【ライブレポート】加藤和樹、アーティストデビュー20周年記念ライブ開催「改めて、歌で感謝届けていきたい」

アーティストデビュー20周年を迎えた加藤和樹が、10月16日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで<Kazuki Kato 20th Anniversary Special Live “GIG” 2026 〜Smash!!〜>を開催した。
9月にリリースされたミニアルバム『SMASH BOX』を携えたツアー、Kazuki Kato LIVE TOUR2026 ~THE DRASTICKS VS JOKER~>終了直後に行われたこの日の公演。もちろんアニバーサリーに相応しい集大成的な内容ではあったが、20年分の軌跡をただ辿るのではなく、音楽を始めた頃の初期衝動を超えるほどの音楽欲を爆発させた、最新にして最強のライブが繰り広げられた。
扇情的なSEと照明によって高まる場内の興奮。そろそろ本人の登場かと思われた瞬間に予期せぬ爆発音が鳴り響き、ステージの一番高い場所に両手を広げた大きなシルエットが現れた。先ほどまでの青い照明から一転、会場が真っ赤に染まると2006年にリリースされた1stシングル「Vampire」からライブがスタート。階段状になっているステージ上段からマイクスタンドを手にしたまま飛び降りるなど、とにかくド派手な演出だ。バンドサウンドをがっつり楽しめる「グローリー」では、鮮やかな身のこなしでハイキックを連発。オールディーズのテイストが魅力の「Shake body!」では加藤自身もギターを弾きながらボーカルを取り、目にも耳にも楽しい変幻自在なパフォーマンスを披露した。

ロックなムードで大いに盛り上がったあとは、雨音と雷のSEに導かれ静かに始まった「雷鳴」。ここでは床から天井へと何本も伸びる紫の照明が幻想的な情景を作り上げ、曲の後半では、歌詞に合わせて稲妻のようにシンクロライトが光る演出も見られた。続けて披露された「魂」では、荒廃した都市の映像をバックに、孤独や不安の中にあっても光があると信じてと思いを歌に込める。新旧の楽曲を交えながら、加藤和樹の音楽性の幅広さを存分に伝える構成となっていた。
最初のMCでは、「来たぜ渋谷! 笑っちゃうくらい楽しいな(笑)」と嬉しそうに会場を見渡した加藤。20周年を迎えられたことへの感謝やバンドメンバーの紹介を挟み、「この渋谷という街で、夢も希望もなくてバイトしながらハンバーガーを作ってたけど、時が経って、こんな大きなステージに立てているのは奇跡としか言いようがない。上京したての自分に言ってやりたい。お前は本当にたくさんの人に支えられるから、ちゃんと生きろ!って」と語った。また今年は全都道府県でライブが出来たことにも触れ、「歌い続けることは、簡単なことじゃない。支えられているからこそだし、足を運んでくれる人がいるからこそ。20周年イエーイ!って気持ちもあるけど、改めて、歌で感謝届けていきたい」と気持ちを伝えていた。

次のセクションでは、新曲「風となれ」を披露。この曲はサポートバンドTHE DRASTICKS のバンマスである吉田トオルが作曲を、アンダーグラフの真戸原直人が作詞を手がけたものだ。明るく前向きなサウンドで、力強く背中を押す応援歌というよりも、心が解放されて自然と前を向くような温かさが伝わってきた。「去りゆく君へ」はザ・ベイビースターズのカバー曲で、加藤和樹の原点にもなった1曲。アコースティックギターをバックに、大切な人を想う気持ちを心を込めて歌い上げた。一途な思いを綴った「そばにいて」も同じくアコースティックな編成でじっくりと届けたのだが、ここからまたもやムードは一転。スクリーンに<KAZUKI’S FULL THROTTLE メドレー>というタイトルが掲げられ、全9曲のメドレーが披露された。
「instinctive love」からスタートし、「impure love」「Venom」「EASY GO」とアップテンポなナンバーを連発。そこから「欲情 -libido-」「灼熱フィンガーでFEVER!」「マシマシ Love Call」とギラギラしたカロリー高めの楽曲が続き、疾走感が心地よい「ReTaker」、そしてオーディエンスと一緒に盛り上がって楽しめる「Still Go!」へ。駆け抜けるというよりも爆走に近い勢いのメドレーだったが、曲ごとの世界観もしっかりと伝えながら、コール&レスポンスや振り付けなども一緒に楽しめるような流れになっていた。しかもそこから続けて披露されたのが、サビでずっとジャンプし続けながら歌う「shining star」。限界突破のエネルギーでステージと客席が渾然一体となった中盤戦だった。

