新製品も多数登場!最新音楽ツールを五感で体験できるイベント<IMSTA FESTA 2011>レポート
IMSTA主催によるイベント<IMSTA FESTA 2011>が、10月22日・23日にわたり東京・水道橋の尚美ミュージックカレッジで行われた。参加企業による多くの新製品を含む展示のほか、無料のセミナーや講演会も開催され、多くの来場者を集めた。
毎年恒例となったイベント<IMSTA FESTA>が今年も開催された。「IMSTA FESTA」を主催するIMSTA(イムスタ:International Music Software Trade Association)は、「使用するソフトウェアは購入しましょう」というメッセージを伝えるために活動している、本部をアメリカに置く団体。日本支部では、直接的な訴訟行動ではなく啓蒙活動を独自に行い、この実現を目指している。国内ではこの<IMSTA FESTA>のほか、楽器関連イベントなどで配布されるパンフレットでその名を見たことのある人も多いだろう。
<IMSTA FESTA>のイベント自体は、音楽制作関連のソフトウェア、ハードウェアをリリースしているメーカー、代理店がさまざまな展示、セミナーを開催する非常にユーザーフレンドリーなもの。各社の製品が揃うほか、企業の担当者から直接説明が受けられることもあり、参加者にとっては貴重な機会となっている。昨年まではアップル本社のセミナールームを会場としていたが、今回は東京ドームシティ近くの尚美ミュージックカレッジに会場を移しての開催となった。本レポートでは1日目の模様を展示を中心にお伝えする。
■参加者も熱い!充実のセミナー
IMSTA FESTAの魅力の1つが、参加企業による無料セミナー。昨年までは事前の予約が必要だったが、今年はセミナー会場が広くなったこともあり予約せずに参加が可能。時間はそれぞれ約50分で、いずれも充実した内容となった。第1部は、インターネットの「Singer Song Writer 9 Professional」と「VOCALOID3 Megpoid」による音楽制作のテクニックを小川悦司氏が紹介。第2部は、エムアイセブンジャパン取り扱いのPreSonusのモバイル・レコーディング・システムを使ったライブ・レコーディング・テクニックを山田ノブマサ氏が実例を交えてレクチャーした。
参加者による質問が多かったのが、第3部の川井憲次氏によるサウンドトラックセミナー。クリプトン取り扱いのVienna製品を多用したサウンドトラック制作について、映画「GANTZ」や「スカイクロラ」の映像も交えて解説した。ベスタクスの「PAD-One」を使った第4部「ライブに使えるトラックメイク」セミナーを行ったTeezva氏はライブも披露。第5部のイーフロンティア取り扱いの「Band-in-a-Box」セミナーは、最後ということもあり終了後も質問が絶えなかった。どのセミナーも真剣に耳を傾ける人、メモをとる人が多かったのが印象的。予定された質疑応答の時間がとれないセミナーも多く、終了後は展示ブースに直行、さらに説明を聞く人も多数。
■新製品をいちはやく触れるハンズオン展示
展示スペースは参加企業各社にほぼ同じ面積のスペースが割り当てられ、それぞれ多くの製品が並べられた。DAW、ソフトウェアインストゥルメント、エフェクトなどのプラグインといったソフトウェアを中心に、オーディオインターフェイスやコントローラーなどのハードウェアが並ぶほか、DJ関連製品やiPod/iPad関連の製品も見られた。登場したばかりの新製品も多く、興味深く製品を見る人、担当者が質問攻めになっている光景も多く見られた。
●ベスタクス
▲DJ関連ギアを揃えたベスタクス。トラックメイカー注目のUSB MIDIコントローラー「PAD-One」(写真右)は小型ながらアルミダイキャスト製で非常に頑丈。ベロシティ対応はもちろん、押しこむことでアフタータッチもOKの12個のパッドに加え、XYパッドも装備。本体だけでノート/CCナンバーの設定ができるのもポイント。
▲12月発売予定の「VCI-400」(写真左)はすべてのDJソフトに対応する本格派コントローラー。マイク入力やオーディオインターフェイス機能も備える。Mac用として登場した「Spin」(右)は新たにiPadアプリdjayをシームレスにコントロール可能に。USBカメラアダプタキット経由でiPadに接続するだけですぐにスクラッチ、プレイが可能。
●ディリゲント
▲ディリゲントはNative Instrumentsのソフトウェア&ハードウェアを展示。シンセ、サンプラー、エフェクトと膨大なライブラリを収録した「KOMPLETE 8 ULTIMATE」(写真右)は、その多彩なサウンドが確認できるようキーボードとともにスタンバイ。
