Salyu自身が作詞を手がけた意欲作「LIBERTY」大特集

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Salyuが作詞を手がけた意欲作が登場!

Salyuが、新しくサウンド・プロデューサーに渡辺善太郎氏を迎え、待望の9thシングル「LIBERTY」をリリースする。Salyu自身が作詞を手掛け、楽曲制作全般に関わったロックナンバーだ。そして、2ヶ月連続の11/28には10thシングル「iris ~しあわせの箱~」と今までのMUSIC VIDEOを集めた『Salyu Clips 2004-2007(DVD)』が同時リリースされる。新しい出逢いと新しい自分自身の試みで、これまでの殻を完全に脱ぎ去ろうとしているSalyu。そんな彼女の心の中に迫る大特集だ。

【New Maxi Single】

「LIBERTY」
トイズファクトリー TFCC-89220 \1,050(tax in)
2007年10月17日リリース
1.LIBERTY
2.SWEET PAIN

【インフォメーション】

2007年11月28日リリース決定!
10th Single「iris~しあわせの箱~」
「レイトン教授と悪魔の箱」(ニンテンドーDS)主題歌

同時リリース
『Salyu Clips 2004-2007(DVD)』
デビューシングル「VALON-1」から2ndアルバム収録曲「I BELIEVE」までの10曲のビデオクリップに加えて特典映像も収録。

「LIBERTY」PVをフルサイズで!

>>>salyuからのメッセージはこちら

【ライヴインフォメーション】

11月4日(日)大阪城ホール(大阪市中央区) <FLYING POSTMAN PRESS VOL.100 ANNIVERSARY>
INGNI presents 「Your Songs,Our Songs」 produced by FM802
[問]キョードーチケットセンター 06-6233-8888
出演:中孝介/ET-KING/Salyu/風味堂/藤井フミヤ/矢井田瞳 and more…(アーティスト名 ※50音順)
SPECIAL BAND:森俊之(key)/亀田誠治(b)/佐橋佳幸(g)/河村"カースケ"智康(Dr)/
石成正人(g)/斎藤有太(key)/山本拓夫(Sax)/大滝裕子(Cho.)
http://funky802.com/index.php

11月21日(水)広島クラブクアトロ <HFM 25th ANNIVERSARY quattro meeting>
~ウタウタイノウタゲ@ユメバンチ~
[問]夢番地(広島)082-249-3571
出演:斉藤和義/Salyu/ハンバートハンバート/キセル/PhilHarmoUniQue

Salyuがシングル「VALON-1」でデビューしたのは、'04年6月。しかし、そのデビュー以前から、彼女は'01年公開の映画『リリイ・シュシュのすべて』のプロジェクトの一員として、LiLy Chou-Chou名義で2枚のシングルと1枚のアルバムを発表していて、プロのヴォーカリストとしてのキャリアはすでに6~7年になる。しかも、彼女をずっとプロデュースしていた小林武史との出逢いはそれよりももっとさかのぼり、なんと約10年前にもなるのだとか。

つまり、彼女にとって小林武史というプロデューサーは、いつでも必ず彼女の歌のそばにいた存在だったし、この2人の組み合わせから生まれた作品は、Salyuを歌い手として大きく成長させてくれるものであることは間違いなかった。

そしてそんな深く揺るぎのない2人の共同作業を私たちもずっと続くものだと信じていたはずだ。だからこそ、約1年ぶりにSalyuから届いたシングルが小林武史プロデュース作品ではないというのは、大きな驚きだろう。

「アルバム『TERMINAL』を作り終えた時に、これまでの作品を作り終えた時には感じなかったような大きな達成感が私の中にあったんです。それは『TERMINAL』はひとつの終着地点ではなく、次なる旅の始まりを告げてくれるスタート地点だということ。歌い手として、さあ次はどこに向かって歩いていこうかと、次なる場所に目を向けている私がいました」

