やはり歌われ続けていた、阿久悠さんの生んだ名曲たち

ポスト
日本の歌謡界の頂点を極めた、偉大なる作詞家・阿久悠さんが2007年8月1日死去されたのは、みなさんご存知のとおり。手がけた作品は5000曲、総売り上げは7000万枚近くまで及ぶという金字塔は、数字の上でも驚異的な功績だが、なにより、高度成長の日本を国民の生活レベルで支え続けてきた、彼の生み出した作品の存在こそが、かけがえのない日本の財産だったといえるだろう。

そして、我々がいかに阿久悠さんの作品を楽しんできたかを振り返れば、その功績の偉大さを実感することにもなる。

「カラオケJOYSOUND」にて調査してみたところ、阿久悠さんが作詞された楽曲は、カラオケ店にて現在でも幾度も歌われていることが判明、中でも特筆的存在は石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」であった。確かに、演歌のスタンダードのこの曲に関しては、ほとんど人がカラオケでの接触経験をお持ちでは? 自分で歌ったことがある人はもちろん、同席した諸先輩方が十八番で聞き手に回ることもしばしば…という曲ですよね?

他にも、「宇宙戦艦ヤマト」やピンク・レディーの各曲など、実に幅広いジャンルの名曲がランクインしていることがわかった。下記は「カラオケJOYSOUND」での上半期ランキングから阿久悠さんの作品上位20曲を抽出したもの。

カラオケJOYSOUND 2007年上半期 阿久悠作詞曲 TOP20

1 津軽海峡・冬景色/石川さゆり(179)
2 居酒屋/五木ひろし/木の実ナナ(197)
3 宇宙戦艦ヤマト/ささきいさお/ロイヤル・ナイツ(302)
4 舟唄/八代亜紀(662)
5 時代おくれ/河島英五(693)
6 時の過ぎゆくままに/沢田研二(727)
7 街の灯り/堺正章(802)
8 勝手にしやがれ/沢田研二(882)
9 また逢う日まで/尾崎紀世彦(1127)
10 UFO/ピンク・レディー(1312)
11 青春時代/森田公一とトップ・ギャラン(1316)
12 学園天国/小泉今日子(1348)
13 あの鐘を鳴らすのはあなた/和田アキ子(1421)
14 五番街のマリーへ/高橋真梨子(1497)
15 もしもピアノが弾けたなら/西田敏行(1798)
16 熱き心に/小林旭(1846)
17 北の宿から/都はるみ(1986)
18 ウルトラマン タロウ/武村太郎/少年少女合唱団みずうみ(2026)
19 お手やわらかに/夏木マリ(2032)
20 学園天国/フィンガー5(2096)

末尾の括弧は順位。2000番台…ってへぼいジャン、と思うなかれ。この順位、取り扱い楽曲数10万曲の中での順位ですから。数十年も前の作品が今もなお、支持され、愛され、歌われ続けている…改めて思い知らされる、その偉大なる功績を称えたい。
この記事をポスト

この記事の関連情報