【ライブレポート】BAND-MAIDが見せた、成長の証と笑顔
BAND-MAIDが11月24日、国内ツアー<BAND-MAID お給仕TOUR Autumn-Winter 2017 「燃えるの?萌えないの?どっちなの!?」>のファイナル公演を東京・新木場STUDIO COASTにて開催した。
◆BAND-MAID ライブ画像(全15枚)
9月からスタートした同ツアーの合間を縫って、2度目の海外ワンマンツアー<BAND-MAID WORLD TOUR 2017 Burn! Burn!BAND-MAID Moe Moe Cune>も平行して行なってきたBAND-MAID。BARKSではメンバーから届いた海外ツアーのレポートを現地からの写真とともにお届けしてきたが(【連載】BAND-MAID「Moe Moe Cuneなワールド滞在記」)、今回のツアーファイナルを観て、とても実のある国内外ツアーだったのだろうということがわかった。
全編を通して感じたのは表現力の幅の広がりだ。特に、彩姫(Vo)は目覚ましい成長を遂げていた。中盤で披露された「Daydreaming」は淡く儚い恋が描かれたナンバーで、ハードな楽曲が多いBAND-MAIDのなかでは珍しいバラード曲。一見すると“強い女の子”という印象の彩姫だが、「今夜だけはそばに居てよ」と歌うその声は、今まで何度となく聴いた彼女の声のなかでもダントツに切なくてストレートに心を揺さぶり、胸がギュッと締めつけられた。小鳩ミク(G&Vo)がMCで「自身最大の演出」と紹介していたが、ステージには大きなシャンデリアと窓を模した5つのLEDモニターが設置されていて(BAND-MAIDがメイドとして働く洋館をイメージしたのだろう)、「Daydreaming」の演出として窓には月が映し出され、その美しさがさらに感傷的な気持ちを助長させていった。
また、楽器隊の見せ場が増えていたことも変化のひとつ。普段とのギャップ全開でテクニカルなソロを弾きまくるKANAMI(G)、冷静沈着にバンドを支えるMISA(B)、パワフルにリズムを刻むAKANE(Dr)によるセッションが曲間に挟まれ、これまでに無い新鮮味を感じさせてくれた。
BAND-MAIDといえば絶対に外せない、小鳩によるMCから“おまじないタイム”への流れは後半に用意されていた。「ぽっぽっぽ〜♪」と気持ち良さそうに歌いながらMCを始め、メイドさんらしく「萌え萌え」「キュンキュン」のコールアンドレスポンスで締めるという定番のコーナーだが、小鳩以外のメンバーは一切MCをしない。会場内のほとんどが小鳩を見ていると思われるこの時間に、ほかの4人は何をしているのだろう?と目を向けてみたら、彩姫はKANAMIの髪の毛を直してあげていて、MISAとAKANEはステージ上のカメラマンに笑顔で応えていた。一生懸命話す小鳩をよそに、ステージ後方でマイペースに過ごす4人が微笑ましくて笑みがこぼれた。
そして、先に挙げた「Daydreaming」に加え、今回のお給仕(=ライブ)で印象的だったのはラスト2曲。「secret My lips」ではLEDモニターに歌詞が表示され、その言葉一つひとつを目と耳で追いながら曲を聴いた。物事に対して、できないと決めつけてしまうのは自分、やると決めるのも自分。自分を信じて誇りを持てと力強く発信する姿はとても頼もしく、ラストを飾った「the non-fiction days」ではLEDモニターに真っ青な空が映し出され、まるでBAND-MAIDの未来を象徴しているかのようだった。
5人は楽しそうに笑っていた。ここにたどり着くまでにたくさんの努力や苦労があったはずで、その笑顔を見たら涙が止まらなくなってしまった。国内ツアー、そして2度目の海外ツアーを経て一回りも二回りも大きくなったBAND-MAIDに、今夜は、いつも彼女たちからかけられるこの言葉を贈りたい。
おかえりなさいませ!
取材・文◎高橋ひとみ(BARKS)
撮影◎masanori fujikawa(1, 3, 4, 5枚目)、タマイシンゴ(2枚目)
セットリスト
2.Don't you tell ME
3.you.
4.モラトリアム
5.Puzzle
6.Don't Let Me Down
7.FREEDOM
8.So,what?
9.Unfair Game
10.CROSS
11.Matchless GUM
12.Awkward
13.Daydreaming
14.YOLO
15.alone
16.Brand-New Road
17.ORDER
18.decided by myself
19.TIME
20.One and only
21.REAL EXISTENCE
22.Take me higher!!
23.Play
24.secret My lips
25.the non-fiction days
ツアー追加公演
2017年12月9日(土)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
OPEN 17:00/START 18:00
前売り¥4,320(税込)/当日:未定
オールスタンディング
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