――こういう曲がアニメでガンガン流れるっていうのがすごく新鮮な感じもありますよね。

アンナ：少女アニメでロックをかけられるなんてことは、ほとんどないに等しいからね。『NANA』を観てる若い子たちは、きっとロックを初めて聴く子たちが多いと思うからさ、そういうきっかけに自分がなれたっていうのは超ラッキーだと思う。それこそ私が初めてガンズ聴いたときみたいに、この曲を聴いて“なんだコレ!?”って思ってもらえたらうれしいよね。

――また、カップリングには「Lovin’ you」という曲が収録されてますが、これは映画『サイレントヒル』の日本版イメージソングなんですよね。

アンナ：映画、面白かったよ。ホラーだから怖い部分もあるんだけど、それよりも映像がすごくキレイで。だから音的にもキレイな音が入ってて、重くて広がりがあってドラマティックな感じにした。詞も映画を観てから書いたしね。

――この曲の世界観は、去年リリースされたミニ・アルバムに収録されていた『FROZEN ROSE』の流れを汲む感じだなぁと思いました。

アンナ：そうだね。今回のシングルには「Ah Ah」(ミニ・アルバム『Taste My Beat』からのリカット)も入るんだけど、この３曲のパターンをベースにしてこれからは行きますよっていうメッセージだと思ってもらいたくて。基本的にはロックで激しくて、時にはバラードとかポップな曲をやったりもするけど、この３パターンは常にやってるよっていう。

――土屋アンナの音楽性を象徴する３曲が収録されていると。

アンナ：最初から「rose」みたいな曲を出しちゃうとみんな引いちゃうじゃん（笑）？　だから今まではロックだけど美しいものっていうのをやってきた。で、今回やっと“コレが一番好きなのよ”っていう曲を出すことができたんで、いよいよ出揃ったなっていう感じなんだよね。

――そのことによって今後の活動はよりしやすくなりますよね。

アンナ：うん、もう作りたいものも見えてきてて。ライヴで盛り上がるから、グランジ系の曲をたくさん作ろうって思ってたりもするし。そういう部分ではやりやすくなってる。

――今年の夏にはフェス（SUMMER SONIC）への出演も決定していますし、１stライヴツアーもありますからね。

アンナ：楽しみよぉ。意気込みは、とにかく楽しくやるってことだね。いろんな曲を入れていくことで、１本のライヴの中にコントラストをつけることができたらいいなって思う。で、私のライヴはもう自由な場所なんで、みんなも自由にして、と。座りたかったら座っていいし、ノリたければノレばいいし。気楽に音を楽しみに来てくれればいいかなって。

取材・文●もり ひでゆき

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