センチメンタルにてサイケデリックな'60年代

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センチメンタルにてサイケデリックな'60年代

60's~70'sのポップス(だけでなくカルチャーシーンにも!)に、たっぷり影響を受け養分を注入している、関西の中心的バンド“ザ・スピンドルス”が、2002年1月25日に1stアルバムを発表!

そのアルバムタイトルは、『ALL ABOUT THE SPINDLES~スピンドルスのすべて~』。つまりは……、
とにかく、今、できる全てをやった」(フジタサトシ/Vo&G)
うん、それを聴いて欲しい! 僕ら音楽家やってるんで、聴いてもらわなかったら何にもならん」(ミチル/B)
くり返し聴いて、そうしたら染み込んでいくので、そういう感じです」(リョウK/Dr)と。
1stアルバムにして、“自信作”といえる今作は、センチメンタルにてサイケデリックなサウンド・グルーヴが詰まっている。

練習スタジオが好きなんです!


<Live !>

2/2(土)
2/8(金

2/9(土)
2/14(木)

2/15(金)
2/16(土)
2/19(火)
2/20(水)
3/3(日)
3/7(木)
3/10(日)
4/7(日)
4/21(日)

東京・高円寺UFOクラブ
東京・下北沢QUE
【レコ発ライヴ】
神戸・パインフィールズ
大阪・十三ファンダンゴ
【レコ発ライヴ】
大阪・寝屋川ビンテージ・バー
京都・クラブメトロ
奈良・ネバーランド
和歌山・オールドタイム
大阪・心斎橋クラブクアトロ
東京・下北沢QUE
東京・下北沢シェルター
大阪・十三ファンダンゴ
東京・渋谷クラブクアトロ
「DECKREC Night 2002」

[問]UKプロジェクト 03-5486-8771


1st ALBUM

『ALL ABOUT THE SPINDLES~スピンドルスのすべて~』

DECKREC DCRC-0039
2002年1月25日発売 2,310(tax in)
1. コーヒー
2. コール・ミー
3. 青い鳥
4. ホールド・オン…!
5. デビル
6. クローバー
7. オレンジ
8. K
9. 忘れないでベイビー
10. 涙はいらない
11. ストーミー

NEW SINGLE

「クローバー」

DECKREC DCRC-0038
2001年11月22日発売 1,260(tax in)
1. クローバー
2. 泣かないで、ベイビー
3. 砂漠



――まずは自己紹介がてら、今の音楽スタイルになった経緯を教えてください。


▲ (左から)ミチル(B)、フジタサトシ(Vo)、リョウK(Dr)
フジタサトシ:
'96年に僕がバンドをやりたいと思って、洋服屋や楽器屋などにハリガミをしたんですけど…。

――洋服屋?

フジタサトシ:
ええ。音楽だけじゃなくて、ファッションも'60年代ぽいのが好きで、そういう洋服屋に貼らせてもらってたんですよ。で、それをミチルが見て一緒に演るようになったんです。そのときにドラマーは決めないで、サポート入れてライヴやイベントに出ていましたね。で、その後'98年に自主CDを作るんだけど、まだずーっとハリガミしてて、'99年にリョウKが参加して今のメンバーです。

リョウK:
うん、そのハリガミから柔軟な音楽性が感じられたので、入ったら楽しそうかなって思って。

――メンバーのみなさんの憧れる、'60年代の魅力とは?

ミチル:
“音”ですね。今ほど録音の設備なんかはよくないけど、そんな中で一生懸命やってるなあってアイデアとか工夫された音。

フジタサトシ:
僕はファッションも含めて全般。アートみたいなもんですね、家具なんかにしても。

――では、今作『ALL ABOUT THE SPINDLES~スピンドルスのすべて~』の聴きどころは?

フジタサトシ:
音楽面というか、プレイの面では、広がり、リバーヴ感なんか聴いてて気持ちよくなるんじゃないかな。あとは、リズムかな。僕らの好きな'60年代の解釈で録音したんで、独特のグルーヴがあると思うんです。プロデューサーのアベさん(アベ・ジュリー/デキシード・ザ・エモンズ)やスタッフの力も借りて、面白くできましたね。

リョウK:
それと、曲もね。僕の場合は'60年代の楽器を使ってるんで、そういう音はそれなりに出るんです。でも曲はこの2人(フジタサトシとミチル)が作っててなお、'60年代の雰囲気あってね、いいんだ。そこらへんも!

フジタサトシ:
割とメロディアスな曲が多かったので、それをどう活かすかは考えました。でも、僕はあえて歌ものとは認識してやってる訳じゃなくて、好きな音楽を好きなようにやってるだけかな(笑)。ヴォーカルとギター担当だけど、歌に比重を置いてる訳じゃなく、ギターに比重を置いてる訳でもない。特に意識はないんです。

――歌詞の面では?

フジタサトシ:
自由に聴き手に連想してほしいな。僕は、詞は書こうと思ったときに、まとめて書くんですけど、今の時点では、あまり意味合いのある事は書きたくないんです。その曲のイメージを、絵で例えると抽象画的にしたくて。むやみな言葉の羅列ではなくね。

――ところで、先行シングル「クローバー」の3曲目「砂漠」は、都倉俊一作曲のカヴァーですが、この選曲は?

フジタサトシ:
この曲は、中山千夏さんって方が歌っていたものなんです。テレビアニメ「じゃりんこチエ」の主題歌だったけど、'60年代的でしょ。ポップなだけじゃなくて、この毒々しい感じもね。僕らの一面でもあるし。

――なるほど。1~3月はライヴ多いですね。

ミチル:
ライヴ、実はそんなに好きじゃないんです…。こんなこというとアレだけど…、その…、実は作品を作るのもそんなに好きじゃないんです。練習スタジオが好きなんです!

フジタサトシ:
そう、ウチは“スタジオ練習”が凄い!(笑)

ミチル:
「今のあれ、すっごい良かったよ!」、なんていってるのが好きなんです。

フジタサトシ:
うん。練習してるときって、「一拍あけよう」とか、ちょっとした違いで大きく変わるでしょ。その変化がいいのかな。プラモデルを作ってる感覚かな、完成してしまったらちょっと寂しいみたいな。

ミチル:
これはマイナスプロモーションじゃないのか? アカンなぁ。(笑)

フジタサトシ:
あはは(笑)。でも、ライヴは独特の緊張感があるし、瞬間やその時しか出せない空気感があると思うんです。僕らはあまりお客さんとのコミュニケーションを楽しむタイプではないんで、意識してる訳じゃないけど、やっぱり、こちら側からどう投げるかは、考えますね。後はどれだけエエカッコするか!

――演奏家気質なんでしょうね。

フジタサトシ:
ん~何だろうな、あの充実感は。だから、その緊張感の延長線上でライヴができるといいんだろうな。そういう空気感、スタジオでの一体感が自然にステ-ジから客席にガッと伝わって、また客席から返してもらうという相乗効果、これがいいんだろうな。

――(シングルのジャケットを観て)フジタさんって左利きですね。ギターを揃えるのも大変でしょう。

フジタサトシ:
あ、自慢していいですか? そのジャケットのレスポールJrの'68年製は衝動買い(笑)。それから'64年製のファイアーバードを左利き用に改造したヤツが自慢ね! 楽器屋へ行くのはね…苦手なんですよ。人付き合いが下手なんです。楽器屋さんって、何か威圧感を感じません? 店員に「弾いてみる?」なんて言われるともうドキドキ(笑)。そういう時のために、必殺のフレーズを練習してから行こうって思いますからね(笑)。もしかしたら、ライヴより緊張するかも!

取材・文●中島儀幸

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