ストーンズ、ビートルズ、ヤードバーズ、ビー・ジーズら60年代音源がCD化

ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・ビートルズ、ヤードバーズ、ビー・ジーズ、サイモン＆ガーファンクル、ジミ・ヘンドリックスの1960年代のライブ音源やセッション音源を集めたアルバムが登場した。

◆アルバムジャケット

これは、エターナル・グルーヴス社の所持する音源を使用したアルバム・シリーズより新たにリリースされたものだ。“DRAGONSLAYER”シリーズからはザ・ローリング・ストーンズ『ザ・ロスト・BBCセッションズ　1963-1965』、ザ・ビートルズ『ヘルプ！セッションズ』、“ROCK OFF”シリーズからはヤードバーズ『ジミー・ペイジ・イヤーズ』、ビー・ジーズ『レアリティーズ 1960-1968』、サイモン＆ガーファンクル『レアリティーズ 1965-1968』、ジミ・ヘンドリックス『アフター・アワーズ・セッション』が発売となっている。

▲ザ・ローリング・ストーンズ『ザ・ロスト・BBCセッションズ　1963-1965』

ザ・ローリング・ストーンズの『ザ・ロスト・BBCセッションズ　1963-1965』には、1963年～1965年に英BBCのラジオ番組のため行なわれたライブ・セッション全13回分を出演年代順に収録。BBCには当時のマスターが残されておらず、世界各地に散逸していたという放送用ディスクやファン録音による“オフ・エアー・マスター”などを使用した、CD2枚組のコンピレーション盤となっている。1964年『Saturday Club』での「Not Fade Away」や「Bye Bye Johnny」など、2017年末にリリースされたオフィシャル盤『オン・エア』には収録されなかった音源を含む全51曲が収められている。

▲ザ・ビートルズ『ヘルプ！セッションズ』

ザ・ビートルズの『ヘルプ！セッションズ』は、1965年作『ヘルプ！』のアルバム全曲および関連楽曲の別バージョンや別ミックス、メイキング音源が集められたコンピレーション盤だ。主演映画『ヘルプ!4人はアイドル』の主題曲となった「Help!」の未発表テイクや、エンディングがフェイドアウトせず完奏される「Ticket to Ride（涙の乗車券）」のロング・バージョンなど19曲のほか、メイキング音源のセクションには「Help!」とシングル「Ticket to Ride」のB面曲として発表された「Yes It Is」、後に『アンソロジー2』に収録されることになる「That Means A Lot」の3曲のレコーディング・セッションの模様が収められる。


▲ヤードバーズ『ジミー・ペイジ・イヤーズ』

ヤードバーズの『ジミー・ペイジ・イヤーズ』には、1967年、68年の放送用ライブ音源より計19曲を収録。1967年4月のストックホルム公演から全8曲、約30分のステージがフル収録されるほか、ドイツの『Beat Beat Beat』、フランスの『Bouton Rouge』といったテレビ番組でのパフォーマンス、そしてフランスで行なわれた野外ライブからの音源が収められている。「Shapes of Things」や「Heart Full Of Soul（ハートせつなく）」、当時ベック＆ペイジのツイン・リード体制で発表された「Happenings Ten Years Time Ago（幻の10年）」といった人気曲はもちろん、「Dazed and Confused（幻惑されて）」のボウイング奏法など、後のレッド・ツェッペリンへと連なるジミー・ペイジの創造性溢れるプレイをライブ・バージョンで聴くことができる。


▲ビー・ジーズ『レアリティーズ 1960-1968』

ビー・ジーズの『レアリティーズ 1960-1968』は、活動初期のスタジオ・ライブや英国デビュー当時のBBCセッション音源などで構成されたコンピレーションだ。1960年、オーストラリアでのテレビ初出演時のパフォーマンスだというオリジナル曲「Time Is Passing By」をはじめ、当時ヒットしていたザ・ビートルズやボブ・ディランらの名曲カバー、映画『小さな恋のメロディ』の挿入歌としても知られる「In The Morning」の初期バージョンなど、若きギブ3兄弟の歌声を多数収録。アルバム後半には、5人編成時代のBBCセッションから「New York Mining Disaster 1941（ニューヨーク炭鉱の悲劇）」や「To Love Somebody」、全英1位に輝いた「Massachusetts」など15曲のパフォーマンスが収められる。

▲サイモン＆ガーファンクル『レアリティーズ 1965-1968』

サイモン＆ガーファンクルの『レアリティーズ 1965-1968』も、同じくデビュー初期からのスタジオ・ライブ、BBCセッションなどを中心とした音源集となっている。デビュー・アルバム『Wednesday Morning, 3 A.M（水曜の朝、午前3時）』発表後、単身イギリスに渡ったポール・サイモンがBBC出演時に披露したソロ・パフォーマンスや、その約半年後にアート・ガーファンクルを英国に呼んで収録されたという「Sparrow」の共演ライブ、「The Sound of Silence」の大ヒットを経て出演した1967年の＜モンタレー・ポップ・フェスティバル＞でのパフォーマンス、アンディ・ウィリアムスとの共演で披露した米テレビ番組での「Scarborough Fair」などを収録。「For Emily, Whenever I May Find Her（エミリー・エミリー）」や「7 O'Clock News/Silent Night（きよしこの夜/7時のニュース）」のスタジオ別テイクも収録されている。


▲ジミ・ヘンドリックス『アフター・アワーズ・セッション』

そしてジミ・ヘンドリックスの『アフター・アワーズ・セッション』には、米国ツアー中だった1968年3月にニューヨークのクラブで行なわれたというセッション・ライブの音源を収録。ドアーズのジム・モリソンらが参加したことで知られる3月7日、The Scene Clubでのジャムセッションからは、およそ10分におよぶ「Red House」を皮切りに、モリソンがシャウトを聴かせる「Bleeding Heart」やバンドとの即興パフォーマンス、ビートルズ・ナンバー「Tomorrow Never Knows」などが収められている。また、17日のCafe Au Go-Goセッションからは、名曲「Little Wing」の約9分にわたるパフォーマンスの模様も聴くことができる。