▲発売されたばかりの「MASCHINE MIKRO」(写真左)はビート制作、サンプリング、パフォーマンスに威力を発揮するソフト+ハードのシステム。奥の「MASCHINE」と比べてコンパクトなのがわかる。MIKROの兄貴分の「MASCHINE」とオーディオインターフェイスの「KOMPLETE AUDIO 6」も用意(写真右)。
●イーフロンティア
▲楽譜制作ソフト「Finale」や「PrintMusic」を展示したイーフロンティアの展示メインは、自動作曲・編曲ソフトの「Band-in-a-Box 19 for Windows」(写真右)。コード進行を入力するだけで、さまざまなジャンルの伴奏が作成できるほか、実際の演奏を基にしたリアルなソロ演奏パートまで生成してくれる作曲・アレンジの強い味方だ。Mac版の19も間もなく登場予定。
▲「Band-in-a-Box」はiPhone版も用意(写真左)。iPhoneが載っているのはクリプシュのスピーカー「iGroove SXT」だ。写真右は「Band-in-a-Box 19 for Windows EverythingPAK」付属の2.5インチハードディスク。
●インターネット
▲「Singer Song Writer」シリーズと「VOCALID3 Megpoid」のパッケージをずらりと並べたインターネット。写真右は、現在3GB以上、1000種のサウンドやエフェクトを収録した「KOMPLETE ELEMENTS」がもれなくプレゼントされる「Singer Song Writer 9 Professional」。セミナーでは「KOMPLETE ELEMENTS」のエフェクト「Guitar Rig」のボーカルへの活用方法も伝授。
▲イベント前日に発売になったばかりの「VOCALID3 Megpoid」は声質の異なる4つのライブラリと複数のセットパッケージを用意(写真左)。写真右は、オーディオファイルを読み込めるようになり、バッキングと合わせての調整がやりやすくなったVOCALOID3のエディター画面。
●クリプトン・フューチャー・メディア
▲クリプトンは数多くのメーカーのソフトウェアインストゥルメントをキーボードで音出しできる状態でスタンバイ。シンセサイザーフェスタで展示されたダンボールシンセもあり。写真右はUEBERSCHALL社のループ/フレーズ音源製品で使われるELASTIK2エンジンのループプレーヤー。
▲ドラム音源の「EZdrummer」は、10種類を超える拡張音源EZXシリーズもすべて用意(写真左)。キット音源だけでなくMIDIグルーブも収録。写真右はレア楽器の音源を多数リリースするSONICCOUTUREの「PAN DRUMS」。Hang Drumという鍋を重ねたようなこれまた珍しい楽器も収録。
●メディア・インテグレーション
▲IK Multimedaの「AmpliTube」を取り扱うメディア・インテグレーションはギターも当然用意。画面右は同じくIK MultimedaのiPhone/iPad用インターフェイス各種。iPad&「Sample Tank」とともに展示された新製品のMIDIインターフェイス「iRig MIDI」はUSB端子装備で使用中でもiPadへの充電ができ、電源の心配がないのが特徴。下にはiPhoneをギターアンプに変身させる「iRig」とコンデンサーマイク「iRig Mic」も。
▲話題沸騰の小型シンセサイザーTeenage Engineering「OP-1」(写真左)はテープライクなレコーダーやシーケンサー、サンプラーも内蔵。8ビットからFMまで複数のシンセエンジンを搭載するのもポイント。さらに本体にはマイクやスピーカー、FMラジオまで装備する非常にユニークなシンセだ。SPECTRASONICSの「Omnisphere」「Trilian」(写真右)ほか各種の人気インストゥルメントも多数展示されている。
●エムアイセブンジャパン
▲PreSonus製品を中心に展開したエムアイセブンジャパン。写真左は発売されたばかりのデジタル・ミキシング&レコーディング・システムStudioLiveシリーズのコンパクトモデル「StudioLive 16.0.2」。iPadによるコントロールが可能なのも大きな特徴だ。写真右はオーディオインターフェイスの「FireStudio」とADAT搭載8チャンネル・プリアンプ「DigiMax FS」。
▲発表されたばかりのDAWの新バージョン「Studio One 2」もいちはやく展示。ピッチ修正ソフトMelodyneとの統合環境は便利の一言。プラグインのレイテンシーが一覧で確認できる機能やギターアンプシミュレーター(写真右)なども搭載。このほか、セミナーでも紹介されたSolid State LogicのDSPプラグインユニット「Duende」シリーズもあり。
