【ライブレポート】NEWS「この場所を守りたい。とった手を離さずにあなたたちを守り続けたい」

2026.10.28 21:00

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9月15日で結成23周年を迎えたNEWSが、25周年を見据え、動きだした新たな三部作プロジェクト「NEWS 25th ANNIVERSARY TRILOGY 一WE ARE NEWS一」。現在・過去・未来を描く新三部作で、第一章『KMK』のテーマは“現在”。2017 年~2020 年にかけて展開された『NEVERLAND』『EPCOTIA』『WORLDISTA』『STORY』の四部作の先に続く、新たな物語となっている。

今回はこのアルバム『KMK』を引っ提げ、全国8都市で開催された<NEWS LIVE TOUR 2026 /// KMK>横浜アリーナ公演(10月6日18時開演)をレポートする。

会場に入ると目に入るのは大きな三角形のステージ。<NEWS LIVE TOUR 2020 STORY>以来のセンターステージで、当時コロナ禍で声をだすことができない状況だったことを踏まえての、リベンジとも言えるステージ構成となっている。

開演数分前から定番の“NEWS”コールが客席から起こり、ペンライトであたりがキラキラと輝き出す。開演時間になると、BGMとともに暗転し、赤ライトが鼓動の音に合わせて点滅すると、バチバチのレーザーライトの中からメンバー紹介ムービーが流れる。今か今かと登場への期待が高まるなか、なんとステージではなく客席横の通路からメンバーが歩いて現れる。客席ブロックの前をメンバーが通るたびにそのブロックからは歓声が上がり、3人がぐるりと三角ステージの周りを練り歩き、満を持してステージへと上がると、歓声はフルボリュームに。

1曲目の「WE ARE NEWS -Episode 1-」では、のっけからどっしりとした歌声を披露。生バンドも従え、贅沢な音と歌声のハーモニーが気持ちよく、新たな物語の幕開けを象徴するにふさわしいパフォーマンス。3人がそれぞれ三方向に立ち客席のほうを向いたり、向き合って歌ったりと、ファンへの想いやメンバー同士の絆が感じられた。「A Real Man」ではオレンジのつなぎをきたダンサーも登場し、NEWSと三角形のフォーメーションでダンスを披露。三辺を移動しながら、パワフルに全員がバリバリ踊りこなし高いジャンプをきめたりと、普段のステージは見られない横からや後ろからなどどの角度から見ても美しいダンスは360°ステージならでは見どころだ。

「チャンカパーナ」では、小山が「横浜、楽しんでいきましょうー!」と煽ると、客席からも「イエーイ!」と返事が飛び、ファンとメンバーが一緒になって踊ったりペンライトを揺らしたりと、一体感を見せつける。勢いは止まらずそのまま「恋のABO」に突入すると、客席からは大きな声で合いの手が入ったり、小山と増田が替え歌で、「シゲちゃんのおしりをパーン」したり。この時も背中側からダンスが見えたのだが、後ろから見ても見事なアイソレーションを披露していたのが新たな発見だった。「KMK」では、体を使ってリズムをとる増田に、なめらかに手を振る小山、歌を力強く届ける加藤と三者三様のパフォーマンスを見せ、走りながら歌ったりラップも披露。リフターに乗り、スタンド席まで視線を向けていたメンバーの姿も印象的。

ここでライブの案内人として、映像で津田健次郎が出演。未来からのメッセージをテーマに作られたInterlude「3年前のキミへ」をナレーション。「二〇二六年、ある夜。キミの電話に、一件の留守番電話が、残されていた」と津田が語り、留守電再生音のあとに加藤からの「信じられないかも、しれないけど これは、未来の、僕からのメッセージなんだ」「明日。この時間は、なくなるらしい」「できることは、全部やった それでも。ダメ、かもしれない だから。キミに、託す。頼む」という切なる伝言が流れる。続けて津田が「声は、未来から届いていた 二〇二八年、九月十四日。男たちは、その明くる日を迎えられない ──そう、言っている。」と、2026年の今、2028年の加藤からの願いを託されたようだ。

バンドサウンドが鳴ると、3人はキラキラビジューがまぶしい黒服にサングラスで登場。炎が舞うなか台に足を掛けがなり、破壊的な映像が流れ「The boys rock you all!」を力強くパフォーマンス。畳みかけるように増田のラップから「エス」がスタート。流れるようなテンポで息つく暇もないくらいの勢いで、弾幕のように次々と繰り出される歌や踊りに圧倒される。激しいパフォーマンスを終えると、せせらぎのような心地のよいピアノサウンドから増田が歌い始め「カナリヤ」に続く。小山が低音、加藤が高音で歌声を重ねている間、増田がその歌声に合わせて舞うバランス感がたまらない。

