【対談】Ran × mihoro*、コラボ第二弾に朋友との阿吽の呼吸「キーワードは“ヨッ!イイ⼥〜!”です」

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Ranが活動5周年を記念してコラボシリーズ三部作を展開中だ。その第一弾となった“feat.新⼭詩織”は、ふたりの女性シンガーソングライターによる初コラボ作品であり、ある意味では憧れのアーティストとの共同制作がRanのポテンシャルを刺激し、共鳴し合った2曲「あの日 feat.新山詩織」「春曇り feat.Ran」を生み出した。続く第二弾は、公私共に親交の深いmihoro*とのコラボレーション「ドリアン feat.mihoro*」だ。

◆Ran × mihoro* 動画 / 画像

同い年にして女性シンガーソングライター同士のRanとmihoro*は、Ran曰く「mihoro*さんの歌うリアルな描写が好きでよく聴いていました。⾳楽の話、仲のいい地元のお友達の話、恋愛の話、いろんなことをいつも話してる」間柄だという。一方のmihoro*は「なんでも話し合える関係の⼈が東京という街で出会えるとは思っていませんでした。”Ranちゃんと何か楽しいことしたい”──それを叶えてくれたのがRanちゃんで、⼀緒に曲を作りたいと⾔ってくれました」と語る。

そして完成した「ドリアン feat.mihoro*」は、恋⼈とは呼びづらい曖昧な関係に⾒切りと淡い期待を持つ女性の揺れ動く⼼情を描いたもの。歪んだギターと、哀愁漂うメロディに乗せて、瑞々しくも憂いを帯びたRanの歌声と、柔らかくも確かな意志を感じさせるmihoro*の歌声、その2つの歌声が阿吽の呼吸を描く疾走チューンとして仕上がった。対談ではふたりの出会いやお互いの印象はもとより、共作による「ドリアン feat.mihoro*」の作り方について語ってもらった。シンガーソングライターとしてのそれぞれの違いもくっきりと浮き彫りとなったトークセッションをお届けしたい。


   ◆   ◆   ◆

■なんか、似ているんですよね
■答えが出ないことを一生話していられる


──Ranさんのコラボリリースの第二弾は、同い年のmihoro*さんです。公私共に親交があるということですが、出会ったときからシンガーソングライター同士で意気投合した感じですか?

Ran:それが、最初は全然そんな感じではなくて。初めて会ったのが、私がオープニングアクトとして出演したみきなつみさんの企画ライブ(<みきなつみ & 吉祥寺SHUFFLE presents「ぼくにとってのヒーロー 東京編」>2019年9月20日/出演=みきなつみ, Razwald, mihoro*, OA:Ran)で。そこにmihoro*ちゃんも出ていたんです。私はmihoro*ちゃんのことを一方的に知っていたんですけど、そのときはお互いに人見知りすぎて。

mihoro*:「はじめまして」と「お疲れさま」くらいだったんですよね。

──そこから、プライベートでも一緒に遊ぶくらい仲良くなるきっかけが、なにかあったんですか?

Ran:最初の出会いから何年か経って、2022年に対バンライブ企画<MNR〜夢にまでみた対バンTOUR〜>を地元・福岡と大阪と東京でやることになったんですけど(2022年春開催/出演=Ran, mihoro*, みきなつみ)。私の初対バン企画ということで、「誰か一緒にやりたい人いないの?」ってスタッフの方に聞かれたときに、「絶対無理だと思うんだけどmihoro*ちゃんとやりたいです」って言ったんです。そうしたら快く引き受けてくれて。

mihoro*:最初に会ったときから、コロナ禍があったし、間も空いたんですね。だから「Ranさんって、みきなつみさんのライブのときに共演しましたよね」ってスタッフさんと話しながらRanちゃんのSNSを見たら、当時ロングだったのがボブになっていて。「あれ、違う人!? 違うRanさんなのかな?」ってなったのは覚えてる。

