SoundWitch、その五感に訴えるサウンドを紐解くロング・インタビュー(前編)
大阪出身、唯一無二の世界観とグル―ヴ、激烈なビートで五感に訴えるサウンドを放つSoundWitch。6ft.down、CINQ ELEMENTとジョイントしてカップリングツアー<KISS ME KILL ME>を行なうことは先日お伝えしたとおり。
このSoundWitchの独占インタビューを入手。脳天を直撃するサウンドの秘密に肉薄する内容だ。ぜひこのインタビューを熟読し、<KISS ME KILL ME>参戦への準備を進めてほしい。
――1stアルバム(『WICCAHOLIC』/2009年4月)は自分たちのやりたかったこと、やるべきことが、より明確になった作品でもあったわけですが、反響についてはどのように受け止めました?
Drug-on:不特定多数の方から声をいただくようになったのにはびっくりしましたね。自分たちの知らないところで、SoundWitchの作品が聴かれているんだっていう。
Twin:「何回も聴いてるよ」なんて言われたりしたのは、すごく嬉しかったですね。
May:嬉しい反面、責任感も覚えるようになってきましたけど(笑)。
Drug-on:それに伴ってプレッシャーも感じるようになりましたけど(笑)、自信にもなりました。ライヴで実感することもたくさんありましたね。リリースから3ヶ月の間、レコ発ツアーをやって、7月にはツアー・ファイナルを迎えたんですけど、その後もリ・ツアーという形でずっと廻ってて。10月には大阪で<暗黒ディスコ>という主催イヴェントもやったり、翌年の2010年1月には初めてのワンマン(尼崎ディーパ)をやったりして。『WICCAHOLIC』を出してからの1年間は、気付いてみれば、とにかくライヴ漬けだったかなぁって。
――2ndアルバム『GROTESCA』(2010年10月)に向けて動き出したのはいつ頃からなんですか?
Twin:そのワンマンのときに演奏できる曲数が単純に足りなかったんで、このライヴが決まった時点で、せっかくやし、曲を増やそうという話になったんですよ。じゃあ、当日は90分以上も時間があるんやから、あと10曲ぐらいやなとか。そのときに今の持ち曲で、新しいフル・アルバムもできるんやないかと思ったんですね。だから、ワンマン当日に言っちゃったんですよ、「秋ぐらいに出します」って(笑)。
May:そのときびっくりしました(笑)。
――何も具体的に決まっていなかったのに、観客の前で発表してしまったと?(笑)
Twin:そう(笑)。でも、その前の最終リハーサルのときに、tetsu666さんが「もうフル・アルバムできるね。(発売するなら)秋口ぐらいだね」って言ってたんですよ。だから、それをアンコールのときに思い出して、そうや、あれを言わなと思って(笑)。
May:その直後、私のほうを見て、ニヤッとしてましたね(笑)。
Twin:そうそう、言っちゃったと思って(笑)。
Drug-on:でも、よくよく考えてみたら、ワンマンが終わった後はどうしようかって空気は若干あったよね。だから、2ndアルバムの発売を決めたことで、結果的には上手いこと、その後の活動に向けての意識が向いたというか(笑)。
――とすると、『GROTESCA』に収録された曲は、基本的にその頃に書かれたものばかりなんですね。
Twin:多いんですけど、その後にも「もうちょっとこういう曲もやりたね」と増やしたりしたんです。その中からも厳選したんですけど、秋って言っちゃったんで、時間的にもタイトな状態で。ホントに録る寸前ギリギリまでプリプロしていた曲もありましたね。
Drug-on:唯一、「TURN OVER」だけはSoundWitch結成当初からある曲なんですね。自主制作のCDに収録されていたんですけど、セカンド・アルバムに向けて、せっかくだからガラッとアレンジも変えて、ようやく日の目を見たという。
Twin:もともとはロック・バラードやったね(笑)。
Drug-on:一時期は全然、ライヴでも演奏してなくて、どこかストック的な扱いだったんですけど、何かのキッカケで、あの曲はいいよねって話になって、ワンマンのときに、「TURN OVER」をやってみることになったんですよ。
――『GROTESCA』では曲のヴァリエーションが広がった印象もありますね。
Twin:ホントに1stアルバムを出してからの1年間で、さっきも言ったように、すごく考え方がシンプルになったんですね。曲に対しても、たとえばゴシックであるべきやとか、そういうタブーもなくなっていって。自分たちが「これはカッコいいんちゃうん?」っていう曲を素直にできるようになったかなぁと思いますね。