◆IMSTA FESTA 2011
◆IMSTA
◆BARKS 楽器チャンネル
毎年恒例となったイベント<IMSTA FESTA>が今年も開催された。「IMSTA FESTA」を主催するIMSTA(イムスタ:International Music Software Trade Association)は、「使用するソフトウェアは購入しましょう」というメッセージを伝えるために活動している、本部をアメリカに置く団体。日本支部では、直接的な訴訟行動ではなく啓蒙活動を独自に行い、この実現を目指している。国内ではこの<IMSTA FESTA>のほか、楽器関連イベントなどで配布されるパンフレットでその名を見たことのある人も多いだろう。
<IMSTA FESTA>のイベント自体は、音楽制作関連のソフトウェア、ハードウェアをリリースしているメーカー、代理店がさまざまな展示、セミナーを開催する非常にユーザーフレンドリーなもの。各社の製品が揃うほか、企業の担当者から直接説明が受けられることもあり、参加者にとっては貴重な機会となっている。昨年まではアップル本社のセミナールームを会場としていたが、今回は東京ドームシティ近くの尚美ミュージックカレッジに会場を移しての開催となった。本レポートでは1日目の模様を展示を中心にお伝えする。
■参加者も熱い!充実のセミナー
IMSTA FESTAの魅力の1つが、参加企業による無料セミナー。昨年までは事前の予約が必要だったが、今年はセミナー会場が広くなったこともあり予約せずに参加が可能。時間はそれぞれ約50分で、いずれも充実した内容となった。第1部は、インターネットの「Singer Song Writer 9 Professional」と「VOCALOID3 Megpoid」による音楽制作のテクニックを小川悦司氏が紹介。第2部は、エムアイセブンジャパン取り扱いのPreSonusのモバイル・レコーディング・システムを使ったライブ・レコーディング・テクニックを山田ノブマサ氏が実例を交えてレクチャーした。
参加者による質問が多かったのが、第3部の川井憲次氏によるサウンドトラックセミナー。クリプトン取り扱いのVienna製品を多用したサウンドトラック制作について、映画「GANTZ」や「スカイクロラ」の映像も交えて解説した。ベスタクスの「PAD-One」を使った第4部「ライブに使えるトラックメイク」セミナーを行ったTeezva氏はライブも披露。第5部のイーフロンティア取り扱いの「Band-in-a-Box」セミナーは、最後ということもあり終了後も質問が絶えなかった。どのセミナーも真剣に耳を傾ける人、メモをとる人が多かったのが印象的。予定された質疑応答の時間がとれないセミナーも多く、終了後は展示ブースに直行、さらに説明を聞く人も多数。
■新製品をいちはやく触れるハンズオン展示
展示スペースは参加企業各社にほぼ同じ面積のスペースが割り当てられ、それぞれ多くの製品が並べられた。DAW、ソフトウェアインストゥルメント、エフェクトなどのプラグインといったソフトウェアを中心に、オーディオインターフェイスやコントローラーなどのハードウェアが並ぶほか、DJ関連製品やiPod/iPad関連の製品も見られた。登場したばかりの新製品も多く、興味深く製品を見る人、担当者が質問攻めになっている光景も多く見られた。
●ベスタクス
▲DJ関連ギアを揃えたベスタクス。トラックメイカー注目のUSB MIDIコントローラー「PAD-One」(写真右)は小型ながらアルミダイキャスト製で非常に頑丈。ベロシティ対応はもちろん、押しこむことでアフタータッチもOKの12個のパッドに加え、XYパッドも装備。本体だけでノート/CCナンバーの設定ができるのもポイント。
▲12月発売予定の「VCI-400」(写真左)はすべてのDJソフトに対応する本格派コントローラー。マイク入力やオーディオインターフェイス機能も備える。Mac用として登場した「Spin」(右)は新たにiPadアプリdjayをシームレスにコントロール可能に。USBカメラアダプタキット経由でiPadに接続するだけですぐにスクラッチ、プレイが可能。
●ディリゲント
▲ディリゲントはNative Instrumentsのソフトウェア&ハードウェアを展示。シンセ、サンプラー、エフェクトと膨大なライブラリを収録した「KOMPLETE 8 ULTIMATE」(写真右)は、その多彩なサウンドが確認できるようキーボードとともにスタンバイ。