加藤ソロ「Hands」では、“現在”がテーマの第一章にかけて“今、自分がここに立っている理由的な”ものを表現。アコーディオンが鳴るエモーショナルな雰囲気のなか、後ろ向きの群像に囲まれひとり前を向いたり、その立場が逆転したり、一人抜けて振り向き、過去を見つめ立ち返るようなシーンなど、情緒的なパフォーマンスを見せていた。小山ソロの「DROP」は、画面上にVlog風ムービーが流れ小山SNSでもおなじみのお茶目なポーズやワードが飛び出し、続けてTikTok風の画面に切り替わる。いいねを表すハートが飛びまくるなか平成パラパラテイストのパフォーマンスをキレッキレに踊る。小気味のよい音楽と、ジュニアを従えて楽しそうに踊りまくる姿が爽快だった。

「たたた」では加藤の顔に増田が近寄って歌い出すところや、小山の膝に増田が脚をのせて満足げな顔を見せるところがカメラに抜かれ、メンバー同士の仲良しっぷりにほっこりしたかと思えば、コミカルな動きや細かいステップなどの見事な足さばきにも目を奪われる。「U R not alone」では、客席からマイク越しの3人に張り合えるほどの大合唱が起こり、小山も「すごい」と口にしていた。

MCでは客席に向けて「お姫―!」「メンズ―!」と呼びかけるも、「自認お姫で大丈夫そう?」「ほんとにお姫だと思う人?」と疑問を呈すメンバーへ、加藤が「向き合いたくないのよ、あたしゃ 夢の世界なのよ、ここは」とファンの気持ちを代弁(?)したり、小山が姉と料理本を出したことを話題にあげ、写真集を出した増田と小説家の加藤にやっと並んだとアピールすると、加藤が「ほんとにおめでとう! でも15年以上100万字以上の物語、戯曲を書いてきて、直木賞候補にもなり、吉川英治文学賞もとって。果たして一緒でしょうか!?」と目を大きく見開き、声を張りながらブチギレキャラで猛抗議。そんな加藤の喉を気遣い、増田がのど飴を渡してステージを捌けると、小山が「まっすーが自分から捌けていくのこのツアーで初めてみた」と驚く様子も。テンポのいい3人の掛け合いに、客席からも笑い声があがっていた。

増田ソロの「Lost in the rain…」では、雨音のようなしゃかしゃかとしたマラカスの音やカホンとギターのアコースティックな生演奏にのせて、しっとりとした低音ボイスから、ぐっと上がった高音、話しかけるような歌声を披露。うたた寝しながら聴けるような優しい曲調で、足でリズムを取り、英詩もさらりと歌いこなしていた。

「予言」のInterludeを経て、星空のような衣装で登場した3人が、スモークバブル舞う幻想的な空間でゆったり「TokinoHazama」を歌い、「恋空」では温かい記憶を思い出させるような、宝物を大切にするような3人の歌声で優しいハーモニーを奏でる。強いスポットライトを受けながら、歩んできた道が感じられるような歌い方で「NEW STORY」を絞り出すように歌い、「「生きろ」」では何度も立ち上がって一歩一歩踏みしめて進んでいくような、確固たる思いを表現、《僕らの間には 見えない紐がある 解いてもまたきっと 結びついてく》の歌詞ではファンへ信頼を寄せているような笑顔も見られた。

ジュニアの青木滉平・長瀬結星・豊田陸人・林蓮音・和田優希・中村浩大が6人編成の「KAGUYA」をパフォーマンスし、NEWSによる「オニサンコチラ」では、小山=語り部、増田=桃太郎、加藤=鬼として重厚でド派手な衣装で登場。日本昔話の桃太郎を新解釈したとのことで、刀を持って舞ったり、こん棒を振り回したり、背中合わせで歌ったりと殺陣のような激しいパフォーマンスをして、《悪いのだあれ》の歌詞を繰り返し、“正義とは何か?”を考えさせられるようなストーリーを表現。目にも止まらぬ勢いで「うらめしや」では増田がバッキバキのラップをかましシャウトして、小山&加藤がツヤっぽく力強く踊りと、目まぐるしい展開に息をのんだ。

「エンドレス・リピート」のInterludeを通して、パッチワークでカスタムしたつなぎで登場した3人は、ファンと一緒に「weeeek」で跳びはねコーレスで盛り上がり、トロッコに乗って客席を回りながら「希望~Yell〜」で、後ろの方や上の方までくまなく笑顔を届け、「さくらガール」では会場一体となって腕を左右にフリフリ。

