クイーン、またもやドナルド・トランプ氏に曲を使用される
月曜日(7月18日)アメリカで開かれた共和党全国大会のニュースを見ていて、「あれ?」と思った音楽ファンは少なくなかったのでは? 先月、ブライアン・メイが「もう使わせたくない」と話していたにもかかわらず、ドナルド・トランプ氏が登場した際に、またもやクイーンの「We Are The Champion」が流された。
メイは6月初め、「ドナルド・トランプがアメリカのテレビで僕らの曲We Are The Championを彼の“テーマ”ソングとして使用したことに対し、僕のもとに苦情が殺到した。これはクイーンの正式な声明ではない。しかし、僕は、曲の使用許可は求められてもいないし与えてもいないと断言できる。これ以上使用されないようにするためにどうしたらいいか、相談しているところだ。僕らがトランプ氏の政策をどう見ているかは別として、クイーンの音楽が政治的キャンペーンの道具として使用されるのを許すのは、僕らのポリシーに反する。僕らの音楽は夢や信念を具象化しているが、それは、音楽を聴き楽しみたいと思う人々に向けたものだ」とコメントしていた。
トランプ氏の曲使用に関して苦情を寄せたミュージシャンは多く、トランプ氏側は概ねそれに従い使用を中止しているが、「We Are The Champion」は別格のようだ。
クイーンの曲を管理するSony/ATV Music Publishingは今回、「許可していないのに繰り返し使われることにフラストレーションを感じている」「止めるよう要請したのに無視された」と正式な声明を発表したが、共和党全国委員会の広報責任者Sean Spicer氏は「大ファンだが、君らは間違っている。@GOPconvention(共和党全国大会)は会場で使う曲のライセンス料を支払った」とTwitterを通じ反論した。
現在のところ、メイからコメントはなされていないが、前回以上に憤慨しているのは間違いないだろう。このままでは、「We Are The Champion」がトランプ氏のアンセムになりかねない。
Ako Suzuki
この記事の関連情報
クイーン『伝説の証 - ロック・モントリオール1981』、5月10日に発売決定
【ライブレポート】クイーン+アダム・ランバートのライブに見る、歴史と現在の先にあるもの
【ライブレポート】クイーン+アダム・ランバートによる壮大なロック美学
クイーンのトリビュートバンド・GOD SAVE THE QUEEN、5月にジャパンツアー
GLAY、クイーンのドームツアー札幌公演にスペシャルゲストで出演決定
トニー・アイオミとブライアン・メイ、「Paranoid」をジャム
『第74回NHK紅白歌合戦』曲目が決定
ポール・ロジャース「フレディ・マーキュリーの代わり、簡単ではなかった」
ブライアン・メイ、フレディ・マーキュリーの遺品オークション「悲し過ぎて見られない」