【インタビュー】少年記、関西発V系バンドの濃密2ndシングル完成「R&BをV系として聴かせて“何これ!?”って思わせたかった」

ポスト

少年記が5月21日、2ndシングル「ガゼルバベル」をリリースする。2011年の結成以降、東京近郊でライブを重ね着実にファンを掴んできた彼らは、2013年10月に新たなヴィジュアル系ムーヴメントを起こすべく大阪に拠点を移し、新進気鋭のヴィジュアル系レーベル“CRIMZON”と契約するに至った。そのサウンドは、美しくも儚いメロディを軸としながらも、へヴィネスなアレンジがどこまでも深く際限ない。ヴィジュアル系であることを高らかに公言しながら、ヴィジュアル系の系譜に染まりきらないところに彼らならではの魅力がある。

◆「ガゼルバベル」コメント動画

巷では“イケメンビジュアル系バンド”と称されることも多い彼らは、実際メンバー全員がイケメンだし、嘘のない人柄もいい。が、何よりイケてるのは、彼らの描き出す音楽世界なのだ。2ndシングル「ガゼルバベル」は、R&B系ラップもヘヴィネスもクールもホットも、果ては語りまでもが詰め込まれた、ぶっ飛んだナンバー。なおかつ、彼らの神髄である美しいメロディが光っている。このぶっ飛びイケメン作はいかに生まれたのか。そもそも少年記とはどんなバンドなのか。BARKS初登場インタビューをお届けしたい。

■キラキラした少年時代を忘れず、ヘンに頭が良くなっていく大人の部分もある
■相反する2つを表現するのに“少年記”は一番的確な言葉だなと

▲コウ(Vo)
──結成は2年半前なんですよね。4人はもともとどういう関係なんですか?

コウ:僕と上手ギターのeikiとベースの怜は関西出身で、関西にいた頃、音楽を通じて知り合ったんです。で、僕が先に上京して、東京で組んだ前のバンドとよく対バンしてたのが、下手ギターのNaoがいた前のバンドで。でもそれぞれのバンドが解散しちゃって、「じゃあ、一度スタジオに入ってみようか」と。そこからですね。

──最初からドラムレスだったんですか?

コウ:そうです。サポートは常に入ってますけど、4人の見え方っていうものにこだわりがあって。人がパッと見た時に覚えられる人数って4人までだと思うんですよ。

──今、5人組バンドにケンカ売った(笑)?

コウ:いやいやいや、そういうわけじゃないです(笑)! ただ、いっぺんに覚えられる限界は4人までかなと……これは僕だけかもしれないですけど(笑)。あと、フロント4人というスタイルが好きっていうのもありますし。なので、最初の頃はドラムも探しつつ、今は4人で固めてやってます。

▲eiki(G)
──少年記というバンド名の由来は?

コウ:このバンドを立ち上げる時、怜がバンド名の候補を何百個と持ってきて。そこには英語の名前とかもいろいろあったんですけど、“少年記”っていう名前がパッと目にとまったんです。僕は少年期のキラキラした時代を忘れずに音楽をやりたいっていうのがあって。それプラス、大人になると知らなくてもいいことを知ってヘンに頭が良くなる部分ってあるじゃないですか。そういう相反する2つを表現するのに“少年記”は一番的確な言葉だなと思って「少年記、いいじゃん!」って。そしたら3人が猛反対して(笑)。

怜:もとはと言えば自分が持ってったバンド名なんですけど、絶対イヤでしたね。「これは超ダサイ!」って(笑)。

Nao:僕もこれからバンドをやっていくのに、「バンド名は?」って聞かれて「少年記」って答えるのは嫌だなと思って(笑)。

コウ:みんなを説得するのに2週間ぐらいかかりました。「いや絶対いいよ! これだったら検索にも引っかかりやすいし!」とか(笑)。

──バンドを立ち上げる時、音楽性はどうしようとか、そういう話し合いは?

コウ:それはもちろんありました。当時から言ってたのは、メロディの綺麗さだけは絶対に追求しようって。いわゆる暴れ曲とか、そういう曲でもメロディの綺麗さは大事にしたいねって。メンバー全員、歌の綺麗さが好きっていうのが共通しているので。そこは今もブレずに大事にしているところですね。

◆インタビュー(2)へ
この記事をポスト

この記事の関連情報