【インタビュー】首振りDolls、ツアー開幕と同時に新音源を会場限定販売「13日の金曜日は、悪魔と踊れ!」

■このツアー中は何回観に来てもかならず
■“初めての曲”を聴いてもらえる
──つまり元々はアルバム用に作っていたこの3曲を先に録音したことで、次に目指すものに向けてのアイディアが膨らんだり形を変えたりしてきたということですね?
nao:そうなんです。アルバムに向けて曲が出揃いつつあった頃に、一回ぶっ壊して、新しい曲を作って録ってみたりもしたし。今回の3曲については、実際にレコーディングしてみたことで、いっそう曲自体の強さというのを感じさせられたんですよね。
ジョニー:これはアルバムを作るたびに言ってることですけど、毎回“次も売れ線狙いでいくぞ! ヒットを狙うぞ!”という意気込みで作ってるんです。今回も当然そうなんですけど、結局は好き勝手やらせてもらってるというか、やりたい放題やってる感じでもあって。今は、次のアルバムもまた面白い感じになるぞ、という確信がありますね。
──要するにジョニーさんにとって“自分の好きなことをやる”のと“ヒットを狙う”ことはイコールの関係にあるということになるんでしょうか?
ジョニー:そういうことになりますね。結局はどんなに売れ線を狙おうとしても自分のルーツが勝手に出てきちゃうというか。
nao:ジョニーの言う売れ線は、俗に言う売れ線とは違うんです(笑)。ジョニーが言ってる売れ線は“ロック・ファンが喜ぶやつ”ということだと思います。
ジョニー:ははは! そうかもしれない。でも、たとえばBON JOVIやAEROSMITHとかにはいい曲しかないくらいだけど、そんな中でもドカンと売れる曲というのがあるじゃないですか。BON JOVIで言えば「Livin’On A Prayer」とか。そういう代表曲というか“この曲で紅白に行くぞ!”みたいなのをずっと狙ってはいるんです(笑)。
ショーン:でも実際、シングルにする曲ってそういうものであるべきだとも思うし、今回はこのバラエティ豊かな3曲が先に出ることによって、ファンの人たちもこの先に控えてるアルバムが楽しみになってくるんじゃないですかね。“こんな3曲を先に出してくるなんて、次はどんなのが出てくるんだろう?”って。そういう意味でもいい先行シングルになるんじゃないかな、と思っていて。
ジョニー:うん。今までこういう流れではやったことがなかったから、新鮮さもあるはずだし、お客さんも次への期待感が高まってくるはずだし。すごくいい展開だと思いますね。
──つまりこのシングルはアルバムに向けての予告編でもあり、なおかつこれだけでは予想しきれないところもある。そして実際、「PSYCHO SISTER!!!!!」以外の2曲、 「surrender」と「Esc」も本当に強力です!
nao:ありがとうございます。ちなみに僕は「surrender」を作ってきました。
──やはり。ただ、最初、曲のタイトルだけを知った時には「surrender」がジョニーさんの曲なんじゃないかと思ったんですよ。CHEAP TRICKの同名曲について「世界でいちばん好きな曲だ」と発言していたのを憶えていたので。
ジョニー:いちばん大好きな曲ですね、確かに。ただ、だからこそ逆に俺にはこのタイトルは付けられないかな。
──それも納得出来ます。そして「Esc」は消去法を使わなくてもショーンさん作だとわかる曲。このタイトルが何の略なのかも曲を聴けばわかるはずだし、この2曲が実際にどういう曲であるかについては、この場では明かさずにおきたいと思います。というのも、ライヴを観に来た方たちに先入観なく味わって欲しいからなんですが。
nao:そうですね。10月13日、新宿ANTIKNOCKでのワンマンでも、もちろん3曲とも演奏するつもりです!

