【インタビュー】you kiyo shuji、Janne Da Arcデビュー25周年イヤーの総括とツアー<CONNECT>の未来を語る「万全の態勢でいたい」

2025.06.20 12:00

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■各自がやりたいことをやっていたのに
■奇跡的に表現できてたのがJanne Da Arc

──youさんは一連のツアーを経て、改めてJanne Da Arcの曲の魅力について思ったことはありましたか?

you:僕は改めて不思議なバンドだと思いましたね。しっとりした曲もあれば、ハードな曲もあるので、Janne Da Arcに前者のイメージを持っている人が今回のO-EASTを見たら、1曲目の「Strange Voice」のメタルやプログレのサウンドに“はあ?”って度肝を抜かれると思うんですよ。まぁ、昔から「どんな音楽がしたいのかよくわからない」って言われてたんですけど(笑)。

kiyo:確かに(笑)。

you:でも、当時はそういう意見もあまり気にしてなかったというか、どこ吹く風みたいなところがあったんですよ。自分らの好きなようにしかできなかったんでしょうけど、いろいろな顔を持っているのが魅力で、それをひとつにまとめているのがyasuの歌なんだなって。音楽性は多岐にわたりながら、Janne Da Arcらしさを持っているという。

──それだけプレイヤー個々のキャラクターが立っていたということでもあります。

you:自分たちでは意識してなかったんですけどね。

──他のバンドと被りたくないという意識もなかったんですか?

you:もちろんそういう気持ちはありましたし、何もかも好き勝手にやっていたわけではないんですが、僕は基本そういうバンドだったと思います。各自がやりたいことをやっていたのに、それが奇跡的にまとまって表現できてたんです。

──その絶妙なバランス感は長い付き合いだったからこそ培われたものですか?

you:もちろん計算した上で緻密に音を積み上げていくバンドもいると思うんですけど、僕らはそんなことしてなかったんです。(二人に)緻密じゃないよな?

kiyo&shuji:そうそう(笑)。

you:いい加減なところはめちゃいい加減なんですよ。今回のツアーに出るにあたって過去の音源を聴き直したんですけど、“待てよ…この曲、このまま音源で出してたのか?”みたいな箇所もあるんですよ。

kiyo:メジャーコードとマイナーコードがごっちゃになってて、キーボードはメジャースケールだけど、ギターがマイナースケールを弾いてたり。

you:音楽理論的におかしい曲があるんですよ。でも、不思議とそれがよかったりして、奇跡やなって。

shuji:そうだね。

kiyo:たとえば「月光花」に1箇所あるんですよ。「ここメジャーなの? マイナーなの? どっち?」っていう(笑)。

you:それなのに、ちゃんと成立しているところがすごいんです。無意識に形にしてしまうスキルも関係性も奇跡的だった。

──バンドの大黒柱としてサウンドを支えるshujiさんの視点から見たJanne Da Arcの特色とは?

shuji:youが言ったこととかぶっちゃうんですけど、単純にJanne Da Arcの曲の幅広さに改めて驚きましたし、それをひとつにまとめているyasuの存在は大きいと思いましたね。僕はコード理論はよくわからないんですけど、一番新しい曲でも、20年ぐらい前に作ったものなので、ドラムのプレイにしても何にしても単純にやってることが若いんです。フレーズひとつとっても、今だったら違う叩き方するなとか。ある意味、新鮮でしたけどね。

──叩いていると当時に戻る感覚ですか?

shuji:気持ちは戻りますね。身体はなかなか戻らないですけど(笑)。

you:そういうところは一番しんどいよな(笑)。

──そんなことを感じさせないほど、パワフルでしたけどね。ツアーという旅を通して、久しぶりに長い時間を一緒に過ごしたと思います。お互いに変わった点とか発見した部分はありますか?

you:何にも変わってないよな(笑)。

shuji:そうですね。

you:一緒にツアーするのも何本もライブをするのもすごく久々ですし、期間も長かったんですが、空気感も含めて当時と何も変わってないです。それも奇跡(笑)。

kiyo:youと僕はNicori Light Toursで一緒にやってますけど、shujiは久々に会っても、昨日会った人みたいな(笑)。この人(shuji)は陰の主役なんですよ。いい空気を作ってくれるし、本当に助けられました。楽屋のアロマディフューザーみたいな(笑)。

you:kiyoとshujiのやりとりは20年以上前から何にも変わってないんですよ。「久しぶり」みたいな挨拶もなく普通の会話から入っていくので。

kiyo:「新しいMac買った?」とか。

──好きなものも変わってないんですか?

you:何も変わっていないことにも改めて気づきましたね。

kiyo:だから、ステージに立つまでの緊張感もあんまりないんですよ。「今日、緊張感ないな。これ…なんかやらかすぞ!」みたいな(笑)。

you:確かに本番前のピリピリみたいなのはないですね。

shuji:俺は緊張感あるよ(笑)。

you:たぶん、こういう僕らの変わらない関係性が見にきてくれたお客さんにも伝わったんだと思うんです。ステージ上のMCのちょっとしたやりとりを通してだったりね。そういう部分も含めて喜んでくれたのかなって勝手に思ってます。