May:1stのときは、ダークな感じのイメージで統一しなきゃいけないと思ったんですよ。だから、別の雰囲気の曲は出してなかったというか。でも、どんなに(音楽的に)遊んでみても、結局は自分たちらしくなるんだからって感じで、今回は持っている要素を全部出してきた感じですかね。
Drug-on:そうだね。もともとあった要素ではあると思うんですよ。そういった意味でも、1stアルバムを出したことによって、一度、気持ち的にもスパンと切り替えることができたかなと。
――曲作りは楽器陣を中心に進められているようですが、曲作りの段階でも、今回はより自由な取り組みがなされていたんですね。
Drug-on:そうですね。各パート、基本的には任せっきりというか、自由にやってきてもらうんですね。その中でやりとりをして、いいものを作れたらいいんじゃないかという考えが基本的にあるんで。
Twin:誰かが元ネタを持ってくるときのタブーもやっぱり少なくて、結構、「え? これは今まで全然やったことないやん」ってアイデアをみんな持ってきてたよね。
May:付き合いが長くなってきて、出しやすくなったのもあるかもしれない(笑)。
Drug-on:メンバーそれぞれの好みの音楽もバラバラなんですよ。でも、それはわかったうえでやっているので、相手の意見、反応を楽しんでいるところもありますね。
May:今回のアルバムで言えば、結構、全部が斬新だったんですけど(笑)、たとえば「SECRET STORIES」なんかもそうですね。Sackさんが持ってくるものは、最初のデモの段階で、この人の脳内構造はどうなってるんやろって思うぐらい(笑)、ちょっとトリッキーなものが多いんですね。Drug-onさんの曲は、すごく安心感がある感じ(笑)。
Drug-on:裏切らへん感じやろ? ツボを押さえて、冒険するっていう(笑)。Sackの曲は放っておいたら、どっかに行ってしまいそうな感じがしますからね(笑)。
Twin:言うとくけど、Mayちゃんの曲もトリッキーやからね(笑)。
May:そう、私が一番、トリッキーな感じ……やったらあかんことやるから(笑)。
Twin:譜面に起こされへん変拍子とかを入れてきたりね。
Drug-on:そういった意味では、このアルバムでは、Mayが持っている音楽性にすごくフォーカスが当たってるんですね。前作の『WICCAHOLIC』のときは、もともとあった曲もあったし、そういった面を担当していたのが僕だったり、Sackだったりしたんですけど、今回は自由になった分……たとえば、Mayが持ってきた「FRUSTRATE ME」ですね。この曲はもともとMayが友達に提供するために書いてたものだったんですよ。それをスタジオへの移動中だったか、クルマの中で聴かされて……。
May:私は自分が作った曲は全部みんなに聴いて欲しいと思って、バンドとは関係なくても持っていくんですよ(笑)。この曲も最初にTwinさんに聴かせたら……。
Twin:「これ、SoundWitchでやろうや」って言って。そしたら、実は友達用に提供するために作った曲やって。でも、無理矢理、奪い取ったという(笑)。
Drug-on:聴いた瞬間、何か知らんけど、「あ! 面白い!」と、素直にSoundWitchでやってみたらどうかなと思ったんですよね。
――自分ではSoundWitchに合うとは思ってなかったんですか?
May:SoundWitchの曲を作るときは時間をかけて、真面目に取り組むんですけど(笑)、これはノリで作ったというか、ホントに1日でパッとできちゃったような曲なんで、これでホンマにいいんかなぁって感じで。
Drug-on:逆に自然に出てきたニュアンスとかがすごくいいなぁと思ったんですね。さらにバンドの色を加えたら面白いやろうなって。さっきも言ったように、そういったMayの要素が各曲に反映されていることが、今回、僕の中で一番デカかったですね。
May:でも、それは私もみんなに対して思ってる。Drug-onさんもすごくスタイルが変わったというか、いい意味でいろんなことをするようになったと思うし、Twinさんも全然今までと違う。逆に出来上がってみて、びっくりした感じかもしれない。みんなそれぞれに驚いたアルバムかなって。
Drug-on:その点で個人的にあえて言うなら、「MISTY」のギターとかは、わりと自分の中でチャレンジだったかなぁと。それまでわりとヘヴィ一辺倒だったので。