Salyuの身体の中から自然発生した思いは、これまでのSalyuが小林武史をはじめとするたくさんのミュージシャンたちとの交流から生まれたものでもあった。

「<ap bank fes>で出逢ったたくさんのヴォーカリストの方たち、Bank Band、「to U」で共演した櫻井和寿さん、シングルやアルバムで作詞を何曲か手がけてくれた一青 窈さん…。その出逢いのすべてに刺激を受けたし、その刺激が“私はSalyuとしてこれから何を歌うべきなのか”という問いかけになった。今まで以上に自分の中からあふれてしょうがない思いを感じたんです」

その“あふれてしょうがない思い”を形にし、作品へと結びつけていくために、彼女は新しい出逢いを求めた。その新しい出逢いの中に、今回のシングルでサウンド・プロデュースを手がけてくれた渡辺善太郎がいた。

「渡辺善太郎さんとは初顔合わせでしたけど、やりとりをしていく中で、私はこの現場で何をすべきなのかが見えてきて…。新しい挑戦には不安はつきものですが、その不安はまるで氷が溶けていくように少しずつ溶けて、熱い情熱へと変化していったというか。その情熱が「LIBERTY」という作品にはとてもよく出てると思います。

タイトルチューン「LIBERTY」は、Salyuと以前から交流があったTATSUYA KOKUFUが作曲を、Salyuが作詞を手がけた作品。ロックな色合いをアレンジに注ぎ、その力強いサウンドにSalyuは“新しい旅立ち”に向かう決意を潔く刻んでいる。

「“LIBERTY”という言葉には、自由への解放という意味があって、辞書によっては上陸許可という意味合いもあって…。私はこの言葉に、自分を越えていくという意味を重ね合わせました。歌い続けていくためには、まずこれまでの自分を越えていく必要があると思ったし、ここでSalyuとして旅立つ必要があった。この曲は“新生Salyu”の始まりの歌ですね」

これまでにもSalyuは、シングルのカップリング曲やアルバムの収録曲で作詞を手がけていた。けれども、今作はきっと彼女の思いが、心の奥底から湧き出てくる思いが、言葉のひとつひとつにいちばん素直に表現されているんじゃないだろうか。

「小林さん、櫻井さん、一青 窈さん…。これまで私が歌ってきた言葉(歌詞)があったからこそ、ここに今私が記すことのできる言葉があるんだなと思いました。自分の思いを言葉にした歌を歌うというのは、決意がいる。でも、その決意がなんとも心地良いというか…。自分自身と対峙することで、私の中から溢れ出てくる思いを、あらためてひとつひとつ確認することができたんです」

カップリング曲「SWEET PAIN」は、作詞をSalyu、作曲を渡辺善太郎が手がけたSalyuらしいポップソング。

「私の歌はなかなかカラオケで歌えないよって言われちゃうことが多かったんですけど(苦笑)、この「SWEET PAIN」なら大丈夫かな(笑)」

あなたを感じたい。あなたを守りたい。ずっと会いたくなる。そんな愛にあふれたフレーズが並んでいる「SWEET PAIN」はポップなラブソング。以前、シングル「name」や「TOWER」で作詞してくれた一青 窈の歌詞について、Salyuは“とても女性的で情熱的な詞”と言って、Salyu自身からは“なかなか生まれてこない表現”と言っていたけれど、それらに影響を受けたことでSalyuは歌い手としての振り幅を広げていた。そう、やはりこの歌も、Salyuが手がけた愛があふれた詞も、今までの出逢いや交流があったからこその、Salyuの新しい詞になったんだと思う。

小林武史プロデュースという大きな愛のかたまりから離れ、Salyuは自らの手と足を使って新しい愛のかたまりの片隅を「LIBERTY」という作品でつかんだ。Salyuとして、歌い続けていくために。そして、これからも、彼女は様々な人たちとの出逢いや交流の中から、Salyuにしか歌えない歌を見つけるのだろう。

Salyuの新しい旅は、まだ始まったばかりだ。

取材・文●松浦靖恵

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