次のMCではメドレー中に被りもので盛り上げてくれたスタッフを呼び込み、ポーチに仕込んでくれていたアイテムに触れなかったことを謝罪(笑)。この日は「仮面ライダーの何か(笑)」が入っていたらしく、加藤が出演しているVシネクスト『仮面ライダーカブト20th 天を継ぐもの』の上映も近いということで、会場は大いに沸いていた。その流れから「チームKAZUKI、バンドメンバーもそうだけど、言葉は悪いけどバカばっかりなんですよ(笑)。こんなに愛のある人たちに囲まれて、俺は本当に幸せだなと思う。つまりは俺もバカなんですけどね(笑)」と、加藤はステージを共に作り上げる仲間へ最上級の表現で感謝を伝えていた。

最後のセクションは、デビューミニアルバム『Rough Diamond』のリード曲でもある「WARNING」から。曲のエンディングではマイクスタンドを軽々と持ち上げながらフレディ・マーキュリーを凌ぐ海老反りで見せ場を作り、最新作収録の楽曲にして早くもライブの定番曲となってきた「Chu La Pa Pan!!!」では最高にファンキーでクレイジーな空間を作り上げる。「BORN TO SMASH」は、最新作『SMASH BOX』のリード曲であり、20周年イヤーを力強く彩るエネルギッシュな1曲。本編の締めくくりに相応しくイントロで華やかなゴールドのテープが放たれたのも印象的だったが、逆に、これはライブのオープニングなんじゃないかと思わされるほど真新しいエネルギーに満ちたパフォーマンスに驚かされた。上下から吹き上がる火花を背にした加藤は、もはや無敵。予定調和も固定概念も打ち砕き、自身が信じる音を仲間と爆音で鳴らすために今この瞬間を生きているんだと言わんばかりの姿に圧倒されるエンディングだった。

アンコールでは、これまでの歩みを振り返りながらここまで歌い続けてこられたことへの感謝が、手書きのメッセージでスクリーンに映し出された。たくさんの人とのつながりや支えがあったからこそ、今がある。アンコールの1曲目は、そんな思いを込めて加藤自身が作詞・作曲を手がけた「Chain Of Love」だ。曲の後半、加藤がシンクロライトを付けた左手を高く掲げる。心はつながる、誰もひとりじゃないという歌詞に心を重ねるように、オーディエンスも白い光を掲げ会場はひとつになった。
最後のMCで加藤は、「名古屋から上京して、ひとりぼっちで誰も頼る人がいなかったけど、ひとつひとつの出会いが、自分を成長させてくれてこんなにたくさんの人との関わりを持てる人間にしてくれた。大好きなザ・ベイビースターズの「去りゆく君へ」という1曲があったからこそ、そしてこの渋谷の街で、ずっと支えてくれている唯一無二のマネージャーと出会えたからこそ、20年突っ走って来られた。何もできなかった自分が音楽を通していろんな人と繋がって、楽しい時間を共有できて、それぞれの日常に戻って離れても繋がっている強い絆ができたことを誇りに思っている。加藤和樹と出会ってくれて、本当にありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えた。

押し寄せる拍手を受けながら「ダメだね、ちょっと涙腺が(笑)」と本音を漏らしつつ、20周年を迎えるにあたって自身が手がけた「終わりの途中に、花を」に込めた思いを語る加藤。「生まれてから終わりに向かうまで、楽しいだけじゃなく辛いこともたくさんある。ここまで来るのに平坦な道のりじゃなかった。みんなもそうだと思う。でも…」と言葉を詰まらせ、上を向いて息を整えると「最後の瞬間を迎えるまでは、みんなと共に笑い合っていたいという願いを込めました」と言葉を続けた。47都道府県でのライブでも歌われてきた楽曲だが、加藤自身も、20周年の渋谷で歌うこの日の歌には格別な思いがあったのではないだろうか。曲の後半では加藤を優しく包み込むように花びらがステージに降り注ぎ、それまでモノクロだったスクリーンの映像が瞬く間に鮮やかな花たちで埋め尽くされた。ドラマチックな演出の余韻に包まれ、両手でピースサインを掲げながらステージを後にした加藤。感謝や覚悟、そしてさらなる未来へと向かう決意などを纏ったその姿が見えなくなっても、さらなるアンコールを求める拍手はしばらく続いていた。
終演後、<Kazuki Kato Acoustic Live “KK-station” 2027 〜Try! Try!! Try!!!〜>を来年4月10日に東京・恵比寿 The Garden Hallで開催し、翌11日には、リクエスト曲で構成されるオフィシャルファンクラブ会員限定のスペシャル公演も同会場で開催されることが発表された。来年も俳優としてさまざまな舞台やミュージカル作品への出演が決定しているが、「Try! Try!! Try!!!」というタイトルにも表れている通り、音楽活動でもまた新たな魅力を爆発させながら楽しませてくれそうだ。