May:二人ともウワモノを弾いてて、バッキングを弾いてない(笑)。
Drug-on:そうだね。サビでも思いっきりエフェクトかけて(笑)。いっちゃった感じがすごくいいなぁって(笑)。
Twin:バッキングはベースにお任せで、全員でメロディを歌ってるみたいな感じの(笑)。
――それも「こうじゃなきゃいけない」と思い込んでいたことからの発想の転換ですよね。
Drug-on:そうですね。だから、今回のアルバムはSoundWitchのツイン・ギターのスタイルは明確に出たかなとも思うんですよ。
Twin:それぞれのギタリストとしての個性がよくわかる。こうも違うかと思って(笑)。「FRUSTRATE ME」もそうなんですけど、個人的に新鮮だったのは「FACT」。今までなかった雰囲気の曲やったんで、メロディをどうしようかと行き詰まっちゃって。でも、もうええわと思ったときに、私も今までない自由なメロディのつけ方をしたんですよね。それから「TV ARMY」。歌録りをしようと思ったら、構成が思いっきり変わっていたという(笑)。レコーディング中に楽器隊が煮詰めた結果やと思うんですけど、めちゃめちゃ面白くなってましたね。「MASQUERADE」もそうやったな(笑)。だから前日に歌詞を書き換えたりもしたんですけど、すごくそれが新鮮で楽しく録れたなぁと思います。
――音作りを含めて、同期ものを用いるアプローチもすごく豊かになりましたよね。
Drug-on:『WICCAHOLIC』をレコーディングしていた時期は、わりと詰め込んで、詰め込んでという意識があったんですけど、その後のライヴの経験などを通して、曲に対するアプローチの仕方も変わってきたんだと思うんですよ。自然と押し引きを覚えるというか。
Twin:以前は空気的なものとして捉えていたところが、楽器の一部、もう一人のメンバーというような感覚になってるんですよね。だから、いらないところはなくていいし、あるところは当然あるべきだし、もっと面白くあっていいし。
May:それぞれがデモの段階で、打ち込みを入れて仕上げてくるんですね。そこでの違いが均等に入ったりしているのも、多分、大きいと思う。
Twin:そうですね。もちろん、録り終えた段階で、さらにサンプリングを足したり、面白い作業はしているんで……その辺は遊んでますね(笑)。
SoundWitch『GROTESCA』
FTCS-2277 \2,300
<KISS ME KILL ME" 2011 JAPAN TOUR CHAPTER ONE>
SoundWitch x 6ft.down x Cinq Element
5/7 (土) 鹿児島CLUB CAVE
5/8 (日) 福岡GRAF
5/10 (火) 大阪CLUB VIJON
5/11 (水) 名古屋CLUB ZION
5/12 (木) 新潟RIVERST
5/13 (金) 東京新宿WILD SIDE
[問]413TRACKS | http://www.413tracks.com/
◆SoundWitch オフィシャルサイト
このSoundWitchの独占インタビューを入手。脳天を直撃するサウンドの秘密に肉薄する内容だ。ぜひこのインタビューを熟読し、<KISS ME KILL ME>参戦への準備を進めてほしい。
――1stアルバム(『WICCAHOLIC』/2009年4月)は自分たちのやりたかったこと、やるべきことが、より明確になった作品でもあったわけですが、反響についてはどのように受け止めました?
Drug-on:不特定多数の方から声をいただくようになったのにはびっくりしましたね。自分たちの知らないところで、SoundWitchの作品が聴かれているんだっていう。
Twin:「何回も聴いてるよ」なんて言われたりしたのは、すごく嬉しかったですね。
May:嬉しい反面、責任感も覚えるようになってきましたけど(笑)。
Drug-on:それに伴ってプレッシャーも感じるようになりましたけど(笑)、自信にもなりました。ライヴで実感することもたくさんありましたね。リリースから3ヶ月の間、レコ発ツアーをやって、7月にはツアー・ファイナルを迎えたんですけど、その後もリ・ツアーという形でずっと廻ってて。10月には大阪で<暗黒ディスコ>という主催イヴェントもやったり、翌年の2010年1月には初めてのワンマン(尼崎ディーパ)をやったりして。『WICCAHOLIC』を出してからの1年間は、気付いてみれば、とにかくライヴ漬けだったかなぁって。
――2ndアルバム『GROTESCA』(2010年10月)に向けて動き出したのはいつ頃からなんですか?
