天才を演じたピアノマン、度肝を抜くパフォーマンス

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15歳にてプロとしてすでに世界各国で数々のコンサートをこなしている美少年ピアニスト、テオ・ゲオルギューが、8月30日紀尾井ホールに満場の観客を集めてデビュー・コンサートを開催した。

2007年秋に公開される映画…まるでモーツァルトのようにピアノを弾き、アインシュタインのように数学の才能を持って生まれてきた少年を描く『僕のピアノコンチェルト』に先駆けての素晴らしいデビューコンサートとなった。

テオ・ゲオルギューは、現在16歳になったばかりの実力派ピアニスト。9歳からピアノをはじめ、すでにフランス、ドイツをはじめヨーロッパ各地で演奏を行ない、2004年にはスイス屈指の音楽ホールとして知られるトーンハレにてシューマンのピアノコンチェルトを演奏、同年サンマリノ国際ピアノコンクール優勝、ドイツ・ワイマールで行なわれたフランツ・リストコンクールでも優勝。現在はロンドンの名門音楽学校パーセル・スクールに在学中で、既に2008年のコンサート演奏曲も決定しているという、人気美青年ピアニスト。そんな彼が主演を演じた映画が『僕のピアノコンチェルト』である。

そんな彼のコンサートであるから、平日の昼間にも関わらず、幅広い年齢層のオーディエンスで埋まった会場には、多くの著名人も。この日の司会を務めた女優の竹下景子、『僕のピアノコンチェルト』のフレディ・ムーラー監督とともにタキシードで壇上に登場したテオ。3年前に出演した映画のときから20cm以上も身長が高くなり、立派な美青年に成長し、その変貌ぶりに客席からは大きな歓声が。

▲「僕のピアノコンチェルト」オリジナル・サウンドトラック
自己紹介と挨拶を終えてすぐにテオのピアノソロが始まり、ショパンの「舟歌 嬰ヘ長調」、スカルラッティの「ソナタ ホ短調」、そして難曲と言われるリストの「パガニーニ大練習曲集第3番 ラ・カンパネッラ」が演奏された。ステージ上で一人ピアノに向かうテオは、まるで魔法使いのように鍵盤を自在に操る指使いと、そのスマートな体からは想像もできないほどのダイナミックな演奏ぶりで集まったオーディエンスの度肝を抜いた。

休憩中には、場内で販売されているテオのCDを買い求める人にあふれ、初めてのコンサートとは思えないほどの人気ぶりを証明。第二部では東京ニューシティ管弦楽団とともにベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第3番ハ短調」を堂々演奏。場内の熱気も最高潮に達し、テオの一挙手一投足に注目が集まっていく。初の共演となったオーケストラとの息も完璧で、目・耳の肥えた日本のクラシック・ファンから鳴り止まないスタンディング・オベーションを受けたテオは、大満足の表情でアンコールで2曲を披露。日本でのデビューコンサートは大成功のうちに終了した。

映画「僕のピアノコンチェルト」予告編
https://www.barks.jp/watch/?id=1000019969
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