【速レポ】<REDLINE>FACT、「もうこの言葉を使って生きていくことはねぇと思ってたけど…FACTです!」

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FACTの自主企画イベント<ROCK-O-RAMA 2015>(11月20日@渋谷O-EAST)でラストライヴを行い、最後はステージ上でメンバーが涙を浮かべる展開となり…筆者も忘れられない一日となった。あれから9年の月日が流れ、FACTが<REDLINE ALL THE FINAL>にて復活! 彼らが音楽シーンから消えた空白の9年間にファンになった人もいるだろう。

◆ライブ写真

話は少し飛ぶけれど、BRING ME THE HORIZONの最新作『POST HUMAN: NeX GEn』にPaleduskのDAIDAI(G)が共作にて複数曲に関与。そのDAIDAI自身がFACT好きを公言したりと、ミュージシャンズミュージシャンとしての影響力も計り知れないものがあるのだ。

もともとFACTはメタル色の濃いメロディックハードコアバンド・Strung Outの影響を受け、それから音楽的に進化を遂げていった。転機が訪れたのは2009年。セルフタイトルを冠したメジャーデビュー作で従来の複雑なリズムワークに加えて、エレクトロ要素を導入して革命的なサウンドを作り上げた。また、メンバー全員が能面を被ったイメージ戦略も功を奏し、シーンに絶大な衝撃をもたらした。


いよいよスクリーンに“FACT”の4文字が映され、遂にHiro(Vo)、Adam(G/Vo)、Kazuki(G)、Takahiro(G)、Tomohiro(B)、Eiji(Dr)のメンバー6人が登場。フロント5人は観客側に背を向け、Eijiと共に円陣を作った後、1曲目は「a fact of life」でスタート。FACTの名を世に知らしめたアンセムをいきなり投下。当時衝撃を受けたファンには耳馴染みのある曲であり、初めてのリスナーにとっては念願の名曲と初対面という、様々な感情が入り乱れる沸騰ぶりだ。

次の「los angels」ではKazukiとTakahiroが野獣シャウトをかまし、エッジ際立つリフで攻める「purple eyes」に進むと、バンド一丸となったタイトな演奏に圧倒された。HiroがFACTのTシャツを着たダッチワイフ人形をフロアに投げ込むと、次は「slip of the lip」へ。HiroのハイトーンにAdamのパワフルなヴォーカルが絡み、重厚なポップネスで観客を掌握。さらにメンバー全員で合唱するコーラスワークも抜群に光っていた。

「サークルモッシュ!」とTakahiroが煽ると、「tonight」をプレイ。Eijiの図太いビート、Adamのハードコア調のヴォーカルも文句なしのカッコ良さだ。「FOSS」ではHiroが伸びのあるハイトーンを響かせ、サークルモッシュやクラウドサーフは途切れることはない。ここでようやくメンバーが口を開く場面が訪れた。

「この言葉を使って、もう生きていくことはねぇと思ったけど…FACTです! 約10年ぶりに戻ってくることができました。もう一度言います、FACTと言います!」──Hiro

「(フロアを見て)知らない奴もいるでしょ? でもこれだけ知ってくれている人がいて、ありがとうございます。俺もHiroもTakahiroもバンド(SHADOWS)をやっていて、KTR (REDLINE主催者)から(復活の)話をされたときはいろいろ考えたけど…後悔しないように見ていってくれ!」──Kazuki

さらにHiroは、「このためにAdamはカルフォルニアから駆けつけてくれた」と付け加えた後、Adamは「日本語忘れたよ(笑)…そんなわけねーよ! この景色を見られて、こいつらとまたやれて嬉しい!」と心情を吐露。また、Kazukiは「ツーバス叩けんの?」と冗談まじりにEijiをイジッたりと、解散前のFACTが蘇るような飾らないやり取りに思わず苦笑い。それからライヴ本編に戻ると、ヘヴィなグルーヴで押しまくる「disclosure」、キャッチーな歌メロと複雑なリズムが共存した「miles away」と畳み掛け、遂にラスト1曲となった。

