【レポート】<THE SOLAR BUDOKAN>DAY4、THE BACK HORN「音楽は続いていく、そしてライブは絶対に枯れない」
10-FEETの熱すぎるバトンを受け、Billboard Live TOKYOより配信を届けたのはTHE BACK HORNだ。彼らがこの地で演奏するのは初めて。<THE SOLAR BUDOKAN >は3度目の出演だが、過去出演時の写真を振り返ると、岡峰光舟の髪型の変わりようがすごい。それはさておき、お馴染みのSEをバックにノリノリでオンステージする4人。
◆THE BACK HORN 画像
口火を切ったナンバーは「⼼臓が⽌まるまでは」だ! のっけから叫びまくり、頭振りまくり、飛び跳ねまくりの爆発ぶり。プログラミングの同期にゆらゆら絡みつくようなタイム感、このとぐろを巻くグルーヴは、ちょっと他のバンドじゃ味わえない。
間髪入れず「情景泥棒」へ。アップテンポなイントロから松田晋二が笑顔を見せる。「Running Away」になだれ込むと、いつもどおりシンガロングを煽る山田将司の姿にグッと来る。さらにカメラに向かって叫ぶ将司。この辺のアピールは、THE BACK HORN企画の配信ライブを重ねたことで身につけたテクニックか。曲が終わる頃にはもう汗だくになっていた。
“心臓が止まるまでは / 全身全霊生きたがって叫ぼうぜ” ──「心臓が止まるまでは」
“傷だらけで まだ不完全な / 君の歌で 現在地点(いま)を描き出そう” ──「RunningAway」
彼らは、今ここで生きて、歌って、命を燃やしているということ自体がメッセージになるバンドだ。だから2020年1月より続いた山田将司の声帯ポリープ切除手術による実質的な休止や、新型感染症による現状など、どんな困難が起きようとすべてを丸呑みにしながら、THE BACK HORNはライブをする。それが彼らの、いままでもこれからも変わらない、ロックバンドとしての強さなのだ。
ここで松田のMC。「オンラインという形で、いろいろなバンドの想いと、<THE SOLAR BUDOKAN>の想いと、観てるみんなの想いがつながっていくのが、今年ならではのいい音楽、いいライブのあり方なのかなと思ったりしてます。音楽は続いていく、そしてライブは絶対に枯れないという、そんな想いを込めて演奏させてもらいます」。
後半はイントロからブチ上がる「罠」で再スタート。続く「ハナレバナレ」は、ニュアンスたっぷりのグリスダウンやレイキングを多用してサビでこそ弾きまくるベース、歌うドラム、一発でそれとわかるギターリフなど、らしさ全開のプレイ。将司も「シンフォニア」で両手を手繰り寄せる煽りアクションをし、「いこうぜー、どこまでもいこうぜー!」と叫びながら「コバルトブルー」へ入るなど、五臓六腑へ訴えかけるパフォーマンスを観せる。
ラストは2020年6月に配信リリースされた「瑠璃⾊のキャンバス」だ。ここで、ステージバックがガラス張りになっているBillboard Live TOKYOならではの演出が。幕が開き、東京の夜景が映し出されたのだ。星のように輝くビル街の灯りを背に、歌われるのは、“いつの日もいつの日も鳴り響くメロディ / 離れても胸の奥繋がって / 生きてゆく糧になれ この空を超えて / 魂 重ね合わせよう 僕らの場所で”という言葉。まさに闇世を照らし出すような、この場所、このフェスならではのアクトだった。
取材・文◎秋摩竜太郎
撮影◎上山陽介
【THE BACK HORN@Billboard Live TOKYO セットリスト】
02. 情景泥棒
03. Running Away
04. 罠
05. ハナレバナレ
06. シンフォニア
07. コバルトブルー
08. 瑠璃⾊のキャンバス
【配信第二週目タイムテーブル】
■ハイブリッド型オンラインフェス<THE SOLAR BUDOKAN 2020>
10月3日(土) 15:00〜21:00
※アーカイブ期間:10月9日(金)23:59まで
出演者:Anly / THE BAWDIES / ComplianS (佐藤タイジ・KenKen) / 藤原さくら / NakamuraEmi / 四星球 / ストレイテナー / Major in Body Bear (Taiwan) / ヤバイTシャツ屋さん
▼DAY4
10月4日(日) 15:00〜21:00
※アーカイブ期間:10月9日(金)23:59まで
出演者:Afro Begue feat. ComplianS / THE BACK HORN / Char / 民謡クルセイダーズ / 仲井戸“CHABO”麗市 / OAU / ROTH BART BARON / 竹原ピストル / 10-FEET
※仲井戸“CHABO”麗市はコメント出演と<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2017>でのSPECIAL SESSIONを配信予定
【チケット】
販売開始:9月9日(水)18:00〜イープラスにて
・1日券:3,000円 (税込)
・1日券 [サポート1000]:4,000円 (税込)
・1日券 [サポート2000]:5,000円 (税込)
https://eplus.jp/sf/live/festival/ntsb
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