【連載】第20回 ホタバンのファミリアルミルキーウェイ ~ホタルライトヒルズバンド藤田リュウジの連載コラム~
BARKSをご覧の皆さま、
ホタルライトヒルズバンド・ボーカル&ピアノの藤田リュウジです。
僕たちがこの1年ずっとずっと目標としてきた初のホールコンサート、11/3の柏市民文化会館大ホールにて行われる蛍ヶ丘大音楽祭までもうあと残り僅かとなりました。
あっという間にこの日が来ますね。
活動6年の歴史の中で最も重要な時間になることは間違いありません。
是非、この文章を読んでいるあなたに、観に来て欲しいコンサートです。
チケットの情報など詳しくは特設サイトをご覧くださいね!
http://hotaban.com/special/daiongakusai/
そんな僕たち、この11/3にボーカルのゆうかがバンドを脱退することを発表し
現メンバー5人でつくるラスト作にして最高傑作となるミニアルバム
「スピカ」を10/15にリリースしました。
記念すべき第20回目のコラムでは、
この「スピカ」と名付けられたニューミニアルバムを大解剖すべく
私藤田が各曲のセルフライナーノーツを書きました!
BARKSでしか読めない、このライナーノーツ。
是非ともじっくり「スピカ」を聴きながらお読みください。
1.イッツマイレディオ
ザ・ホタバンポップ!
渾身のリード曲です。
我々のレギュラーラジオ「パンザマストレディオ」が地元千葉のbayfmでスタートしたのが今年の4月。
憧れのラジオの世界、マイクの向こうにいるのは少年時代の自分自身。
今でこそradikoが普及し、いつでもどこでもクリアな音質で楽しめるようになったラジオ。数年前は携帯電話もそうだったようにアンテナを立て歩き回りながらグッドな電波を求めてみなベストな場所を街中や家の中で探した。
それぞれの"お気に入りの秘密の場所"がありました。
夜な夜な両親を起こさないように息を殺しながら大好きなゆずのオールナイトニッポンを録音してた少年時代の自分自身を想うとき、こんなにも便利になり何不自由なく娯楽が手に入るようになった情報社会において
改めて『自分だけの大好きをちゃんと自分の力で持ち続けていたいな』という願いが芽生えてきた。
なんとなく全てが満たされているような気がして、でもどことなくいろいろ寂しくて。
そんな疲れた心に今日も"あなたのラジオ"は話しかけてくれます。耳をすませてみると。
『安心して、大丈夫だよ。君はひとりじゃないよ』って。
さぁ、今日も始まりました。
bayfmパンザマストレディオ、早速お便り紹介していきましょう…
家から家へ、窓から窓へ、夜空を跨ぎ、時を超えて、
電波は届けてくれる、繋いでくれる。
いつまでも色褪せない僕たちの希望の心を。
この曲があなただけの心安らげる場所になりますように。
2.虹色
最もバンド感溢れるこのナンバーは、
ライブで是非聴いて欲しい一曲!
早い段階でリード曲の候補になりそうだったこのナンバー。
ストレートな魅力を持っています。
アニメソングのシンプルなパンチラインから(特に林原めぐみ作品)人生のメッセージをもらってるというボーカルゆうかの信念からこのメロディとメッセージの原型が生まれ、
その波を受けてそれぞれがとても自由に演奏をした。
結果的にアルバム中最もメンバーたちの"らしさ"が詰まったアグレッシブな一曲になったと思います。
なんて事のない日常の中で、全てがモノクロに感じてしまうような落ち込む日は誰にだってある。
でも信じていればきっとふとした瞬間にカラフルが訪れる。
七色に輝く希望のメッセージ。
3.バタフライ
ライブでとにかく盛り上がる一曲をつくろうとチャレンジしたこのナンバー。
ホタバンのライブでみんな一緒にタオルを振り回す曲があるとするならばこんな曲かな…と想像に想像を重ねながら。
実は最初に出来たのはBメロの「yeah yeah」の部分笑
それ以降が中々続いてこない。
悩みふけってるそんな時、何気なく聴いていたキューバ音楽の片隅から飛び込んできた陽気なビート。
トンスコトッタッ トンスコトッタッ…
これだ!
