【短期集中連載】増田勇一のサンフランシスコ日記(1)

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突然ですがアメリカ西海岸時刻の11月22日午前7時半、サンフランシスコにやって来てしまいました。目的は、察しがつく読者も多いはずだけども、実は一つや二つではなかったりもする。

▲隣り合って立っているスタジアムとアリーナ。ちなみに時刻はまだ夕方6時前。開演時刻は7時半。かなり寒いんだけども、Tシャツ1枚はザラで、かならず半ズボンのヤツもいるのがアメリカ。
まずこの日は、ホテルにチェックインするやいなや、出発前に消化しきれなかった原稿書きに着手。せっかくアメリカに来てまで“テープおこし”なんかしているさまは、自分でもなんだかなあと思う。しかしちょっと話は横道に逸れるけども、ノイズキャンセリング・ヘッドフォンというやつは、インタビューおこしをするときにもすごく武器になる。まわりの雑音が聴こえないぶん、音量をさほど大きくしなくても声をしっかりと聴き取ることができるのだ。ちょっと奮発して買って良かった。

坊主がBOSEのヘッドフォンで仕事、という駄洒落はさておき、夕方には電車で隣町のオークランドに移動。30分弱の移動を経て到着したのは、コロシアム/オークランド空港駅。この駅を降りて連絡橋を渡ると、スタジアムはすぐそこ。しかし目的地はその向こうにあるオラクル・アリーナ。ちなみにスタジアムでは昼間にフットボールの試合があり、地元レイダーズのTシャツを着用した筋肉馬鹿(失礼!)がうようよ。そんな人の流れに逆行しているのが、KISSのTシャツを着た地獄の軍団たち。そう、今夜はこのオラクル・アリーナでKISSを観ることになっているのだ。すれ違いざま、やや酔っ払い気味のレイダーズ・ファンから声をかけられ、しばしこんなやりとりをした。

「おいおい、今日はなんでKISSのTシャツを着た奴がこんなに多いんだよ。え? これからライヴ? ふざけんなよ。マジ? 俺も観てえなあ」

結局、彼はそのまま仲間たちと一緒に駅に向かったが、実際、レイダーズとKISSの“ハシゴ”をする観客も皆無ではない模様。というわけで、肝心のライヴについてはもったいぶって次回に。

増田勇一
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