Twin:そのワンマンのときに演奏できる曲数が単純に足りなかったんで、このライヴが決まった時点で、せっかくやし、曲を増やそうという話になったんですよ。じゃあ、当日は90分以上も時間があるんやから、あと10曲ぐらいやなとか。そのときに今の持ち曲で、新しいフル・アルバムもできるんやないかと思ったんですね。だから、ワンマン当日に言っちゃったんですよ、「秋ぐらいに出します」って(笑)。
May:そのときびっくりしました(笑)。
――何も具体的に決まっていなかったのに、観客の前で発表してしまったと?(笑)
Twin:そう(笑)。でも、その前の最終リハーサルのときに、tetsu666さんが「もうフル・アルバムできるね。(発売するなら)秋口ぐらいだね」って言ってたんですよ。だから、それをアンコールのときに思い出して、そうや、あれを言わなと思って(笑)。
May:その直後、私のほうを見て、ニヤッとしてましたね(笑)。
Twin:そうそう、言っちゃったと思って(笑)。
Drug-on:でも、よくよく考えてみたら、ワンマンが終わった後はどうしようかって空気は若干あったよね。だから、2ndアルバムの発売を決めたことで、結果的には上手いこと、その後の活動に向けての意識が向いたというか(笑)。
――とすると、『GROTESCA』に収録された曲は、基本的にその頃に書かれたものばかりなんですね。
Twin:多いんですけど、その後にも「もうちょっとこういう曲もやりたね」と増やしたりしたんです。その中からも厳選したんですけど、秋って言っちゃったんで、時間的にもタイトな状態で。ホントに録る寸前ギリギリまでプリプロしていた曲もありましたね。
Drug-on:唯一、「TURN OVER」だけはSoundWitch結成当初からある曲なんですね。自主制作のCDに収録されていたんですけど、セカンド・アルバムに向けて、せっかくだからガラッとアレンジも変えて、ようやく日の目を見たという。
Twin:もともとはロック・バラードやったね(笑)。
Drug-on:一時期は全然、ライヴでも演奏してなくて、どこかストック的な扱いだったんですけど、何かのキッカケで、あの曲はいいよねって話になって、ワンマンのときに、「TURN OVER」をやってみることになったんですよ。
――『GROTESCA』では曲のヴァリエーションが広がった印象もありますね。
Twin:ホントに1stアルバムを出してからの1年間で、さっきも言ったように、すごく考え方がシンプルになったんですね。曲に対しても、たとえばゴシックであるべきやとか、そういうタブーもなくなっていって。自分たちが「これはカッコいいんちゃうん?」っていう曲を素直にできるようになったかなぁと思いますね。
May:1stのときは、ダークな感じのイメージで統一しなきゃいけないと思ったんですよ。だから、別の雰囲気の曲は出してなかったというか。でも、どんなに(音楽的に)遊んでみても、結局は自分たちらしくなるんだからって感じで、今回は持っている要素を全部出してきた感じですかね。
Drug-on:そうだね。もともとあった要素ではあると思うんですよ。そういった意味でも、1stアルバムを出したことによって、一度、気持ち的にもスパンと切り替えることができたかなと。
――曲作りは楽器陣を中心に進められているようですが、曲作りの段階でも、今回はより自由な取り組みがなされていたんですね。
Drug-on:そうですね。各パート、基本的には任せっきりというか、自由にやってきてもらうんですね。その中でやりとりをして、いいものを作れたらいいんじゃないかという考えが基本的にあるんで。
Twin:誰かが元ネタを持ってくるときのタブーもやっぱり少なくて、結構、「え? これは今まで全然やったことないやん」ってアイデアをみんな持ってきてたよね。
May:付き合いが長くなってきて、出しやすくなったのもあるかもしれない(笑)。
Drug-on:メンバーそれぞれの好みの音楽もバラバラなんですよ。でも、それはわかったうえでやっているので、相手の意見、反応を楽しんでいるところもありますね。
May:今回のアルバムで言えば、結構、全部が斬新だったんですけど(笑)、たとえば「SECRET STORIES」なんかもそうですね。Sackさんが持ってくるものは、最初のデモの段階で、この人の脳内構造はどうなってるんやろって思うぐらい(笑)、ちょっとトリッキーなものが多いんですね。Drug-onさんの曲は、すごく安心感がある感じ(笑)。
Drug-on:裏切らへん感じやろ? ツボを押さえて、冒険するっていう(笑)。Sackの曲は放っておいたら、どっかに行ってしまいそうな感じがしますからね(笑)。
Twin:言うとくけど、Mayちゃんの曲もトリッキーやからね(笑)。
May:そう、私が一番、トリッキーな感じ……やったらあかんことやるから(笑)。
Twin:譜面に起こされへん変拍子とかを入れてきたりね。
Drug-on:そういった意味では、このアルバムでは、Mayが持っている音楽性にすごくフォーカスが当たってるんですね。前作の『WICCAHOLIC』のときは、もともとあった曲もあったし、そういった面を担当していたのが僕だったり、Sackだったりしたんですけど、今回は自由になった分……たとえば、Mayが持ってきた「FRUSTRATE ME」ですね。この曲はもともとMayが友達に提供するために書いてたものだったんですよ。それをスタジオへの移動中だったか、クルマの中で聴かされて……。
May:私は自分が作った曲は全部みんなに聴いて欲しいと思って、バンドとは関係なくても持っていくんですよ(笑)。この曲も最初にTwinさんに聴かせたら……。
Twin:「これ、SoundWitchでやろうや」って言って。そしたら、実は友達用に提供するために作った曲やって。でも、無理矢理、奪い取ったという(笑)。
Drug-on:聴いた瞬間、何か知らんけど、「あ! 面白い!」と、素直にSoundWitchでやってみたらどうかなと思ったんですよね。
――自分ではSoundWitchに合うとは思ってなかったんですか?