「SUMMER TIME」「星をめざして」でチカチカときらめくペンライトを手にファンが踊る様子は、流れ星のようできれいだった。「恋を知らない君へ」ではリフターの上でしっとり優しい歌声を届け、「チェリッシュ」では懐かしさからか、客席から歓声が上がる中、3人の美しいハーモニーを聴くことができた。かわいらしい振付でポップに「ポコポンペコーリャ」を踊り、「渚のお姉サマー」では加藤がウインクしたり、小山が指さししたり投げチューしたりと、ファンのうちわの言葉に応え、客席と熱いコンタクトをたくさん取っている。

小山の先導に続いてみんなでクラップするところから始まる「4+FAN」、「サマーサイダー」ではタオルをぶん回しサイダーが弾けるように楽しそうに踊り、春夏秋冬の曲を通じて、たくさんの季節をともに過ごし、夢のような楽しい時間を終えると、締めの挨拶へ。ジュニアやダンサー、バンドメンバーの紹介、スタッフへの感謝を述べ、「数あるグループの中からNEWSを選んでくれて今日というこの時間を僕たちにくれた皆さんに拍手を!」とファンへも感謝を伝える。

小山は「この時間が一生続けばいいのにって思ってる! でもこれ三部作あるからいけるんじゃねぇ? 二部三部も来るよねぇ? 浮気すんなよー! 帰ってくればいい。でもしないでー! 25周年を一緒に迎えよう。これからもNEWSに寄っかかってみなさんの大切な時間を委ねてもらって、どうか幸せになってください。というか幸せにします!明日っから頑張れよー!」と言い放ち増田へバトンが渡る。

バンドメンバーが演奏するバックミュージックにのせ、即興で“埃がすごい”と何度か合間に歌ったあと、増田は「我々四部作を以前やらせてもらったときに、『STORY』がセンターステージで。みんなの真ん中で、みんなに囲まれて歌いたいなって。客席に歩いて登場して、すごい歓声のなかでわぁって始まったらいいよねって思ってたら、コロナ禍で。声が出せない状況だったから、今回三部作で『STORY』の時できなかったことをやろうと思って。今日みんなのおかげで叶えることができました。ありがとうございます! 僕はここに帰ってきたい。みんなもここに帰ってきてほしい。『STORY』のときの全国アリーナツアーと三大ドームツアー。NEWS史上最大のツアーがあの時はできませんでした。この三部作の最後かな? またおっきいところへみんなを連れていきたい! 俺を連れていってくれ!  また同じ景色を一緒に見ましょう。ありがとうございました!」と語ると加藤のターンに。
加藤は、「いかがでしたかNEWS。楽しかったですか? かっこよかったですか? かわいかったですか? もっと好きになっちゃいましたか? 愛しちゃいましたか? バカヤロー俺の方が愛してるよー!」と伝え、ツアータイトルの『KMK』であいうえお作文を始める。

「“K”かっこいい“M”魅力的“K”キャー」「“K”今日“M”miwa“K”来てる」「“K”感謝“M”miwaに“K”感謝」「“K”曲“M”また“K”書いてね」と、来場している「サマーサイダー」作詞作曲のmiwaへメッセージも届け、ひと通り言葉遊びして「三部作駆け抜けて、25周年。四半世紀を目指して頑張りたいと思います。3人だけでできることはそんなに多くはないかもしれない。でも今日来てくれてるこの場所を守りたい。とった手を離さずにあなたたちを守り続けたい。頑張るためには応援してほしいんだ。みんなのことを思ってグッズを作り、届けていますのでグッズも買って! ぜひこれからもNEWSを応援してください。ありがとうございました!」と締めた。

最後の曲「エール」は、初期の頃など昔の3人の姿が流れるなか、向かい合って未来へ向けて誓いを立てるように歌い、ファンも合唱。熱いステージをやりきり、出てきた時と同じように客席へ降りNEWSが捌けていくと、Interlude「ノイズの向こう」が流れだす。ノイズ越しにロボットのような声が聴こえるもうまく聴き取れないが、津田が「この時のキミは、その声が、どこへ続いているのか──まだ、知らなかった」「ただ 未来からの声は 確かに、届いていた」「三人目の声は、まだ、ノイズの向こうにいる」と、続きを示唆するような意味深長なナレーションで、、すべての演出が終了。

ファンとみんなで歌い踊ったかと思えば、激しいパフォーマンスから聴かせるパフォーマンス、随所にNEWSらしさが詰まった大満足の約2時間45分だった。会場にはNEWSと観客が“物語の中心”を共有する空間が完成されていた。まだ見ぬ “過去” と“未来”の第二章、第三章でも「NEWSはきっと新しい世界を見せてくれるであろう」と思えるライブだった。

取材・文◎吉田藍