『ASKA CONCERT TOUR 12>>13 ROCKET』ライブ音源、iTunesで先行配信決定
2012年12月14日の東京・オリンパスホール八王子からスタートし、年をまたいで3月20日の大阪・オリックス劇場(旧 大阪厚生年金会館)をもって終了するASKAのコンサートツアー『ASKA CONCERT TOUR 12>>13 ROCKET』(※ 3月29日に東京・NHKホールにて追加公演が決定している)。各会場を興奮と感動で包み込んだこのライブの音源が、iTunesにて先行配信されることが決定した。
配信開始日は、3月21日の午前0時。つまり、当初ツアースケジュールとして発表されていた3月20日の大阪公演が終了し、その余韻が醒めないうちに音源配信が開始になる。配信楽曲は、ライブで披露された22曲全曲(配信楽曲リストは記事最後に掲載する)。
『ASKA CONCERT TOUR 12>>13 ROCKET』は、これまでソロとして計7枚のオリジナルアルバムをリリースしてきたASKAにとって、その活動の集大成をコンセプトに掲げたツアーだ。ファンなら“ROCKET”という言葉から、「UNI-VERSE」はじめとしてASKAが書いたいくつかの作品に出てくるキーワードを思い浮かべてしまい、そこからどんどんと深いところまでをつなげてしまいそうになる。しかし今回のツアーは“勢い良く飛び出すイメージ”だそうで、“ROCKET”とは、それを端的に表現したワードなのだろう。つまり、「あの日のアトムみたいだ」なんて考えてしまうのは、思考が飛躍しすぎなのかもしれない。いや、ASKAソロの集大成という意味合いでは「そこから見えるすべてが今の俺だ」というフレーズは当てはまる気もするが。
タイトルの意味はどうあれ、公演から感じることができたのは、“これぞASKAのライブ!”ということ。古くは数十年ぶりにステージで演るというCHAGE and ASKAの初期作品から、ASKAの最新アルバム『SCRAMBLE』収録曲まで。どこまでも深く、どこまでも遠く、オーディエンスを包み込むように会場に響きわたるバラードあり、激しいシャウトとパフォーマンスで体の奥底から揺さぶられ、魂から高揚するロックサウンドあり、そしてもちろん、小説やドラマ、物語のワンシーンを切り取ったかのような極上のポップチューンあり。ASKAのソングライターとしてのレンジの広さ、シンガーとしての圧倒的な実力を存分に堪能し、再認識できた。
そんな音源が、iTunesで先行配信されるのだ。
まだツアーは全日程を終えていないので、以下、若干のネタバレになるが、何曲かもう少し具体的に触れよう。
今回、当初の予定より増えて、最新アルバム『SCRAMBLE』からは計8曲を披露。なかでも「いろんな人が歌ってきたように」は、アルバムの核となった楽曲であり、“すべては愛だってこと”という、今のASKAのスタンスを示した1曲でもある。
ライブで新しい服を着せられてもっと魅力的になった楽曲といえば「Kicks Street」。<CHAGE and ASKA Concert 2007 alive in live>の時の「Red Hill」のイメージで澤近泰輔がアレンジしたROCKETバージョンの「Kicks Street」には、ASKAも新たに歌詞を追加している。
ASKAの圧倒的なボーカルを堪能できるといえば、「けれど空は青」。すでに何度も伝えているように、数年前まで絶不調だったASKAの喉も昨今は絶好調。歳を重ねることでさらに深みを増した表現力と、ひとつの楽器のように豊かな倍音を作り出しながら鳴り響く歌声の前には、呼吸をすることすら忘れてしまうほどに聞き入ってしまうことだろう。
そして個人的にもうひとつ挙げるなら「はるかな国から」。今回、1995年にリリースされたアルバム『NEVER END』からは3曲がライブで披露されている。この時代、このタイミングで、この曲がセットリストに加えられたのは大きな意味があってのことではないかと思う。
以上のような『ASKA CONCERT TOUR 12>>13 ROCKET』のライブ音源。ツアーに参加した人は、あの日を思い出せる作品集として、行けなかった人は、今のASKAを体感できる手がかりのひとつとして、ぜひ触れてもらいたい。
なお、この音源は、CHAGE and ASKA再始動の報道を受けて、ASKAがライブの冒頭に「新聞見たろ? ってなことだ。待たせたねー!」と口にし、会場を大歓声が包み込んだ日の“翌日”にあたる、1月26日に開催された東京国際フォーラム ホールAでの公演の模様を収録。アートワークに使われている写真は「Far Away」を歌っている最中のASKAの姿だ。
また、ASKAは3月27日にニューアルバム『僕にできること』をリリース。この作品集は、2011年の東日本大震災を受けてASKAがスタートさせた「いま歌う」シリーズをベースに、ASKAが愛してやまない昭和歌謡の名曲をカバーした全12曲入り。本作品からASKA個人の収益はセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンを通じ、東日本大震災・復興支援活動に活用される。
【iTunes 配信情報】
ASKA CONCERT TOUR 12>>13 ROCKET(Live)
発売日:3月21日
価格:2400円(1曲 250円)
配信楽曲:
UNI-VERSE
SCRAMBLE
朝をありがとう
Girl
歌の中には不自由がない
birth
Far Away
はるかな国から
you & me
はじまりはいつも雨
冬の夜
水ゆるく流れ
けれど空は青
Kicks Street
LOVE SONG
L&R
バーガーショップで逢いましょう
晴天を誉めるなら夕暮れを待て
僕の来た道
いろんな人が歌ってきたように
木綿のハンカチーフ
同じ時代を
全22曲配信
text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
◆CHAGE and ASKA オフィシャルサイト
この記事の関連情報
ASKA、海外公演開催決定
ASKA、伝説の東京厚⽣年⾦会館公演をBlu-rayで完全限定リリース
ASKA、全国コンサートツアー最終公演として日本武道館2days決定
【インタビュー】ASKA「すべてにおいてエンターテインメント性を醸し出せるステージを」
ASKA、全国ツアー9月より開催。2025年2月からはアジアツアー開催
ASKA、ディナーショーで“音楽”というクリスマスプレゼント
【インタビュー】ASKA、デイヴィッド・フォスターとの共演が映像作品化「これは僕の音楽活動、音楽史の記録」
ASKAとデイヴィッド・フォスター共演ライブ映像作品のティザー公開
ASKA、デイヴィッド・フォスターとの共演ライブが映像作品化