▲発売されたばかりの「MASCHINE MIKRO」(写真左)はビート制作、サンプリング、パフォーマンスに威力を発揮するソフト+ハードのシステム。奥の「MASCHINE」と比べてコンパクトなのがわかる。MIKROの兄貴分の「MASCHINE」とオーディオインターフェイスの「KOMPLETE AUDIO 6」も用意(写真右)。
●イーフロンティア
▲楽譜制作ソフト「Finale」や「PrintMusic」を展示したイーフロンティアの展示メインは、自動作曲・編曲ソフトの「Band-in-a-Box 19 for Windows」(写真右)。コード進行を入力するだけで、さまざまなジャンルの伴奏が作成できるほか、実際の演奏を基にしたリアルなソロ演奏パートまで生成してくれる作曲・アレンジの強い味方だ。Mac版の19も間もなく登場予定。
▲「Band-in-a-Box」はiPhone版も用意(写真左)。iPhoneが載っているのはクリプシュのスピーカー「iGroove SXT」だ。写真右は「Band-in-a-Box 19 for Windows EverythingPAK」付属の2.5インチハードディスク。
●インターネット
▲「Singer Song Writer」シリーズと「VOCALID3 Megpoid」のパッケージをずらりと並べたインターネット。写真右は、現在3GB以上、1000種のサウンドやエフェクトを収録した「KOMPLETE ELEMENTS」がもれなくプレゼントされる「Singer Song Writer 9 Professional」。セミナーでは「KOMPLETE ELEMENTS」のエフェクト「Guitar Rig」のボーカルへの活用方法も伝授。
▲イベント前日に発売になったばかりの「VOCALID3 Megpoid」は声質の異なる4つのライブラリと複数のセットパッケージを用意(写真左)。写真右は、オーディオファイルを読み込めるようになり、バッキングと合わせての調整がやりやすくなったVOCALOID3のエディター画面。
●クリプトン・フューチャー・メディア
▲クリプトンは数多くのメーカーのソフトウェアインストゥルメントをキーボードで音出しできる状態でスタンバイ。シンセサイザーフェスタで展示されたダンボールシンセもあり。写真右はUEBERSCHALL社のループ/フレーズ音源製品で使われるELASTIK2エンジンのループプレーヤー。
▲ドラム音源の「EZdrummer」は、10種類を超える拡張音源EZXシリーズもすべて用意(写真左)。キット音源だけでなくMIDIグルーブも収録。写真右はレア楽器の音源を多数リリースするSONICCOUTUREの「PAN DRUMS」。Hang Drumという鍋を重ねたようなこれまた珍しい楽器も収録。
●メディア・インテグレーション
▲IK Multimedaの「AmpliTube」を取り扱うメディア・インテグレーションはギターも当然用意。画面右は同じくIK MultimedaのiPhone/iPad用インターフェイス各種。iPad&「Sample Tank」とともに展示された新製品のMIDIインターフェイス「iRig MIDI」はUSB端子装備で使用中でもiPadへの充電ができ、電源の心配がないのが特徴。下にはiPhoneをギターアンプに変身させる「iRig」とコンデンサーマイク「iRig Mic」も。
▲話題沸騰の小型シンセサイザーTeenage Engineering「OP-1」(写真左)はテープライクなレコーダーやシーケンサー、サンプラーも内蔵。8ビットからFMまで複数のシンセエンジンを搭載するのもポイント。さらに本体にはマイクやスピーカー、FMラジオまで装備する非常にユニークなシンセだ。SPECTRASONICSの「Omnisphere」「Trilian」(写真右)ほか各種の人気インストゥルメントも多数展示されている。
●エムアイセブンジャパン
▲PreSonus製品を中心に展開したエムアイセブンジャパン。写真左は発売されたばかりのデジタル・ミキシング&レコーディング・システムStudioLiveシリーズのコンパクトモデル「StudioLive 16.0.2」。iPadによるコントロールが可能なのも大きな特徴だ。写真右はオーディオインターフェイスの「FireStudio」とADAT搭載8チャンネル・プリアンプ「DigiMax FS」。
▲発表されたばかりのDAWの新バージョン「Studio One 2」もいちはやく展示。ピッチ修正ソフトMelodyneとの統合環境は便利の一言。プラグインのレイテンシーが一覧で確認できる機能やギターアンプシミュレーター(写真右)なども搭載。このほか、セミナーでも紹介されたSolid State LogicのDSPプラグインユニット「Duende」シリーズもあり。
◆IMSTA FESTA 2011
◆IMSTA
◆BARKS 楽器チャンネル