脳内で急激にイメージが寄り添い合い、ライブの盛り上がりと 上昇気流に乗るバタフライたち、幼少期にスタートしたJリーグのあの忘れもしない開会式の熱狂と興奮まで何故かシンクロしてきて完全なるお祭り曲へ。
極め付けはレコーディングでの仕上げ。
多忙なスケジュールを塗って敬愛するバンド、Calmeraからホーンセクションの御三方がスタジオに来てくださった。
限られた時間で何度も何度もトライしながらベターではなくベストを叩きだそうとするその姿にスペシャリストたちの本質的な姿を見てブースの中でずっと感動しっ放し。
日本のサッカースタジアムまでしか見えなかったこの曲が一気に地球の反対までぶっ飛びリオデジャネイロのスタジアムまで辿り着けた気がします!
Calmera愛してます、ありがとう。
いつの日かライブでこの曲をセッションできる日を願って!
さぁ、会場でタオル持って一緒に飛び跳ねよう。
4.アイリス ~約束の花~
バンド史上初のラブソングバラード。
この曲はなんと言っても歌詞です。
同事務所ARIGATO MUSIC所属のSoftly HARUKAちゃんと共作をしました。
お互い初の試み。
"雨の日の2人"が織り成す切ない恋物語に、ずっと僕は色をつけられなかった。
モノクロの世界では思うように感情が聞き取れませんでした。
そこで若干20歳、HARUKAちゃんの言葉に思い切って託してみることにしたのです。
元々音楽観や人間的魅力にとても共感を覚えていたので最初から期待に満ち溢れていましたが、そんな気持ちを遥かに超えて
送られてきた歌詞をメロディにあわせて口ずさんだ時あまりの完璧さに思わず唸ってしまいました。
僕が思い描いていた物語には色がつき、さらに過去も未来も感じられるようなワイドさを持ち合わせて曲がよりドラマティックに成長していた。
彼女の言葉を捉える的確な力と 音楽への真心に撃ち抜かれてしまいました。
完成した歌詞にサウンドトラックをつけるように、丁寧に積み上げていったサウンドは
小さなホールで演奏するオーケストラを意識した素朴なシンフォニー。
前作"何千回でも 何万回でも"の時に炸裂したプロデューサー木村さんのストリングスアレンジが今回も珠玉の仕上がりになってますのでじっくり味わっていただきたいです。
あなたの心の中に残る、少しだけ苦くて淡いあの懐かしい恋を呼び起こして。
5.トワイライトエクスプレス
異彩を放つ攻撃的かつファンタジックな一曲。
ホタバンアルバムの中にはいつも決まってベースの大ちゃんが『絶対にこの曲は入れたい!!!』と強い意志を盛り込んでくる瞬間があります。
3であれば “ビューティフル”、センスオブワンダーであれば “LIFE IS” という具合に。
ともすれば少し地味だとか癖のある曲も大ちゃんが拾い上げ、結果それがライブの代表曲になったりするから彼の意見はすごくチームの中でも重要視されています。
今回の大輔推しはとにかくこの “トワイライトエクスプレス”。
夢と現実を行き来する不思議なストーリー仕立てになっている世界観に加え、とにかく楽器演奏陣のプレイがソリッドでホタバンの曲史上最もロック!!!してます。
エンジニア高津さんの型にこだわらない破天荒な、しかしツボをしっかり抑えたミックスによるエナジーも存分に含まれ
アルバムの中身をぐぐっと深くしてくれた
スピカの裏番長みたいな一曲です。
早くライブでドカンとロックしたいね!
徳ちゃんのイントロギター、楽しみにしててください。
6.マジックアワー
最近のライブに来てくださっている方は、お気づきでしょう。
僕たちのライブ登場のSEとして使われているトラック。
思い切ってアルバムに収録しました。
7曲目 “シューティングスター” にとってこのSEは無くてはならない兄弟のような存在。
曲名をつけて命を吹き込んだ時、はじめてこの「スピカ」というアルバムが旅に出始めた。
出発のファンファーレなんです。
このアルバムの制作から少しずつDTM(パソコン上で音楽をつくる、いわゆる打ち込み)を僕が取り入れ始め原始人みたいな気持ちでつくった拙いトラックがいくつも。笑
この “マジックアワー” はずっと気に入っていて、プロデューサー陣がめちゃくちゃカッコ良く磨き上げてくれたので嬉しくて興奮で飛び上がりました。
いろんな音が入っているのは、全部 “シューティングスター” のトラックから掻き集めてるんですよ?
是非耳をそば立てて聴いてみてね!
一体いくつ分かるかな!
