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[問]UKプロジェクト 03-5486-8771 |
| ――まずは自己紹介がてら、今の音楽スタイルになった経緯を教えてください。
▲ (左から)ミチル(B)、フジタサトシ(Vo)、リョウK(Dr) | フジタサトシ: '96年に僕がバンドをやりたいと思って、洋服屋や楽器屋などにハリガミをしたんですけど…。
――洋服屋?
フジタサトシ: ええ。音楽だけじゃなくて、ファッションも'60年代ぽいのが好きで、そういう洋服屋に貼らせてもらってたんですよ。で、それをミチルが見て一緒に演るようになったんです。そのときにドラマーは決めないで、サポート入れてライヴやイベントに出ていましたね。で、その後'98年に自主CDを作るんだけど、まだずーっとハリガミしてて、'99年にリョウKが参加して今のメンバーです。
リョウK: うん、そのハリガミから柔軟な音楽性が感じられたので、入ったら楽しそうかなって思って。
――メンバーのみなさんの憧れる、'60年代の魅力とは?
ミチル: “音”ですね。今ほど録音の設備なんかはよくないけど、そんな中で一生懸命やってるなあってアイデアとか工夫された音。
フジタサトシ: 僕はファッションも含めて全般。アートみたいなもんですね、家具なんかにしても。
――では、今作『ALL ABOUT THE SPINDLES~スピンドルスのすべて~』の聴きどころは?
フジタサトシ: 音楽面というか、プレイの面では、広がり、リバーヴ感なんか聴いてて気持ちよくなるんじゃないかな。あとは、リズムかな。僕らの好きな'60年代の解釈で録音したんで、独特のグルーヴがあると思うんです。プロデューサーのアベさん(アベ・ジュリー/デキシード・ザ・エモンズ)やスタッフの力も借りて、面白くできましたね。
リョウK: それと、曲もね。僕の場合は'60年代の楽器を使ってるんで、そういう音はそれなりに出るんです。でも曲はこの2人(フジタサトシとミチル)が作っててなお、'60年代の雰囲気あってね、いいんだ。そこらへんも!
フジタサトシ: 割とメロディアスな曲が多かったので、それをどう活かすかは考えました。でも、僕はあえて歌ものとは認識してやってる訳じゃなくて、好きな音楽を好きなようにやってるだけかな(笑)。ヴォーカルとギター担当だけど、歌に比重を置いてる訳じゃなく、ギターに比重を置いてる訳でもない。特に意識はないんです。
――歌詞の面では?
フジタサトシ: 自由に聴き手に連想してほしいな。僕は、詞は書こうと思ったときに、まとめて書くんですけど、今の時点では、あまり意味合いのある事は書きたくないんです。その曲のイメージを、絵で例えると抽象画的にしたくて。むやみな言葉の羅列ではなくね。
――ところで、先行シングル「クローバー」の3曲目「砂漠」は、都倉俊一作曲のカヴァーですが、この選曲は?
フジタサトシ: この曲は、中山千夏さんって方が歌っていたものなんです。テレビアニメ「じゃりんこチエ」の主題歌だったけど、'60年代的でしょ。ポップなだけじゃなくて、この毒々しい感じもね。僕らの一面でもあるし。
――なるほど。1~3月はライヴ多いですね。
ミチル: ライヴ、実はそんなに好きじゃないんです…。こんなこというとアレだけど…、その…、実は作品を作るのもそんなに好きじゃないんです。練習スタジオが好きなんです!
フジタサトシ: そう、ウチは“スタジオ練習”が凄い!(笑)
ミチル: 「今のあれ、すっごい良かったよ!」、なんていってるのが好きなんです。
フジタサトシ: うん。練習してるときって、「一拍あけよう」とか、ちょっとした違いで大きく変わるでしょ。その変化がいいのかな。プラモデルを作ってる感覚かな、完成してしまったらちょっと寂しいみたいな。
ミチル: これはマイナスプロモーションじゃないのか? アカンなぁ。(笑)
フジタサトシ: あはは(笑)。でも、ライヴは独特の緊張感があるし、瞬間やその時しか出せない空気感があると思うんです。僕らはあまりお客さんとのコミュニケーションを楽しむタイプではないんで、意識してる訳じゃないけど、やっぱり、こちら側からどう投げるかは、考えますね。後はどれだけエエカッコするか!
――演奏家気質なんでしょうね。
フジタサトシ: ん~何だろうな、あの充実感は。だから、その緊張感の延長線上でライヴができるといいんだろうな。そういう空気感、スタジオでの一体感が自然にステ-ジから客席にガッと伝わって、また客席から返してもらうという相乗効果、これがいいんだろうな。
――(シングルのジャケットを観て)フジタさんって左利きですね。ギターを揃えるのも大変でしょう。
フジタサトシ: あ、自慢していいですか? そのジャケットのレスポールJrの'68年製は衝動買い(笑)。それから'64年製のファイアーバードを左利き用に改造したヤツが自慢ね! 楽器屋へ行くのはね…苦手なんですよ。人付き合いが下手なんです。楽器屋さんって、何か威圧感を感じません? 店員に「弾いてみる?」なんて言われるともうドキドキ(笑)。そういう時のために、必殺のフレーズを練習してから行こうって思いますからね(笑)。もしかしたら、ライヴより緊張するかも! |
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