Ran:あはは。

mihoro*:でも同い年のシンガーソングライターの知り合いは全然いなかったので、違う人かもしれないけど、同い年っていうところから仲良くなれたらいいなって。「対バンツアー、全部出ます」って帯同させてもらったんです。ツアーが福岡から始まったんですけど、福岡公演終わりにRanちゃんともつ鍋を食べに行ったんです。

Ran:美味しいもつ鍋屋さんをめっちゃ調べました(笑)。

mihoro*:あはは。そこでやっと、ちゃんと喋ったのかな。

Ran:それまでは、お互いに敬語で話していたくらいで。

mihoro*:ツアーが終わるまでは“Ranさん”呼びだった。ツアーが終わって「ふたりでご飯に行こうよ」ってなって、ようやく“Ranちゃん”になりました。


▲Ran「ドリアン feat.mihoro*」

──それからはプライベートでも会う仲になっていったんですね。

Ran:普段からよく会っているんですけど、お互いの家が結構離れているので。

mihoro*:私が、「近くに引っ越しなよ」とよく言ってます。一緒にご飯に行っても、Ranちゃんとは家が遠いから、終電か始発で帰るという二択しかなくて。“近くに引っ越せば一緒に帰れるじゃん”って思ってるんですけど。

Ran:「お互いの中間くらいの場所に引っ越せばいいんじゃないの?」って言うんですけど、mihoro*ちゃんは「それは嫌だ」って言うんですよ(笑)。

mihoro*:で、結局始発まで飲んだりしてるんですけどね。

Ran:18時くらいから飲み始めて、終電で帰ろうと思っていたんですけど、楽しすぎて12時間くらい一緒にいたこともありました。

──それくらい、ふたりだと話も盛り上がるんですね。

Ran:なんか、似ているんですよね。答えが出ないことを一生話していられるというか。

──今回のコラボシリーズにmihoro*さんは欠かせない存在ですね。

Ran:そうですね。絶対にこの人しかいないだろうって…コラボしないと「なんで私じゃないの!?」って怒られそうだし。

mihoro*:絶対にそう言ってると思う(笑)。

──話は戻りますが、Ranさんはmihoro*さんのことをずっと以前から知っていたんですね。

Ran:mihoro*ちゃんが出演していた番組(Abema TV『白雪とオオカミくんには騙されない』)をずっと観ていたし、曲も聴いていたので。2019年の最初のライブのときも本当にすごくよくて。“ファンです!”みたいな感じでした。

mihoro*:それにしては全然喋ってないけど(笑)。

Ran:あのときは緊張感もあったし、トゲトゲしていたので(笑)。

──シンガーソングライターmihoro*さんについてはどういう印象ですか?

Ran:mihoro*ちゃんの歌詞や歌って、全部リアルなんですよ。学生時代も、“わかるわー、ほんまにそうやん!”って思いながら聴いていたんです。そのスタンスがずっと今も変わらずに、一生等身大で歌ってくれているのが一番好きなところなんですよね。

──mihoro*さんは、シンガーソングライターRanさんをどう思っているんですか?

mihoro*:私は、曲をまったく知らなかった状態で、先にライブを観ているんですけど、シンプルに“歌が上手いな”っていうのが第一印象でした。そこからRanちゃんの曲を聴くようになったんですけど、Ranちゃんの曲ってたとえ別の人が歌っていても、“これRanちゃんの曲だな”ってわかる特有のメロディがあるんです。特に高音に行きかけるときの感じが、“これこれ! Ranちゃんっぽいな”って思うというか。最初の対バンツアー(MNR〜夢にまでみた対バンTOUR〜)のときではないんですけど、その後にRanちゃんの企画(<Ran自主企画LIVE「きょうもとくべつ -20231222-」>2024年1月30日/出演=Ran, みきなつみ, mihoro*)に出たときは、前日に「明日Ranちゃんの曲やっていい?」って言って、勝手にカバーさせてもらったりもしているんです。それくらい、歌っていても気持ちがいいし、聴いていても気持ちいい曲なんですよね。

Ran:嬉しい。

mihoro*:歌詞も絶対に自分じゃ書けないというか、私は比喩表現をあまり使わないので。それがきれいに収まっているなっていうのがありますね。

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