TASCAMからUSBオーディオ/MIDIインターフェース3モデルが新登場

ティアックは、USB 2.0接続のオーディオ/MIDIインターフェース「US-2×2」、「US-4×4」、「US-16×08」をTASCAMブランドで9月下旬より順次発売する。
「US-2×2(ツーバイツー)」は2入力2出力、「US-4×4(フォーバイフォー)」は4入力4出力を備えた音楽制作、特に初心者をターゲットにしたモデル。「US-16×08(シックスティーンバイエイト)」は16入力8出力で、バンド録音やドラム録音に対応するモデルだ。
現在のTASCAMの主力製品である「US-366」「UH-7000」は、DSPミキサー&エフェクト、ステレオミックス機能などを備えたハイパフォーマンス製品だが、今回の新製品はシンプルで使いやすいをコンセプトに、ミュージシャン、楽器演奏がメインの人、これからパソコンで録音を始める人に向けたモデルとなっている。高音質や将来性、使いやすさに加え、「自慢できるかっこよさ」にこだわっているのもポイントだ。
いずれのモデルも筐体デザインは音楽制作機器を数多く手がけたドイツ人デザイナーAxel Hartmann氏(designbox社)によるもの。本体は鉄製、目を引くユニークなデザインのサイドパネルはアルミ製。サイドパネルで傾斜をつけることで、フロントパネルが上を向き、パネル下のツマミもまわしやすくなっている。
オーディオフォーマットは44.1k/48k/88.2k/96kHz、16/24bitに対応。17日に行われた発表会では、192kHzに対応しない理由として、ターゲットがエントリーユーザーであること、どんなPCでも快適に使えるフォーマットに絞ったことが挙げられた。USBドライバーは新規に設計し直したもので、だれでも簡単にインストールでき、動作が安定して、PCの負荷が少なく、遅れが少ないのが特徴。ASIO、WDM(MME)、Core Audio、Core MIDIに対応する。そしてクラスコンプライアントに対応することで、iOSデバイスでの使用も可能となっている。なお、バスパワー動作の「US-2×2」をiOSデバイスで使用するには別売のACアダプターが必要となる(ほかの2モデルは付属のACアダプターを使用)。
バンドルソフトは、「SONAR X3 LE」と「Ableton Live 9 Lite」の2つを用意。このほか、動作検証済みDAWソフトとしてPro Tools、Cubase、Live、Studio One、Garage Band、SONARが挙げられた。発表会のデモ機ではPro Tools、Cubase、Live、Studio One、SONARが実際に動作していることが確認できた。なお、動作検証済みソフトは今後も増やすことを検討しているという。こうした対応により、将来のソフトの乗り換えなどの環境変更時にも安心して使用できるとした。

▲発表会ではミュージシャンの求める要素をつめこんだと紹介。低ノイズ。高音質で、入力を選ばない仕様となっている。
音質面にも抜かりはない。放送局で使われるレコーダーに搭載されるものと同じグレードの回路であるディスクリート構成のUltra-HDDAマイクプリアンプを搭載。また、レベルの低いダイナミック・マイクにもしっかり対応。従来モデルであったような、最大に設定してもレベル足りないということはなく、「機材の違いやレベルの違いといった知識がなくても、とりあえず入力してツマミを回せばいい音が録れる」のがポイント。ギターを直接入力できる端子も2つ備える(スイッチで切り替え)。ライン出力とヘッドホン出力の音量を個別にコントロールできるのも見逃せない。また、「US-4×4」は2つのヘッドホン出力を備える。
「US-2×2」と「US-4×4」はシンプルに使えるようDSPミキサーは備えていないが、上位機種の「US-16×08」は入出力が多いため、DSPミキサーを用意。各チャンネルに4バンドのEQ/コンプを装備する。また、「US-16×08」はマイクプリアンプ搭載のXLR入力×8、TRS入力×8の合計16入力と8出力を備え、スタンドアローンで8チャンネルのマイクプリアンプとしても使用可能。さらに、2台の「US-16×08」をつなぐことで16のXLR入力を持ったオーディオインターフェースとして使うことができる(1台の出力×8をもう1台のライン入力×8に接続)。同時16チャンネルのマイク録音が可能になるというわけだ。

▲US-2×2(左)は入力がXLR/TRSのコンボジャック、US-4×4(右)はXLRとTRSを個別に備える。出力(TRS)とMIDIは背面に配置。IN 1、IN 2はMIC/LINEとINSTの切り替えが可能。US-2×2のみバスパワー動作が可能(PCとの接続時のみ)。

▲XLRのマイク入力×8(IN 1-8)は前面、TRSの入力は前面に2つ(IN 9、10)、背面に6つ(IN 11-16)を配置。出力とMIDIも背面。IN 9、10はLINE/INSTの切り替え可能。マイク入力のファントム電源は、IN 1-4、IN 5-8単位で切り替え。

▲アルミ製のサイドパネルにより前面が上を向き、操作しやすい角度となる(写真左)。US-16×08のラックマウント用の金具を同梱、サイドパネルを外して取り付けられる。
外形寸法/重量は、「US-2×2」が186(W)×65(H)×160(D)mm/1.1kg、「US-4×4」が296(W)×65(H)×160(D)mm/1.6kg、「US-16×08」が445(W)×59(H)×219(D)mm/2.8kg。「US-16×08」はサイドパネルの代わりに付属のラックマウントアングルを取り付けることで、ラックマウントも可能となっている。
◆US-2×2
価格:オープン(市場予想価格 17,800円前後)
発売日:2014年9月下旬
◆US-4×4
価格:オープン(市場予想価格 29,800円前後)
発売日:2014年9月下旬
◆US-16×08
価格:オープン(市場予想価格 41,800円前後)
発売日:2014年11月上旬
◆US-2×2 製品詳細ページ
◆US-4×4 製品詳細ページ
◆US-16×08 製品詳細ページ
◆ティアック
◆BARKS タスカムチャンネル
◆BARKS 楽器チャンネル







