【インタビュー】michi.、2026年の濃厚なソロ活動、ALICE IN MENSWEARとMASCHERAの再生、KOJI追悼イベントを語る「絶対不可能だと思っていた」

■La’cryma Christiとは
■上京やデビューの時期が同じ
──そして2025年12月のライヴ<Under the moonlight>で初披露された「Midnight blue -淡い月の下で-」はジャジーでロマンティックなアプローチでした。
michi.:「Dance in the rabbit hole」がKOJIと一緒に目指したものを形にした曲なら、この曲もいつかKOJIと作りたいと思っていたジャズに振り切ってみようと踏み込んだものですね。EGO-WRAPPIN’もすごく好きなアーティストなんですが、ジャズってやっぱり難しいじゃないですか。
──理論もスウィング感も深いですし。
michi.:だから、自分をどんどんマゾヒスティックに追い込んで作った曲でもあり、新曲の中で最もチャレンジした曲でもあります。
──メロディには昭和歌謡のテイストが感じられます。
michi.:実は以前、S.Q.Fの活動と並行してmichi.ソロプロジェクトが進行していたことがあったんです。当時のディレクターに「michi.には歌謡曲やビッグバンド路線が合うと思うよ」というアドバイスをいただいて、数曲レコーディングしたんですが、その企画は事情により頓挫してしまったんですね。なので、この機会に自分のボーカルと歌謡曲やビッグバンド風のサウンドとの相性、可能性を探ってみようと、10数年ぶりに形にしてみた曲です。

──今、話していただいた曲たちが2026年末に発売予定のフルアルバムに繋がっていくんですか?
michi.:はい。ファンの方々には2025年にフルアルバムを出すというマニュフェストをお伝えしていたんですが、9月に大阪万博のイベント(<Sports of Heart 2025 in 大阪・関西万博>)に出演させていただいたり、11月にはMASCHERAとしてイベント<姫路ベータ30周年記念イベント Novastalgia – ノヴァスタルジア>に出演させていただいたり、スケジュールの部分で進行が遅れてしまったんです。今年こそは公約を果たそうと思っています。
──michi.さん名義のソロ曲を制作し、ライヴで発表して、見えてきたことや新たな発見はありました?
michi.:これまでのバンドやユニットでは、歌詞は書いていたものの、作曲は数曲しか手がけていなかったので、新しい扉を開けられたことは大きかったと思います。語弊を恐れずに言えば、自分に覚悟さえあれば、昔からもっと書けたのかもしれないし、経験を積んだ今だからからこそ書けるのかもしれない。いろいろなことを感じましたが、もっともっと自分の引き出しを広げて新たなチャレンジに繋げていきたいと思っています。
──多彩な楽曲が収録されるフルアルバムになりそうですね。
michi.:頭の中では全体の青写真は出来上がっていて、あとは残りの曲のデモを作るだけ、という段階ですね。「Midnight blue -淡い月の下で-」も自分の中ではバラードだと思っているんですが、もっと純粋にバラード然とした曲を書きたいです。
──先ほど歌詞の話が出ましたが、michi.さんの歌を聴いていると、日常の中で無意識に封印してしまっている人間の快楽だったり、欲望を解放しようというメッセージを感じるんです。そのあたり、いかがでしょう?
michi.:おっしゃる通りだと思います。先ほどお話したように、michi.としてファンのおかげで殻を破ることができたので…。実際、歌詞の中にも“理性という名の仮面を脱ぎ捨てて”だったり“ 理性という名のワイアーが ”というフレーズが出てくるんですが、解放する喜びを一緒に分かち合いたいという想いはあります。

──そしてmichi.さんの2026年の活動は、想像の上をいくアグレッシヴなものになりそうです。まず、4月12日には豊洲PITでKOJIさんが在籍したLa’cryma Christi、ALvino、ALICE IN MENSWEARが集結する追悼イベント<KOJI Memorial & Birthday Live 2026 〜Eternal Blue〜>が開催されます。このイベント開催の経緯を教えていただけますか?
michi.:2025年の春から初夏ぐらいにLa’cryma Christiのスタッフさんから「KOJIのメモリアルライヴを計画しているんですが、ALICE IN MENSWEARとして出演することは可能ですか?」って声をかけていただいたのが始まりですね。michi.ソロ始動当初は、ALICE IN MENSWEARの活動は可能ではあるけれどKOJIと僕のユニットではなくなるので、ソロと並行することは難しいと考えていて。だからmichi.ソロ名義でセルフカバーするという形で歌い継いでいこうと思っていたんです。
──はい。
michi.:ただ、michi.ソロとしてのオリジナル曲が増えていけばいくほど、今のようなセットリストではできなくなる。だから、“不定期かもしれないけれど、いつかはALICE IN MENSWEAR名義としての活動を復活させる日が来るかもしれない”って漠然と考えていたんです。そのタイミングでいただいたオファーだったので、運命というか、導きみたいなものを感じて「ぜひ、やらせてください」とお受けしました。
──michi.さん自身、昔からLa’cryma ChristiやAlvinoのメンバーと交流があったんですか?
michi.:La’cryma Christiとは上京やデビューの時期が同じだったんですよ。お互いブレイクするまでの間はTAKA(Vo)の家に遊びに行ったり、一緒にカラオケに行ったりしてたんですが、その後は二人とも忙しくなってしまい、KOJIと仲良くなったのはAlvinoとS.Q.Fが対バンするようになってからですね。LEVIN(Dr)はAlvinoでも叩いていたし、SHUSE(B)も他の現場で会って話すことはあったんですが、HIROくん(G)だけ接点がなかったんです。毎年、HIROくんがKOJIとのジョイントライブや追悼ライブなどされてたのは知っていますし、今度ゆっくり話したいなと思っています。

──ALICE IN MENSWEARとしては、2023年4月の<KOJI追悼 ALICE IN MENSWEAR ワンマンライヴ「THIS IS WONDERLAND」>以来のステージとなります。豊洲PITではどんな編成でステージに立たれるんでしょうか?
michi.:michi.ソロと同じサポートメンバーと一緒に立ちます。ソロでもALICE IN MENSWEARの曲ではKOJIが生前に作り上げたツインギターシステム(KOJIが生前、“自分がいなくなっても自分のサウンドを届けられるように” “ALICE IN MENSWEARのライヴができなくなってmichi.が路頭に迷わないように”と、ライヴ用にKOJI自身がギターを新録した音源とプログラミング)を使って演奏しているんですが、さらにKOJIの遺した音を散りばめて、ステージセットもこの日のために考えようと思っています。
──冒頭で、ひとりになって辛かった時の想いについて語っていただきました。喪失感は変わらないと思いますが、4年の月日を経て、今、KOJIさんに思っていらっしゃることは?
michi.:当時、ALICE IN MENSWEARのファンの方々に向けて、“無理に悲しい気持ちを覆い隠す必要はないし、それぞれが自分の歩幅で、いつか癒える時がきたら歩いていけばいい”というニュアンスのことをオフィシャルサイトで伝えたんです。実際、僕自身も新しい扉を開けるまでは時間が必要で、2年ぐらいかかってしまったんですが、今は現実を受け止めて、使命感ではなく、「KOJIという素晴らしいギタリストは生命が燃え尽きるまで輝いていたんだよ」ということを語り継いでいきたいと自然に思えています。







