【速レポ】<中津川ソーラー>DAY1、04 Limited Sazabys、雨で燻りそうになっても焚きつけ、想いを突きつけるロックバンド

雨足も強くなるが、そんなことは関係ないと駆けつけた大勢のオーディエンスのクラップに迎えられ、1曲目の「fiction」からバチッとスイッチを入れて、百戦錬磨のライヴバンドっぷりを見せてくれたのが04 Limited Sazabysだった。HIROKAZ(G)はもっともっとと手招きをし、地元・中津川出身のRYU-TAはいつもより高いんじゃないかと思わせるのほどのジャンプを決め、GEN(B、Vo)は歌詞を歌い終わるか終わらないかのところで身体をのけぞらし手を強く振り下ろす。そんなフロント3人を支えるKOUHEI(Dr、Cho)のドラムも鉄壁。バンドとしての充実ぶりを見せつけてくれる。
◆04 Limited Sazabys 画像
HIROKAZが鳴らすフレーズでオーディエンスは歓喜し、雨と照明が織りなすキラキラとした輝きも美しかった「monolith」、少しシリアス目にムードを変えて「knife」に「Alien」と連投。激しく揺らしたり、ガツガツと踊らせたり、繰り出す曲で空気を作っていく。


ここで2017年以来の<中津川THE SOLAR BUDOKAN>出演ということもあり、「ただいま―!」とGENが語りかけ、機材車で聞いた「体育館での部活が辛かったとか、(この地域には)辛い思い出しかない」というRYU-TAの秘話を披露。少しばかり切ない気持ちにはなるが、続けて「それより楽しいことで上書きしていきませんか?」と投げかけ鮮烈に輝く「message」へつなげるニクい流れ。



中盤に入ってもHIROKAZの心浮き立つフレーズも映える「Kitchen」、バッチバチにテンションをアゲてくれる「nem...」、この瞬間を特別なモノにしようと、GENの伸びやかな歌声をオーディエンスもクラップで後押しした「Now here, No where」と淀みなく突き進む。GENの「いい思い出になってきたでしょ?」との問いかけに「なってきたね」と笑顔で答えるRYU-TA。ライヴ前、雨に打たれて心が沈みがちだったが、曲を追う毎に高揚するオーディエンスの気持ちともリンクするやり取りだった。

そして、自らもYON FESを主催することを踏まえ、<中津川THE SOLAR BUDOKAN>へGENが敬意を表し、「目の前にある楽しいことや幸せを噛み締めて、味わって持って帰ってください」と「Letter」へ。バンドからの残暑見舞いとも語っていたが、夏の終りのような切なさが漂いつつも募る想いの強さもあり、言われてみればこの季節にぴったりなセレクト。そこから続けた「hello」もリズムとともに言葉ひとつひとつが突き刺さり、何度も反芻したくなる出来栄え。音を伸ばしながらいい余韻を醸し出したアウトロもしみじみと聴き入ってしまった。
「できるだけ僕らもパワーを飛ばすので、生きてるって感じる瞬間があったら、ぜひともキャッチしてポケットに入れて、暮らしで使ってください」GEN(B、Vo)



そんな頼もしい言葉から、ありがとうと再会を約束して「Terminal」、改めて一瞬の大事さと儚さを伝える「Just」をプレイし、最後の最後まで会場を高ぶらせようと畳み掛けるように「Remember」を投下。オーディエンスに寄り添いながら、雨で燻りそうになっても焚きつけ、想いを突きつけるというロックバンドとして堂々たる姿を見せつける。まだまだ天井知らずの彼ら。きっとよりパワーアップして中津川の地に帰ってくるに違いない。
取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎木村泰之
【REVOLUTION STAGE】セットリスト
02. monolith
03. knife
04. Alien
05. message
06. Kitchen
07. nem...
08. Now here, No where
09. Letter
10. hello
11.Terminal
12. Just
■<中津川THE SOLAR BUDOKAN 2022>
会場:岐阜県中津川公園内特設ステージ
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