──ここまで変わらないなら、この先もずっと変わらないんでしょうね。

shuji:もちろん全然変わってないことはないと思うんですよ。でも、このメンバーで集まると、当時に戻っちゃう感じですね。

you:気を遣わないで済むというか。一緒にいて沈黙が続くこともあるんですよ、シーンって。でも誰も気にしない。

shuji:全然大丈夫ですね。普通は気を遣って、間を埋めるためになんか喋っちゃいそうですけどね。

kiyo:沈黙に耐えられる間柄って素晴らしいなって。

──今のお話を聞くと、今後もyou kiyo shujiの活動を継続してほしいと思ってしまいますが、現在考えているこの先のことについて教えていただけますか? yasuさんは2025年1月にファンへ向けて6年ぶりにメッセージを発信されたほか、shujiさんはka-yuさんのライヴにサポートメンバーとしての参加や、kiyoさんはka-yuさんの最新シングル「紫陽花」にキーボードとアレンジで参加したそうですね。

kiyo:「紫陽花」への参加は少し前のことだったんですね。当時アレンジとキーボードで参加した楽曲が今リリースされるという感じで。

shuji:僕は6月20日のka-yuのライブにサポートドラムとして参加することが決定していますね。

you:MCでも喋らせていただいた通り、僕らがyou kiyo shujiとして一連のライヴをやっている理由は、もう一度5人で集まって、ちゃんとファンの方々の前に立ちたいという想いがあるからんです。Janne Da Arcは2019年に解散していますが、ライヴという形で5人で皆さんにちゃんと感謝を伝えて、ケジメをつけたいんですね。それがこの3人でやっている唯一の目的だから。

──なるほど。

you:もちろんyasuの体調もありますし、実際、今後どうなるのかは現時点では何もお知らせできないんです。ですが、もう一回5人揃って姿を見せて、いつの日かライブをやりたいという気持ちに変わりはありません。なので道半ばなんです。ただ、そういうタイミングが来た時、you kiyo shujiは万全の態勢でいたいし、もし皆さんが望んでくれるのであれば、今回のように完全な形態ではなくても、またやらせていただきたいという気持ちはあります。

kiyo:そういうありがたい声をいただけるのであれば、またやれるようにがんばりたいですね。

──先ほどshujiさんから「個人的な意見としては“望まれる限り、いつでも動きます”という想いが強くなりました」という話がありましたが、Janne Da Arcデビュー25周年イヤー以降も、またステージでJanne Da Arcの曲を演奏する可能性はあるんでしょうか。

you:そうですね。見たいと思ってくださる声が多いのであれば。O-EASTはひとつの区切りではあったんですが、皆さんの声を受け取った一連のライブを終えて、より強くそう思うようになりましたね。

取材・文◎山本弘子
撮影◎松田 茜(ライブ)

 

■Nicori Light Tours ライブイベント出演情報
▼イベント<連撃行脚>ゲスト出演
6月24日(火) 大阪・OSAKA RUIDO
6月25日(水) 愛知・HOLIDAY NAGOYA NEXT
▼<kiyo Happy Birthday ! 〜Anniversary Live 2025〜>
6月27日(金) 東京・LIVE HOUSE APIA40
・1部 Live
・2部 撮影会
出演:kiyo / αyumu
▼<you birthday 〜Anniversary Acoustic Live 2025〜>
7月22日(火) 東京・LIVE HOUSE APIA40
・1部 Live
・2部 撮影会
出演:you
▼ツーマン<帰ってきたニッコリキングダム>
8月17日(日) 東京・渋谷音楽堂
出演:BabyKingdom × Nicori Light Tours
▼<Nicori Light Tours 〜4th Anniversary “Thanksgiving”〜>
8月22日(金) 東京・LIVE HOUSE APIA40
・1部 Live & Party
・2部 撮影会
出演:Nicori Light Tours

 

■<Japan Guitarist Team 外伝 〜New Ally〜>
9月23日(火/祝) 東京・SHIBUYA REX
open15:00 / start15:30
▼出演
Guitar:you (Nicori Light Tours / ex.Janne Da Arc)
Guest Guitar:Shinji (シド / fuzzy knot)
Bass:NAOKI (FANTASISTA / ex.Kagrra)
Drums:JOE (DASEIN / the CYCLE / ELLEGUNS / DAIDA LAIDA)
▼チケット
前売り¥7,000-(税込)
※ドリンク代別 ※オールスタンディング
一般発売:7月12日(土)10:00~
【イープラスプレオーダー先行】
受付期間:6月1日(日)18:00~6月22日(日)23:59
https://eplus.jp/sf/detail/4334640001-P0030001

■<Japan Guitarist Team 外伝 〜you’s Guitar Talk Show & Playground〜>
9月23日(火/祝) 東京・SHIBUYA REX
open18:30 / start19:00
▼出演
Guitar:you (Nicori Light Tours / ex.Janne Da Arc)
▼チケット
前売り¥3,000-(税込)
※ドリンク代別
一般発売:7月12日(土) 10:00~
【イープラスプレオーダー先行】
受付期間:6月1日(日)18:00~6月22日(日)23:59
https://eplus.jp/sf/detail/4334650001-P0030001

 

■shuji参加ライヴ<ka-yu THE LIVE -2025->
▼<ka-yu THE LIVE -June 2025->
6月20日(金) 神奈川・新横浜 NEW SIDE BEACH!!
open18:00 / start18:30
Support Musician:原田喧太(G) / Kyrie(G) / shuji(Dr)
▼<wyse Live Tour 2025 「1999-2001」>
6月21日(土) 東京・Veats Shibuya
open15:00 / start15:30
▼<KAMIJO PREMIUM TOUR 2025 -MASTERPIECE- DAY I「LA REINE」>
6月28日(土) 福岡・福岡DRUM SON
7月05日(土) 愛知・名古屋ボトムライン
7月12日(土) 大阪・ESAKA MUSE
open16:30 / start17:00
▼<KAMIJO PREMIUM TOUR 2025 -MASTERPIECE- DAY II「LE ROI」>
6月29日(日) 福岡・福岡DRUM SON
7月06日(日) 愛知・名古屋ボトムライン
7月13日(日)  大阪・ESAKA MUSE
open15:00 / start15:30

 

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