』(2024年)からはムーディな「真夏の雨」、アラビア風スケールを取り入れたAKIHIDEのギターが冴える「Free! Free!」へ。同曲ではDAIGOの「ちょっとしゃがめる?」というリクエストで、みんなが一旦しゃがんで一斉にジャンプ。映画『LOVE STAGE!!』主題歌の「LOVE STAGE」が披露されたのも意表を突く展開だ。メンバー3人の名前が織り込まれたキラキラしたこのポップチューンではDAIGOもミラーボールライトを振って盛り上げた。

「久しぶりにこの曲やります!」と前置きしたアニメ『ダメプリ ANIME CARAVAN』主題歌の「D×D×D」(2018年)ではSHINPEIが爽快で伸びやかなギターソロを響かせる。この曲はメンバー全員がアニメのコスプレをして、SHINPEIが初めてサングラスを外したMVも話題になったナンバーであり、この曲も超レア。そしてサイレン音がイントロで鳴り響く「DEAR LIAR」からは攻撃的に振り切ったパフォーマンスへ。DAIGOとSHINPEIがヘドバン、AKIHIDEとSHINPEIがポジションチェンジと熱量を上げていき、亜熱帯化した日本にハマりすぎの「灼熱」ではタオルを回しまくるファンと熱く溶け合った。本編ラストは1stアルバム収録曲の切なくも夏の青空が見えるラブソング「Drive the Ocean」だ。上手でギターを弾きながらじゃれ合うAKIHIDEとSHINPEIの間にDAIGOが割って入る場面も微笑ましく、信頼で結ばれた変わらない3人の絆を感じさせてくれた。

大声援のアンコールではサプライズが待っていた。「灼熱」同様、この季節に欠かせない「SUMMER PARTY」が、DAIGO、AKIHIDE、SHINPEIが客席から登場するスタイルで演奏されたのだ。客席通路に現れたメンバーとの距離感の近さに歓声が上がり、客席をゆっくり移動しながらステージに戻る演出は、まさにファンと笑顔で楽しむ“サマーパーティ”の様相だった。そしてMCではメンバーひとりひとりが感謝を語った。

「みんなの近くをそれぞれが歩いていきましたけど、楽しかったね。俺もみんなの近くを歩くから、めちゃくちゃ香水を振りまくったので、いい匂いがしたはずです(笑)。いろんな時代のBREAKERZの音楽、楽しんでもらえましたか? 改めてBREAKERZ、いろいろな曲があるなって。まだまだやってない曲もいっぱいあるし、みんなが聴きたい曲もまだまだあると思うし、もっともっと新しい曲を届けていきたいっていう想いもあるしね。楽しんでもらえて嬉しいです。ありがとう」──DAIGO

「気がつけば19年。すごい数字をBREAKERZとして過ごさせてもらっております。取材でよく“長続きの秘訣”を聞かれるんですが、強いて言うなら、言葉より気持ちかなと僕は思います。このメンバーとやっててよかった、ファンと一緒に歩けてよかったって思えるかどうか。それと僕にとっては、“曲を作って完成させた時”と“ライヴで最高の時間を過ごせてると思った時”、この二つをデビューから今まで積み重ねてきたからだと思います。何の約束事もない、結婚届もないし、保証書もない(笑)……だけど、ここまでやれたんです。“今日のライヴも最高だった”っていう気持ちをこの場で作れたと思います」──SHINPEI

「19年積み重ねたなっていう想いがすごくありましたね。酸いも甘いも、良いことも悪いことも、いろいろなことがあったと思うんですよ。積めば積むほど崩れやすくなったり、脆くなったりするんですけど、それを支えてくれたのはメンバーもそうですが、何よりファンの皆さんの絆という糸が重なったから。いろいろな出来事があって、つなぎ止めてくれたから、より高く積み重ねていけているんだなと思いました。だからこそ、皆さんの良いことも悪いことも全部一緒に乗っけて、もっともっと高く高く積み重ねる。そんなBREAKERZになったらいいなと思った1日。そして“19”という数字もまんざら悪くないぞと思えた素敵な1日でした」──AKIHIDE

ニコ生の配信で見てくれている人たちを含めてそれぞれが感謝の想いを伝え、DAIGOはデビュー当時のことや、19年前のMV撮影の暑さも今と比べたら涼しかったなど、思い出に触れた上で未来について伝えた。

「すべての人に感謝して、19周年のライヴをすることができてます。ありがとうございます。これからもBREAKERZは変わらずやっていくから。アラフィフになってもアラシックスティになってもアラセブンティになってもアラワンハンドレッドになっても…わかんないけど(笑)。でも、健康な限り、ずっとずっとやっていきます。BREAKERZ、来年20周年です。全員で最高の20周年をやりたいと思ってます。これからもひとり残らず、俺たちについてきてください。よろしくお願いします」──DAIGO

