松丸契、究極に自由なピアノトリオ“BOYS”を迎えカルテットで挑む意欲作『Nothing Unspoken Under the Sun』を11月25日発売
強烈な個性を放つ若き鬼才が遂に現る!と話題をさらったデビュー作『THINKKAISM』から1年。今年EPと1stアルバムをリリースした石若駿率いるSMTKなど、数々の注目プロジェクトへの参加で更なる飛躍を果たしているサックス奏者・松丸契。
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この度リリースされる最新作は、王道のサックス・カルテット編成だ。バックに金澤英明・石井彰・石若駿が10年以上活動をともにするピアノトリオ「BOYS」を迎え、作曲と即興の狭間に生み出される可能性を探求する、フリーにしてメロディアスな意欲作と言えよう。
松丸契は1995年生まれの現在25歳。幼少期から高校卒業までをパプアニューギニアで育つという異色の経歴の持ち主だ。インターネットは整備されておらず、YouTubeも見られない大自然の環境の中、山々に向かいサックスの練習に明け暮れ、唯一無二の深い音色と独創的な即興アプローチを培ったという。その後育った村の住人たちからの支援を受け、バークリー音楽大学のプログラムを提供する日本のジャズ・キャンプに参加したことをきっかけに人と共に演奏する喜びを知り、学びを深めることを決意。2014年に渡米しボストンのバークリー音楽大学に進学。テリ・リン・キャリントン(Ds)やジョン・パティトゥッチ(B)、ジョー・ロヴァーノ(Sax)らに師事し、同校を主席で卒業した。
2018年には、米「ダウンビート」誌のコンペティションにて、自身のトリオ・オリジナル作で優勝するなど、作曲家としての才能も発揮。日本への移住前に投稿したその楽曲の動画がドラムスの石若駿の目に留まり、突然SNS上から連絡を受けた。既に日本では数々のリーダー作を発表し、millennium parade、くるりなどのサボートも数多く務める石若駿とのこの出会いが、のちに始まる日本での活動の大きな足掛かりとなった。
本作の共演者となるトリオ“BOYS”も、石若が14歳のときから長く活動している、金澤英明(B)、石井彰(P)によるレギュラートリオだ。彼らの自由で深い音楽は、松丸の「異国文化を渡り歩き」「音楽を学び演奏する」「日本人」という出色のアイデンティティを大いに刺激し、創作意欲を掻き立てた。今作では、コンポーザーとしても定評ある松丸契による作曲を中心に、石若駿が2曲、金澤英明が1曲の楽曲を提供。「interlude」は石若との即興デュオ2種として収められている。なお、この「interlude | kji̥ɕikã̠ɴ」のプロモーション動画が2020年9月30日(水)17時に公開となった。ぜひ本アルバムの世界の片鱗に触れていただきたい。
『Nothing Unspoken Under the Sun』
SOMETHIN’COOL
SCOL-1045 2,500円+税
■収録曲
01. harim tok (for West Papua)
02. ignorance is bliss
03. 虫籠と少年
04. interlude | ˈkænsl̩?
05. it say, no sé
06. 霖雨
07. 夏は短い
08. interlude | kji̥ɕikã̠ɴ
09. 暮色の宴
10. when we meet again
◆松丸契 オフィシャルサイト