May:SoundWitchの曲を作るときは時間をかけて、真面目に取り組むんですけど(笑)、これはノリで作ったというか、ホントに1日でパッとできちゃったような曲なんで、これでホンマにいいんかなぁって感じで。
Drug-on:逆に自然に出てきたニュアンスとかがすごくいいなぁと思ったんですね。さらにバンドの色を加えたら面白いやろうなって。さっきも言ったように、そういったMayの要素が各曲に反映されていることが、今回、僕の中で一番デカかったですね。
May:でも、それは私もみんなに対して思ってる。Drug-onさんもすごくスタイルが変わったというか、いい意味でいろんなことをするようになったと思うし、Twinさんも全然今までと違う。逆に出来上がってみて、びっくりした感じかもしれない。みんなそれぞれに驚いたアルバムかなって。
Drug-on:その点で個人的にあえて言うなら、「MISTY」のギターとかは、わりと自分の中でチャレンジだったかなぁと。それまでわりとヘヴィ一辺倒だったので。
May:二人ともウワモノを弾いてて、バッキングを弾いてない(笑)。
Drug-on:そうだね。サビでも思いっきりエフェクトかけて(笑)。いっちゃった感じがすごくいいなぁって(笑)。
Twin:バッキングはベースにお任せで、全員でメロディを歌ってるみたいな感じの(笑)。
――それも「こうじゃなきゃいけない」と思い込んでいたことからの発想の転換ですよね。
Drug-on:そうですね。だから、今回のアルバムはSoundWitchのツイン・ギターのスタイルは明確に出たかなとも思うんですよ。
Twin:それぞれのギタリストとしての個性がよくわかる。こうも違うかと思って(笑)。「FRUSTRATE ME」もそうなんですけど、個人的に新鮮だったのは「FACT」。今までなかった雰囲気の曲やったんで、メロディをどうしようかと行き詰まっちゃって。でも、もうええわと思ったときに、私も今までない自由なメロディのつけ方をしたんですよね。それから「TV ARMY」。歌録りをしようと思ったら、構成が思いっきり変わっていたという(笑)。レコーディング中に楽器隊が煮詰めた結果やと思うんですけど、めちゃめちゃ面白くなってましたね。「MASQUERADE」もそうやったな(笑)。だから前日に歌詞を書き換えたりもしたんですけど、すごくそれが新鮮で楽しく録れたなぁと思います。
――音作りを含めて、同期ものを用いるアプローチもすごく豊かになりましたよね。
Drug-on:『WICCAHOLIC』をレコーディングしていた時期は、わりと詰め込んで、詰め込んでという意識があったんですけど、その後のライヴの経験などを通して、曲に対するアプローチの仕方も変わってきたんだと思うんですよ。自然と押し引きを覚えるというか。
Twin:以前は空気的なものとして捉えていたところが、楽器の一部、もう一人のメンバーというような感覚になってるんですよね。だから、いらないところはなくていいし、あるところは当然あるべきだし、もっと面白くあっていいし。
May:それぞれがデモの段階で、打ち込みを入れて仕上げてくるんですね。そこでの違いが均等に入ったりしているのも、多分、大きいと思う。
Twin:そうですね。もちろん、録り終えた段階で、さらにサンプリングを足したり、面白い作業はしているんで……その辺は遊んでますね(笑)。
SoundWitch『GROTESCA』
FTCS-2277 \2,300
<KISS ME KILL ME" 2011 JAPAN TOUR CHAPTER ONE>
SoundWitch x 6ft.down x Cinq Element
5/7 (土) 鹿児島CLUB CAVE
5/8 (日) 福岡GRAF
5/10 (火) 大阪CLUB VIJON
5/11 (水) 名古屋CLUB ZION
5/12 (木) 新潟RIVERST
5/13 (金) 東京新宿WILD SIDE
[問]413TRACKS | http://www.413tracks.com/
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