ラストは再始動第1弾アルバム『Ø -ZERO-』に収録されているメンバーとファンを繋ぐアンセム「WE ARE」。大シンガロングの中、終演と思いきや、挨拶しようとするメンバーに送られたのは熱い熱い「もう1回!」コールだ。

「もう一発やっちゃおうか」とDAIGOが叫び、スモークが噴射される中、投下されたのは「DESTROY CRASHER」。DAIGOとAKIHIDEは再び客席に降り、SHINPEIは上半身裸に。BREAKERZとファンの底無しのエネルギーが渦巻き、完全燃焼で19周年ライヴが終了した。

ギチギチ状態でセンターのお立ち台の上にIKUOと城戸を含めた5人が乗り、みんなでうぃっしゅ!ポーズ。最後までステージに残ったDAIGOは「みんなの声をずっと聞いていたいなと思います。一言で言うとしたら、めっちゃ楽しかった! また楽しい時間を作ろうね。俺たちにはみんながいます。みんなには俺たちがいます。ありがとうございました」と想いを伝えた。

メンバーが去って、会場内が暗転。スクリーンに20周年のロゴが映り、「うおおおお!」という歓声の中、8月から開催されるツアー追加公演の日程やパジャマパーティをテーマにしたFCイベントの開催、2027年には5年ぶりのシングルを発売し、BREAKERZ主催の対バンライヴを春に開催、デビュー20周年を記念したアルバムを夏にリリースするなど、次々に今後の予定が映し出された。そして1年後の2027年7月25日の文字に興奮が加速する中、浮かび上がったのは“その日の予定は入れないで”というメッセージ。笑いが溢れたのは言うまでもなく、実にBREAKERZらしいエンディング。20周年はさらにワクワクさせてくれそうだ。

取材・文◎山本弘子
写真◎MASA

 

■<BREAKERZ 19th Anniversary Live -19BOX->
2026.7.25(土)@東京・恵比寿The Garden Hall セットリスト

01 19 BOX(※新曲)
02 Faraway so Close.
03 NEXT LEVEL
04 hEaVeN
05 Everlasting Luv
06 EMILY
07 RODEO DRIVE
08 I feel…
09 Nights a Brighter
10 ナンゼンカイ・・・ナンマンカイ・・・
11 オーバーライト
12 LOVE STAGE
 ※インストセッション
13 真夏の雨
14 Free! Free!
15 D×D×D
16 DEAR LIAR
17 灼熱
18 Drive the Ocean
encore
en.1 SUMMER PARTY
en.2 WE ARE
W encore
en.3 DESTROY CRASHER

 

■アーカイブ配信<BREAKERZ 19th Anniversary Live -19 BOX->
販売期間:7月4日(土)20:30~8月7日(金)23:59
アーカイブ視聴期間:2026年8月8日(土)23:59まで
チケット価格:3,800円 (税込)
配信サービス:ニコニコ生放送
購入:https://dwango-ticket.jp/project/CLLsK3p3v8
詳細:https://breakerz-web.net/special/19box/#niconico
※チケット未購入の方でも一部ご視聴いただける「チラ見せ」パートがあります。全編をご視聴になるにはチケットの購入が必要になります。
※アーカイブ期間中であれば何度でも、生放送終了後に番組を視聴することが可能です。上記期間を過ぎると、視聴の途中であっても番組を見ることができなくなります。

 

■20周年イヤー Information
・2027年:ニューシングル発売決定
・春:BREAKERZ主催スペシャル対バンライブ開催
・夏:20周年アルバムリリース
・2027.7.25:????
※詳細は後日発表

 

■<BREAKERZ Warming Up Live 2026>
8月24日(月) 東京・下北沢SHELTER
詳細:https://breakerz-web.net/live/20260824.html

 

■<BREAKERZ LIVE TOUR 2026 RETURNZ -GO->
8月31日(月) 神奈川・新横浜NEW SIDE BEACH!!
9月04日(金) 福岡・DRUM Be-1
9月11日(金) 愛知・Electric Lady Land
9月12日(土) 大阪・Banana Hall
9月19日(土) 北海道・札幌cube garden
9月22日(火祝) 東京・渋谷Spotify O-WEST
9月23日(水祝) 東京・渋谷Spotify O-WEST
9月26日(土) 埼玉・HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3 ※追加公演
▼Support Member
Bass:DAICHI
Drums:MAKOTO
詳細:https://breakerz-web.net/special/returnz-go-/