取材・文◎山田邦子
◾️放送概要
衛星劇場/「デビュー20周年記念 2ヶ月連続 加藤和樹SP」
<Kazuki Kato 20th Anniversary Special Live “GIG” 2026-Smash!!->
2026年12月27日(日)21:00~テレビ初放送
https://www.eigeki.com/news/939
▼セットリストプレイリスト
https://kato-kazuki.lnk.to/SP-GIG-2026
◾️<Kazuki Kato Acoustic Live “KK-station” 2027 〜Try! Try!! Try!!!〜>
2027年4月10日(土)東京・恵比寿 The Garden Hall
【昼の部】13:30 / 14:15 【夜の部】16:45 / 17:30
【出演】加藤和樹(Vo) 今村舞(Dr)吹野クワガタ(key) 五十嵐勝人(G)
▽チケット
・オフィシャルファンクラブ「VOICE」会員先行販売(抽選)
2027年1月9日(土)10:00~ 1月24日(日)23:59
※チケット購入枚数制限:お1人様、各回 2枚 まで
※未就学児童のご入場は出来ません(小学生以上チケット必要)
※紙チケットのみ
※発券開始日:公演日2週間前〜
※同行者登録不要
・一般発売(PG)2027年2月27日(土)10:00〜
チケットぴあ:http://t.pia.jp
ローソンチケット:http://l-tike.com
e+:http://eplus.jp
※チケット購入枚数制限:お1人様、各回 4枚 まで
※未就学児童のご入場は出来ません(小学生以上チケット必要)
※紙チケット・電子チケット併用
※発券・DL開始日:公演日2週間前〜
※同行者登録不要 / 分配可
info)ホットスタッフ・プロモーション (TEL) 050-5211-6077
http://www.red-hot.ne.jp
◾️<Thanksgiving of VOICE vol.3>(FC会員限定)
2027年4月11日(日) 東京・恵比寿 The Garden Hall
【昼の部】11:45 開演( 12:30 開場) 【夜の部】 15:00 開演( 15:45 開場)
【出演】加藤和樹&THE Drastics
▽チケット
・全席指定席:8,800円(税込)/非売品20周年記念バンダナ付き
※入場時ドリンク代600円が必要となります
※購入枚数制限:VOICE会員ご本人様 1枚
※未就学児童のご入場は出来ません(小学生以上チケット必要)
・加藤和樹FC先行受付:2027年1月9日(土)10:00 ~ 1月24日(日)23:59
加藤和樹オフィシャルファンクラブサイト「VOICE」
◾️ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』
<スケジュール>
・埼玉公演:2026年12月17日(木)~21日(月)
・東京公演:2027年1月29日(金)~2月7日(日)
<会 場>
・埼玉公演:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
・東京公演:新宿文化センター 大ホール
<上演時間>約2時間30分(休憩を含む)予定
※上演時間には変更が生じる可能性がございます。あらかじめご了承ください 。
▽チケット
・埼玉公演
S席:15,000円 A席:11,000円 B席:8,000円
※サイドバルコニー、2階席の一部は舞台の一部が見えにくい場合がございます。あらかじめご了承ください。
※B席は座席の仕様が通常と異なります。
・東京公演
SS席:16,000円 S席:15,000円 S席(アクリル板注釈付※):14,500円
A席:11,000円
※S席(アクリル板注釈付)は、安全確保のために手すりに設置されているアクリル板が視界に入るお席です。ご了承の上、お買い求めください。
・埼玉公演・東京公演共通
U-25(25歳以下当日引換券):7,000円
Yシート(20歳以下当日引換券):2,000円*
《抽選・限定枚数》ラッキーチケット後日販売(詳細は追って発表)*
*=ホリプロステージのみ取扱い
◾️リリース情報
◇ミニアルバム『SMASH BOX』発売中
価格:¥3,300(税込)/ ¥3,000(税抜) / TECI-1855
◇DVD & Blu-ray『Kazuki Kato Special Live & GIG 2024 ~Count Down KK 2~』
発売中
DVD(2枚組) 価格:¥8,800(税込)/ ¥8,000(税抜)/ TEBI-88752
Blu-ray(1枚)価格:¥9,900(税込)/ ¥9,000(税抜)/ TEXI-99071







