【インタビュー】BAND-MAID、新作とメンバーのギャップ(KANAMI・MISA・AKANE編)

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■「ロックな心は忘れてないよ」って

──ジャケットのテーマは“矛盾の愛”ということですが、歌詞に関しては?

小鳩:歌詞のテーマも同じですっぽ。歌いやすい曲にしたいなと思いつつ、キレイなメロディだけにかわいい感じの内容にはしたくなくて。初期のBAND-MAIDのまんまというのも違うなと思ったので、今の自分たちを加えたような歌詞にしたいなと。

──あまりガーリーになりすぎないように?

小鳩:そこは意識して書きましたっぽ。最初はもっと英語が多かったんですけど、さいちゃんに「英詞はもっと削ってもいいんじゃない?」というアドバイスをもらって、「このフレーズにどうやって日本語をあてよう」ってすごく大変だったんですけど、最近の歌詞の中でいちばん日本語が多い曲で今までにない雰囲気になったと思いますっぽ。タイトルの「start over」には“やり直す”という意味があって“初期の頃を思い返す”とか“初心を忘れない”という気持ちを込めて書きましたっぽ。

──ラブソングではない捉え方もできるように。

小鳩:そうですっぽ。

──BAND-MAIDには切ないラブソングが多い印象がありますが、この曲の歌詞はぶつかりあっても、またやり直せるといった内容で前を向いている。

小鳩:こういうミドルテンポの曲の場合は病んでる系の女子が主人公のことが多かったんですけど、もう少し光のある内容にしたくて。

──両手放しのハッピーな愛ではないですけどね。

小鳩:そうですっぽね。BAND-MAIDの5年間もそうですけど、いろいろなことがあった上で、っていう部分を表現できたらなって。

──愛を定義がない感情で化け物のようだって表現しているのは、らしいけど。

小鳩:ちょいちょいBAND-MAIDらしさが出てますっぽね(笑)。

──ジャケットは歌詞の“掲げた ピースサイン”というところとリンクしているんですか?

▲初回生産限定盤A

▲初回生産限定盤B

▲通常盤

小鳩:はい。表題曲にこういうポップな曲を持ってくるのは冒険だったので不安もあるんですけど曲とのギャップを楽しんでもらいたかったし、「ロックな心は忘れてないよ」って。両方自分たちなんだよっていうのを、ジャケットからも感じてもらえたら嬉しいっぽ。

──新境地というところでそれぞれのアプローチは?

彩姫:「start over」は歌い方を変えています。いつもは声を張って喉の奥に当てる感じで強めに歌っているんですが、今回は鼻に抜ける感じ。なので、いつもより軽く響くんじゃないかな。

小鳩:ギターはいつものように、レコーディングではKANAMIに弾いてもらっています。激しい曲ではないのでお給仕ではバッキングは優しくリズミカルなタッチで弾こうと思っていますっぽ。歌は華やかさをプラスするイメージ。キラキラした明るい感じを意識して歌いましたっぽ。

KANAMI:ギターはアルペジオ多めで、自分の好きなコード進行で好きな構成和音ですね。ピアノは打ち込みなんですけど、小さい頃に習っていたことが役立ったかなと。重ねているところが多くてひとりでは指が足りないんですけど、いいアクセントになっていると思います。

MISA:ベースは基本、シンプルで曲の雰囲気が変わるところでフレーズを変えたりしています。音色はエンジニアさんとも相談して、いつもより深みで丸みのある音にしていますね。

AKANE:ドラムで今までといちばん違うのはサビで、1回もオカズ(フィル)を入れなかったことですね。歌とメロディに耳がいくようにするためにもあえて入れないほうがいいなって。自分で打ち込んでみて気づいたことです。

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