7.シューティングスター
もう1つのリード曲。
“イッツマイレディオ” と対を成す「スピカ」の世界を象徴したナンバーです。
“明星” という仮タイトルで何度かライブでも披露していたところから、しばらく完成から遠ざかってしまった時期がありました。
主人公の気持ちをどう歌おう。
いつもならシンクロできる僕の好きな星の歌。
今回はなかなかそれがうまくいかない。
すごくもどかしい時間が続いたある時、
スタジオでこの曲をプレイしていたら
主人公の気持ちも、相手の子の気持ちも、星空も街も見下ろす丘さえもすべてもっと高くて広い場所から包み込んでみようと
自分が映画のカメラマンになって
すべての景色を映してみようと
そんな発想になったんです。
そしたらこのフレーズが出てきました。
『輝きはここにある』
いつも遠い憧れを見上げながら書いていたスターソング。
はじめて星よりも高い場所から書き切れた歓びは計り知れない。
ライブでは最近必ずオープニングで披露している僕らのエンジン。
一緒に高く翔ぼうね!
8. 蛍ヶ丘(Spica ver.)
ホタバン1から数えると通算3度目のリアレンジとなるこの曲。
僕らのバンド名の由来にもなっている大切な一曲です。
今年の3月にシングル盤をリリースしてからもう一度蛍ヶ丘の世界にスポットライトを当てて活動し始めました。
アートワークやアーティスト写真、すべてが原点に立ち返った時
次なる作品=このミニアルバムが蛍ヶ丘のその先の場所を目指すことは間違いなかった。
このSpica verは、
夜汽車に乗り 新しい未来へとあゆみを進める君とぼくを描いた最初で最後の “蛍ヶ丘” です。
今回のアルバム制作においてプロデューサーがもう1人、同じ千葉で活動している先輩バンドThe Remember Meのソングライター中村僚さん。
兄貴分としてレコーディング準備段階からいろいろと力添えをいただき 一緒に曲も書いたりしながら とても僕自身影響を受けました。
そんな中村さんによる切なくてあたたかいメロディラインやリズムアイデアがこの新しい蛍ヶ丘に素晴らしい風を運んでくれた。
一番個人的に気に入っているバージョンです。
この5人のメンバー構成でつくるラスト作「スピカ」。
5つの星を高速回転させて、零れ落ちる星屑みたいな音を拾い集めながら
是非末永く愛してやってほしい作品です。
ライブ会場限定、そしてARIGATO MUSIC STOREの通販限定で販売しております。
1枚1枚、
自分たちの想いを出来るだけ人肌に近い方法で届けられるようにこのスタイルを選びました。
すべて手作り。メンバーが梱包してシリアルナンバーを振ったミニアルバム。
是非とも あなたに
聴いてほしい1枚です。
ニューアルバム「スピカ」のダイジェスト試聴はこちらから
https://youtu.be/9QL1wITt3Es
それでは今月の一句、
文化の日
一緒に僕らと
歌おうよ
来月の更新もお楽しみに☆
ホタルライトヒルズバンド
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■ラジオ情報
4月よりbayfmレギュラー番組がスタート!
「パンザマストレディオ」
毎週金曜日 深夜1:00~1:27
http://www.bayfm.co.jp/
■リリース情報
ニューミニアルバム「スピカ」
2017.10.15 on sale
※コンサート会場 & ARIGATO MUSIC STORE通販限定販売
ARIGATO MUSIC STORE: https://shop.arigatomusic.co.jp/
ホタルライトヒルズバンド ライブスケジュール: http://hotaban.com/live
■コンサートスケジュール
ホタバン史上最大のチャレンジ!
11/3 (金・祝) 千葉・柏市民文化会館 大ホール
地元柏・最大キャパ1300人収容!
柏市民文化会館にて
初のホールコンサート「蛍ヶ丘大音楽祭」開催!
絶賛チケット発売中!
詳細は以下特設ページをクリック☆
http://hotaban.com/special/daiongakusai/
11/23 (木・祝) 千葉・柏DOMe
※ライブ詳細、チケット情報については
http://hotaban.com/live/index.html
■プロフィール
藤田リュウジ
プロフィール
@ryujifujita
ホタルライトヒルズバンド ボーカル/ピアノ (@hotabanofficial)
柏MUSIC SUN実行委員長 (@kashiwamusicsun)
◆【連載】ホタバンのファミリアルミルキーウェイ ~ホタルライトヒルズバンド藤田リュウジの連載コラム~ まとめページ
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