「本当にありがとうございます。ちょっとした告知…俺たちさ、今日ここに立つまで練習したじゃん。もう少しやりてぇと思ったから、少しだけ俺たちと付き合ってください。俺らのライヴが終わった後、Xにツアー(<FACT IS LIFE TOUR 2025>)の日程が出ると思うから」──Hiro

「俺たちはまた解散するから。今しかないこと、いっぱいあるからさ。今を大事に、隣にいる奴を助けたり、明日をもっと良くしていこうぜ!」──Kazuki

最後は、ツアー発表という驚きの展開を自ら祝福するように楽曲をチョイス。「日は昇ったぜ!」というHIROの言葉とともに「rise」を披露。すると観客は一斉にジャンプし、曲を大声で歌い上げ、最高のエンディングで幕を閉じたのであった。

今日のライヴを観た人はもちろん、<REDLINE ALL THE FINAL>の現場に来れなかった人は是非とも来年のツアーに足を運んでほしい。バンドは生き物、次があるかはわからないのだから。とりあえず、今日のライヴを目撃し、微塵も色褪せないFACTの名曲群に心から感動した。

文◎荒金良介
写真◎ Taka"nekoze photo"

セットリスト

[REDLINE STAGE]
1. a fact of life
2. los angels
3. purple eyes
4. slip of the lip
5. tonight
6. FOSS
7. disclosure
8. miles away
9. rise

■<FACT IS LIFE TOUR 2025>

2025.6.11 (WED) 柏PALOOZA
2025.6.12 (THU) 水戸LIGHT HOUSE
2025.9.14 (SUN) 豊洲PIT
2025.9.15 (MON) 豊洲PIT
2025.9.18 (THU) GORILLA HALL OSAKA
2025.9.19 (FRI) GORILLA HALL OSAKA
▼TICKET
オフィシャル先行 12/8(日)17:00~12/22(日)23:59
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=38270264

■JMS主催<REDLINE ALL THE FINAL>

12月7日(土) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
12月8日(日) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
open9:00 / start10:30 / 終演予定22:00

▼12月7日(土)出演アーティスト
ACIDMAN、Age Factory、ALI、ASP、Awich、bacho、FAT PROP、FOMARE、go!go!vanillas、HERO COMPLEX、KOTORI、MONGOL800、MY FIRST STORY、PEDRO、RIZE、SATOH、SIX LOUNGE、THE FOREVER YOUNG、TETORA、tricot、w.o.d.、WurtS、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、サンボマスター、ハルカミライ、東京スカパラダイスオーケストラ、優里
▼12月8日(日)出演アーティスト
AFJB、BLUE ENCOUNT、coldrain、Crossfaith、Crystal Lake、CVLTE、Dragon Ash、dustbox、EGG BRAIN、ENTH、FACT、Fear,and Loathing in LasVegas、FOR A REASON、HEY-SMITH、MAN WITH A MISSION、MONOEYES、MY FIRST STORY、NOISEMAKER、Northern19、Paledusk、ROTTENGRAFFTY、SHADOWS、SHANK、SiM、The BONEZ、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、TOTALFAT、WORSTRASH、マキシマム ザ ホルモン

■REDLINE ALL THE FINAL PROJECT “REDLINE DREAM BAND”

2024年12月6日(金)配信開始
※デジタルシングル
▼Vocal
Adam Graham (FACT)
AG (NOISEMAKER)
GEN (04 Limited Sazabys)
Hiro (SHADOWS / FACT)
細美武士 (MONOEYES)
庵原将平 (SHANK)
Jean-ken Jhonny (MAN WITH A MISSION)
Jesse (The BONEZ / RIZE)
JOEY (EGG BRAIN)
Jose (TOTALFAT)
Kaito (Paledusk)
笠原健太郎 (Northern19)
Kenta Koie (Crossfaith)
Kj (Dragon Ash / The Ravens)
MAH (SiM)
Masato (coldrain)
N∀OKI (ROTTENGRAFFTY)
NOBUYA (ROTTENGRAFFTY)
Suga (dustbox)
▼Guitar
Kazuki (SHADOWS / FACT)
YD (Crystal Lake)
Daidai (Paledusk)
▼Bass
チヨ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
▼Drums
Tatsuya (Crossfaith)
▼Special Thanks
169 イチロー, タクマ, タナカユーキ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)



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