何かを愛する気持ちを教えてくれたspring tour

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人が好きで、音楽が好きで、オシャレが好きで……。
そんなふうに何かを愛する気持ちを私たちに教えてくれたspring tour

クアトロを埋めつくしたのは沢山の人々の幸せそうな笑顔だった


VERY spring in the city TOUR
3月31日(土)渋谷CLUB QUATTRO

1.15 angry men
2.This is still OK
3.muscut
4.Lucky Loves You
5.Green Road
6.BLUE
7.Ivy Ivory Ivy
8.Suddenly, Sibylla
9.Ramlosa
10.Fairday, today
11.my love, my milk
12.Friendship sunflower
13.Puzzle today
14.Pretty & Vacant
15.Sunday
16.La Boum
17.Hey Hey Baby Pop

<アンコール>
18.Great Party
19.mr. sweden
20.siesta

<ダブル・アンコール>
21.ささやかだけど役に立つこと
22.Spring




最新シングル

「My Love,My Milk/僕の恋、僕のミルク」

trattoria (ポリスター/プライエイド・レコーズ)
2001年3月23日発売
PSCR-5950 ¥1,365(tax in)

1 My Love,My Milk/僕の恋、僕のミルク
2 Disco Madonna/ディスコ・マドンナ
3 The Great Party/偉大なるギャツビー
4 My Love,My Milk/僕の恋、僕のミルク(インスト)

「人生はダンスなんだよ――」

そう言ったのはBECKだったけど、
カジくんにはこんな言葉がピッタリなんじゃないかなと思う。

「人生はラヴなんだよ――」。

人が好きで、音楽が好きで、オシャレが好きで……。そんなふうに何かを愛する気持ちがいつも彼を動かしているんだと思う。だからこそカジくんのライヴは、そこに集まったすべての人を幸せな気持ちにさせるのだ。その証拠に春のライヴ・ツアー最終日となった3月31日、渋谷クラブクアトロを埋めつくしたのは沢山の人々の幸せそうな笑顔だった……。

季節は春真っ盛りなのにこの日はとっても寒く、雪まで降ってきて…というあいにくの天気。普通なら外に出かけるのもためらうところだけど、開演時間が近づくにつれ場内の人口密度は増すばかり! オシャレにキメた女の子や男の子が所狭しとひしめき合っている。みんなカジくんのライヴをいかに心待ちにしていたかがよくわかる光景だ。

しばらくしてスタイリッシュなスーツ&ネクタイ姿のカジくんがステージに登場し、「15 angry men」「This is still OK」と軽快なスピードで駆け抜けるポップ・チューンでライヴはテンポよくスタート。

彼は早くも汗をかきまくっていて、2曲を歌い終えたところでジャケットを脱ぐ。そう、外の寒さなんて吹き飛ばしてしまうぐらい、場内の温度はグングン上がっているのだ。

昨年はアコースティック編成のカフェ・ライヴを中心に活動していたカジくん。バンド形式でのライヴは久々なので、彼自身もオーディエンスも、今この瞬間が楽しくってしょうがないって感じ。そんなノリノリのカジくんを支えるバンドのメンバーもこれまた強者揃い。ドラムにnorthern brightの原“GEN”秀樹、パーカッションにカフェ・ライヴでもおなじみニール&イライザの松田岳二、キーボードに同じくニール&イライザの堀江博久、音楽面でも精神面でもカジくんが絶対的な信頼を寄せるASHをギターに迎えた最強の布陣だ。これまでにもライヴやレコーディングなどを共に経験してきた仲間だけあって、息の合った心地よいグルーヴを届けてくれる。

ライヴ中盤には、「Green Road」「BLUE」といったカフェ・ライヴの雰囲気を思い出させるようなナンバーも披露。ポップに弾けた後はちょっとスピードを落として緩やかな時間の流れを作っていた。

そして、みんなの愛が詰まったカジくんコールに迎えられて始まったアンコールは、なんと久々の半ズボン姿で登場! 以前は“半ズボンの王子”なんて言われたこともあるほど、カジくんにとって半ズボンは大事なアイテムのひとつ。そんな大事なアイテムを身に付け、最後は自信たっぷりの笑顔と力強い歌声で締めくくってくれた。

今年はライヴをもっと沢山やりたい…と言っていた彼。夏頃には新曲もリリースしてくれそうだし、21世紀はかなり“やる気モード”で突っ走りそうな予感。

それでもカジくんはカジくんだ。人が好きで、音楽が好きで、オシャレが好きで……。

きっとこれからも、何かを愛することのステキさを私たちに沢山教えてくれるはずだ。

文●水越真弓

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