ステレオフォニックスのK・ジョーンズ、15歳娘のカミングアウトに対する葛藤を語る
ステレオフォニックスのフロントマン、ケリー・ジョーンズは昨年秋、15歳の娘Bootsyがカミングアウトし、それにインスパイアされ曲「Fly Like An Eagle」(最新アルバム『Kind』収録)が誕生したことを明かしていたが、本人だけでなく、父である彼もどれほど悩んだか、その葛藤といまの状況について語った。
◆「Fly Like An Eagle」MV
Bootsyは最初、自分は同性愛者なのかと考えていたが、ジョーンズと話したり調べるうちに、性同一性障害だと悟ったという。いまは引き続き女子校に通うものの、Colbyと名乗り男の子らしい言動を取っているそうだ。
ジョーンズは、『Happy Place』ポッドキャストでこう話した。「しばらくの間、はっきりすればするほど……僕はある夜、あまりにも動揺して、いま起きていることに対処できない自分は動物みたいじゃないかって思ったことを覚えてる」「娘を失ったような気がして、嘆き悲しむってプロセスを踏むんだ」
「Bootsyは性的指向について調べていて、僕にいろんなことを質問してきた。そしてBootsyは指向じゃなく、性別なんだって気づいたんだ。彼女はいまColbyで、女子高の中の“彼”だ」
学校はとても支援的だというものの、「スクール・コンサートに行くと、髪の長い、典型的なティーンエイジャーの女の子ばかりの中、自分の子供は短い髪でズボン履いて、バーテンダーみたいに冗談言ってるのを目にするんだ」と、親の複雑な気持ちも明かしたが、本人は「僕や母親、家族に小さな爆弾を投下する度に、気が楽になっていくようだった」という。
そして、ようやくジョーンズは「僕は誰も失ってはいない」と悟り、「受け入れるしかないんだってわかった。僕はいま受け入れている。僕らみんな、全面的に支援している」状態になれたそうだ。
ジョーンズはサム・スミスからアドバイスを得ることもあったという。
「何もかも上手く行く。全て大丈夫だ」と歌う「Fly Like An Eagle」のミュージック・ビデオでは、性同一性障害に悩む娘と父の姿を描いている。
Ako Suzuki