【インタビュー】加藤和樹、「いろんなことを経験しましたから。歌でもお芝居でも、言葉の出方が違ってくると思います」

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■ 30過ぎてから、ますます楽しいんですよ。仕事もプライベートも。
■ 生きているな、っていうことをすごく感じられている

▲シングル「夏恋/秋恋」 「夏恋」ミュージックビデオver.

──「夏恋」では止まっていた時間がやっと動き出して、新たな恋に踏み出そうという高揚感に満ちた歌声が軽やかに響いて。ワクワク感をもらえます。

加藤:僕自身、この曲を聴いてワクワクするんですよ。曲を聴いた瞬間に、青空、太陽が見えたし……最初の“恋をしよう”っていうフレーズが頭から離れなくて。今の自分に出せる最大限の爽やかさを詰め込みました(笑)。

──すごく伝わります(笑)。“心がHot Hot ほっとして”という部分も……。

加藤:すごくキャッチーで、胸が躍りますよね。ミュージックビデオの、恋心を抱きながらも控えめなヒロインを観ると、「もっと近づいちゃいなよ!」とかって思っちゃったりしつつ。僕は引きずるタイプだから、「春恋」を聴いたときには「すっげぇわかる!」って共感して曲の世界に入り込んじゃいましたけど……「夏恋」では、思い切りもすごく大事だなって教えられました。


──ちなみに、“この夏は一度きり 後悔はしたくない”というフレーズがありますが、加藤さん自身は後悔しないように日々生きていますか?

加藤:いやぁ、後悔はいっぱいしていますよ。でも、やって後悔するのとやらずに後悔するのって違うと思うんですよ。だから、どういう結果になったとしてもやりたいことはやる、食べたい物は食べる(笑)、っていう考え方にはなりました。

──以前は違ったんでしょうか。

加藤:はい、30(歳)を越えて、変わりました。いろんなことにぶつかって、人ともぶつかって……仕事においても恋愛においてもいろんなことを経験しましたから。それがあるとないとでは、歌うにしてもお芝居をするにしても、言葉の出方が違ってくると思うんですよ。もちろん、未だに足りないなと思う部分はたくさんあります。でも、それはこれからまたいろいろ経験する中で学んでいけばいいし。

──そう考えると、歳を重ねていくことも楽しくなりますし……いろいろな経験をしてきたからこそ、「秋恋」のような歌の表現もできるのだろうなと。同じバラードでも、「春恋」とはまた全然違う、優しくて温かい歌声が本当に心地よいです。

▲シングル「夏恋/秋恋」「秋恋」ミュージックビデオver.

加藤:温かみが出るような歌い方を意識したので……伝わって良かったです(笑)。

──曲ごとに表情がガラっと違うのは、俳優としての経験値も活かされているから、なんでしょうか。

加藤:お芝居の経験っていうのは、やっぱり歌にとって良い影響をもたらしているんでしょうね。物語や情景が変わるなら、声も変わらなきゃウソだなと思うし。

──たった“二文字”を伝えたいのに伝えられないという葛藤にしても……。

加藤:伝えてダメだったらどうしよう、相手はどう思っているんだろうっていうね。その葛藤は僕もすごく見えたので、そういう部分もちゃんと表現できていたらいいなと。この曲の歌詞もね、すごくわかるんですよ。僕は自分からいくタイプなだけに。


──ただ……加藤さんが告白してダメなことなんてないでしょう、と思ってしまいます。

加藤:いやいやいや、ダメなことなんてたくさんありますよ。飾らない言葉で「好きです」とは言うんですけど……伝え方がヘタなんでしょうね(苦笑)。だから、歌っていても気持ちがこもってしまうんです。

──どおりで、聴いていてもグっときてしまいます。ストーリーの最終章となる「冬恋」は、どういったものになりそうでしょうか。

加藤:失恋をして、新たな恋に出会って、一歩踏み出そうとしているヒロインの物語の結末なの、やっぱりハッピーなものにしたいなとは思っています。中には、「しっとりした曲が続いていますけど、最後はゴリゴリのロックですか?」なんていう予想をしていらっしゃるファンの方もいらっしゃるんですけど、“恋の処方箋シリーズ”ですからね、ゴリゴリのロックではないということは言っておきます(笑)。

──何しろ、楽しみにしております。さらに、10月30日からはリクエストメール&カヴァー曲でお届けするというアコースティックライヴツアー<KK-station" Tour 2016 〜That day〜>がスタートしますね。

加藤:フルバンドでまわるスタイルとアコースティックスタイル、年に2本のツアーをやっていまして。今回のアコースティックライヴのテーマは「That day-−あの日−」ということで、ファンのみなさんの思い出にまつわる曲を、各地で歌わせてもらいます。

──加藤さんのファンの方たちは年齢層が幅広いでしょうから、セットリストにしてもいろいろな年代の曲が並びそうです。

加藤:そうなんですよ。アニソンや「水戸黄門の唄」やアリスの「チャンピオン」とかが入ってきて、初めてリクエストメールによるカヴァーライヴをやったときに、これは面白いなと。新旧問わず、知らない曲を歌うことでいろんな発見もあるし、いかに自分の声で、歌い回しで歌えるかっていう挑戦ができますからね。今回も、すごく楽しみです。

──2017年3月には、加藤さんが作詞・作曲した曲で構成する2デイズライヴ“GIG"2017〜Laugh&Peace〜”が開催されますが、その先にはどんな未来像を描いているんでしょうか。

加藤:自分でも曲を作りつつ、またCHIHIROさんとも面白いことができたらなと思っていて。

──そう思える、素敵な出会いだったんですね。

加藤:本当に。表現する人としてすごいなって思うし、いろいろ刺激をもらっているので。そして、さっきもちらっとお話しましたけど、15周年に向けて準備をしていきたいなと。

──先のことを考えても、楽しいですか?

加藤:うん、30過ぎてから、ますます楽しいんですよ。仕事もプライベートも。生きているな、っていうことをすごく感じられているというか。それは日々が充実しているからこそだろうし、これからも楽しんで、どんどん挑戦していきます。

取材・文=杉江優花

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ニューシングル「夏恋/秋恋」

2016年9月28日(水)発売
■「夏恋」ミュージックビデオver.(シングルCD+DVD)
TECI-520 ¥1,800+税
[CD]1.夏恋 2.秋恋
[DVD]「夏恋」ミュージックビデオ

■「秋恋」ミュージックビデオver.(シングルCD+DVD)
TECI-521 ¥1,800+税
[CD]1.夏恋 2.秋恋
[DVD]「秋恋」ミュージックビデオ

■通常盤(シングルCD)

TECI-522 ¥¥1,000+税
[CD]1.夏恋 2.秋恋 3.夏恋(Instrumental) 4.秋恋(Instrumental)

【ライブ情報】

<Kazuki Kato Acoustic Live"KK-station"Tour 2016~That day~>
10月30日(日) 新宿 FACE
11月3日(祝・木) 仙台 Rensa
11月5日(土) 梅田 AKASO
11月6日(日) 名古屋 ダイアモンドホール
11月12日(土) 福岡 DRUM LOGOS
11月13日(日) 広島 CLUB QUATTRO
11月19日(土) 新宿 FACE

<Kazuki Kato 10th Anniversary Special Live"GIG"2017~Laugh&Peace~THE FINAL>
2017年3月4日(土) 新宿BLAZE
2017年3月5日(日) 新宿BLAZE

<詳細はオフィシャルサイトまで>
http://www.katokazuki.com/

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