▲<『PSYCHO SISTER!!!!!』Release Tour “PSYCHO DOLLS”>
──そのライヴを皮切りに、年明けまでツアーが続きます。ワンマンもあれば対バン形式もありますが、どんなツアーになりそうでしょうか?
nao:今回のツアーは、会場に来ないと入手出来ないこのシングルを皆さんに是非手に入れてもらいたいな、というところで企画されたものではあるんですけど、特にワンマンの日には、この3曲だけじゃなく、すでにアルバム用に録り終わっている新曲も聴けちゃったりするんじゃないかな、と。なにしろ未発表の新曲がたくさん手元にある状態でセットリストを考えているわけなので、このツアー中は何回観に来てもかならず“初めての曲”を聴いてもらえるんじゃないか、というぐらいのところがあります。そこでみんなにちょっと、お得感を感じてもらえたらいいな、と思ってますね。
──今の発言、普通に聞き流しそうになりましたが、アルバムのレコーディングはもうすでに終わりに近付いているということなんでしょうか?
nao:実は、基本的なレコーディング作業はもう終わってるんです。ミックスとかはこれからですけど。そのうえでこうしてツアーが始まるわけなので、アルバムがいつ頃登場することになるかについても、おのずと見えて来るんじゃないかな。
──つまり皆さんは、頭の中にアルバムの全体像がある中で今回のツアーに臨む。
nao:そういうことになりますね。首振りDollsのライヴって、いわゆるお約束みたいものがあるじゃないですか。しかも結構しつこくそれをやる(笑)。それはお客さんにとっての“キターッ!”っていう感覚を煽りたいからでもあるんですけど、今回のツアーについては、ちょっと何が飛び出すかわからないビックリ箱みたいなところがあるんじゃないかなと思います。
──それぐらいビックリを仕掛けられる素材があるということですね?
nao:そういうことですね。
ジョニー:自分たちとしても早く新しい曲をやりたいですね。やっぱり、せっかく作った新曲たちなんで、ライヴでやらないと育たないというか。新曲をお客さんと共有しながら育てていきたいし、ライヴ独特のアレンジとかも考えていきたいし。だから新曲の音源が世に出る前にアレンジが変わる可能性なんかも、充分あると思います。
ショーン:このツアーで新曲を育てつつ、対バンで新しいお客さんも増やしつつ、ファイナルを完全ソールドアウトで迎えたいですね。
nao:うん。というか、ツアー初日のワンマンからソールドアウトで始めたい(笑)。新宿ANTIKNOCKではこれで3ヵ月連続のライヴということになるんですけど、実は今回の“13日の金曜日のワンマン”を最初に決めたんです。ハードコアの老舗というイメージの会場ですけど、演奏環境的にもすごく良くて、あの場所の気持ち良さもみんなに味わってもらいたいし、縁起でもない日取りではありますけど、なにしろ首振りDollsには「悪魔と踊れ」という曲もあるくらいなんで(笑)、みんなで楽しい夜に出来たらな、と思ってます。まだ首振りDollsを観たことのない方も、是非この機会に来てください!
取材・文◎増田勇一
撮影◎木村辰郎
■会場限定販売シングル「PSYCHO SISTER!!!!!」
NMAX-1424 ¥1,500
1. PSYCHO SISTER!!!!!
2. surrender
3. Esc
■<「PSYCHO SISTER!!!!!」Release Tour “PSYCHO DOLLS”>
10月13(金) 東京・新宿ANTIKNOCK
※Oneman-show
10月15(日) 大阪・堺ファンダンゴ
※Oneman-show
10月20(金) 北海道・札幌Crazy Monkey
※Oneman-show
10月21(土) 北海道・札幌Crazy Monkey
※Guest:虎の子ラミー
10月27(金) 京都・京都磔磔
※Oneman-show
11月04(土) 東京・荻窪TOP BEAT CLUB
※Guest:キノコホテル
12月16(土) 福島・郡山PEAK ACTION
※Guest有り
12月17(日) 岩手・盛岡CLUB CHANGE
※Guest有り
▼2024年
01月12(金) 福岡・小倉FUSE
※Oneman-show
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